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留置場 22日間の記録  作者: 神尾 旭
11/20

4日目① 平成29年10月14日(土)イケメン裁判官

 朝食はおでんに入ってるような四角い練り物。

 世の中にはおでん定食というものも存在するようだが、副菜の位置付けや、ぼんやりした味付けの品はご飯に合う料理とは思っていない。


 しかし、やれたのだ。この私も、練り物一枚でご飯を3分の2も食べられたのだ。もうなんでもご飯のおかずとして食べられる気がしてきた。


 掃除は、今日はトイレにした。

 トイレの床に落ちている毛が気になっていたのだ。しかし濡れ雑巾で湿って床にしがみついた毛は、なかなか取る事ができない。

 留置場に入って毛が気になった方は、気付いた時にさっさと取る事をオススメする。


 そんな要領の悪さが浮き彫りになる掃除をしていると、担当さんから本日も立川へ向かう事を告げられる。




 掃除を終えると出かける支度。手錠を付けられ、手錠にロープを通し、容疑者達は一本のロープで繋がれて地検へ移送される。

 先日と同様、各東京都下の市を巡って立川へ再度集められた。


 昨日見なかった凶悪犯(勝手な想像)もいる。


 ジャケットを着た少々チャラ目なペテン師風な人もいれば、一体なにをしてここにいるのかというような、ひ弱そうな細い身体で女性にもいじめられてそうな青年を発見。

 また私のいけない暇つぶしの妄想が始まる。


『何人に路上でオナニー見せたんですか!www』


 ここで隣の裁判所へ向かう人は、更に分けられ移送。私もその裁判所へ向かう。


 昨日までに警察と検察で取り調べを受け、認めた内容の調書を、裁判官が更に読み上げ最終的な確認をする。

  私は調書の内容におかしい部分がある事を告げると、イケメン裁判官もそれに納得し、一部訂正された。


 この裁判官の男性が、俳優のようにイケメンな知性溢れるエリート顔。右手薬指にはキラリと指輪が光る。

 年齢もまだ30代半ばだろうか。この容姿で大金を得られる素晴らしい職につき、家庭を持っている。


 完璧過ぎるこの人は、絶対性癖か性格に問題があるはず。と考える私はとても自分自身に問題があると感じた。

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