完全に豚化してしまった女子大生達③豚鼻化
目を覚ますと、時計は月曜日の夕方17時を指していた。
「え、嘘?」
丸2日近くだなんて、そんなに寝てしまったのかと思った。
ただ下着など服は汚れていないので寝ぼけながらトイレを済ませたということか。
それにしても寝すぎよね、皆に迷惑かけちゃったわ謝らなきゃと思いながら、
スマホを確認する。
しかしスマホにはメッセージの通知等がない。
呆れられちゃってハブかれたかしらと思い、
「ごめんなさい今から会いに行くね。今日は皆、診察どうだった?」
とのメッセージを送る。
そして顔を洗うため、洗面所へ向かう。
「え・・・・・・・・!?」
「えーーーーーーーーーーー!!」
そこで私は、もの凄く驚いた。
だってそこには私の輪郭や髪型、面影があるんだけど、
あからさまに豚みたいな顔の女がうつっていたから。
私の鼻はそれなりの高さだったはずだが、今ではもう豚にしか思えない鼻となっていた。
それこそ鼻フックで最大限に上げたような感じで、かつ突き出ていて、
鼻の穴も大きく丸見えになっていた。
「どういうこと・・・やっぱりあの豚鼻を鳴らしていたのは、
人間が豚に近づくウイルスか何かだったのかしら・・・・。」
しばし呆然としていたものの、皆を待たせているであろうことを思い出す。
「うーん・・・とりあえず、メイクしなきゃ。でもこんな鼻じゃあメイクしても意味ないわ。
とりあえず鼻を隠すためにマスクして外出しよう!」
マスクをすれば豚鼻は隠せたものの、私には言いようのない不安が広がっていた。
目も何だか少し細くなっているような気がするし・・・・
とはいえ何とか準備をしてスマホを手に取る。
スマホを見ると、皆からの通知の印があった。
怒っているかなーと思って他のメッセージを確認すると、
「ごめん私も今起きたんだけど、その、顔がブスになってるわ。」
「私って鼻高かったよね。でもそれが今は、こんな鼻よ。」
「私も目だけ大きいのが取り柄だったのに、今、こんな細い目よ。」
といったメッセージおよび、他の4人の豚鼻、細目の画像が並んでいた。
そこで私も自分の顔を画像で送ることとする。
「目はちょっとメイクしたから大きくなったんだけど、鼻は私も豚みたいな鼻よ。
マスクで隠して外に出るしかないと思っていたわ。」
「えーーーー、じゃあ皆、豚みたいな顔になったってこと!!」
「まじかーーーー!」
「そうみたいね。というかさっきニュースで見たけど、私達が訪れていた島の周辺で、
人間が豚になるウイルスが発見されたんだって。」
「そうそう、私も見た! 訪れた人は、念のため近くの病院で診てもらってくださいって
言ってたね。」
「じゃあ、やっぱり集まる前に、診てもらう?」
「やめようよ。だってニュースで見たけど、感染者はそれこそ隔離されるらしいのよ。
うっかり、病院なんかにいったら連絡されて隔離されて私達一生会えないかもしれないわ。」
「でも、このままでいるわけにもいかないわよね・・・・。」
「ま、考えても仕方ないわ。とりあえず、私のうちに来て! 今週はちょうど親もいないし、
皆でこの難局を乗り切りましょう!! それじゃあ20時までには私の家に来てね!!」
というわけで、実家住みの子の家に集まる約束をしてメッセージは終わる。