表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
留置場 22日間の記録  作者: 神尾 旭
14/20

5日目① 平成29年10月15日(日)自腹で昼食

 この日の予定はなし。


 昼食は、前日に注文を取りに来た出前のカレーといちごジュースとデザート。もちろん自腹で買わなければいけない。自弁という。

 それに合わせて毎日お昼に支給される、いつものパンセットと一緒に届いて豪華。


 しかしチョイスが間違っていた気がする。というか、自弁のメニューを見る限り、何を選んでも選択ミスになるように仕組まれているのではないかとさえ感じた。


 頼んだカレーは豚肉スライスと玉ねぎという、蕎麦屋カレーの王道。コーンスターチなのではと匂わせる嘘っぽいとろみ。まるで悪い意味で、昔から変わらない味を守り抜いているようだ。唯一の良い点は、ご飯が暖かいことだった。

 きっと蕎麦も昔から近隣住人に慕われ食べられている、そこそこな出来栄えなのではないでしょうか。犯罪者がこの◯◯市にはびこる限り、ここの蕎麦屋は安泰だろう。


 自腹を切ってチョイスできるジュースも、選択肢がフルーツ系か牛乳のみと少ない。自弁は昼食だけに限られるのに、その昼食には必ずジュースが出る。コーラなどの別系統のドリンクがないのは、裏の力が働いているからなのかと勘ぐってしまう。


 デザートも、カプリコ、どら焼き、ロールケーキの三択。

 今回はこのロールケーキを購入したのだが、詳しくはロールカステラ。生クリームをロールケーキのようにカステラで包んだまがい物だった。


 こうして散々文句を書きまくったが、まあもちろんわがまま言える立場ではない。

 これも人権とやらがあるからこそ、下界の食事を購入でき味わえるんだろうなと、ありがたみを感じながら完食したのだった。


 お尻のデキモノがまた新たに出来てきている。ここにい続けていたら清潔さは保てない。また座れなくなりそう。


 夕食はハンバーグや野菜炒めなど、ご飯のおかずになるものばかりで、難なくご飯が食べられた。


 消灯時間。

 隣の部屋の未成年の子のいびきが小さくなった。何度も注意され、改善しようと行動を起こせば、いびきも何とかできるものなんだなと留置場と規律のあり方に関心をした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ