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留置場 22日間の記録  作者: 神尾 旭
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3日目③ 平成29年10月13日(金) 検察の意味

 ついに私の番が来た。


 検事さんは可愛らしい声の若い女性。

 こんな若い人が、様々な犯罪を一通り聞いて、一つ一つの事件を把握して、更に調べたい事があれば追求して警察に捜査させる指揮を取っているとは。


 言いたくないことは言わないでいい。ビデオカメラで録画され、音声も録音しているという説明を受ける。

 警察署で作られた調書を読み上げられ、間違っていたり抜けている部分があったら、訂正して直してもらう。


 当時、この作業がいまいち理解できなかった。

 何故、警察署で取り調べされて、確認して指印を押して納得したことを、再び地検で読み上げられ、正しいか聞かれてまた指印を押さなければならないのか。

 だいたい地検てなによ。


 ドラマだと逮捕されて、取り調べして、犯人だって分かったら、裁判長が木槌でカンカンして「有罪」って言って、数年牢屋に入るでしょ。

 なにを見て植えつけられたのか、私の逮捕の流れのイメージはこうだった。


 そんな考えだったので、ボーッと調書が読まれるのを聞いて、ちょろっと一部分を訂正してもらい、この作業はなんだったのだろうという思いのまま終わった。


 そしてまた部屋に戻り、硬い椅子に座り、長い長い暇を心の中の想像で時間を潰しまくり、私が留置されている警察署へ戻る。


 留置場に戻ると、すぐさま夕食が出された。

 もちろんいつもの冷たいご飯を、少ないおかずで食べる貧困スタイルだ。


 今日は寝転がれるありがたみを、ヒシヒシと感じられた日になった。

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