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完全に豚化してしまった女子大生達①異変

「キャハハハハ! ちょっとやめてよ(^^)/。」


「いいじゃない、楽しいんだし(^^♪。」


「そうれー!(海の水をかける)」


「キャッ、冷たい!」


 私達はベータ女子大学の4年生4人。

 今は1週間の卒業旅行として南国の島に来ているの。


 もう全員就職が決まっているから、

 春先からは企業の研修が控えているけれども、

 最後の休みを満喫するためにも、日本国内だけど

 あまり有名でないけど魅力あふれる島に来たわ。



「ふぅー、ちょっと疲れっちゃったね、クシュン!」


「あらあら風邪引いちゃったの、あれ私も、クシュン!」


「クシュン!」


「クシュン!」



 どうやら全員で風邪を引いてしまっていたようだ。



「どうするのよー。明日からも遊ぶはずでしょ、クシュン!」


「そうは言っても風邪は仕方なくない? クシュン!」


「大丈夫だよ。ゆったり予定はとってあるから、クシュン!」


「そうね、今日はもう休みましょうか、クシュン!」



 そうして無人のペンショの鍵を開けて、寝床に着く。


「クシュン!」「クシュン!」「クシュン!」「クシュン!」


 寝ながらも私達はくしゃみをしていた。

 いつもならそんな状態では寝れないはずだったが、

 私達は、まるで寝言のようにくしゃみをしながら寝続けた。




 翌朝


 目を覚ます。


「良かったー。風邪が治ったわねー。」

「ホント、薬も飲んでないのに全員一気に治るなんて信じらんない。」

「これで今日も楽しく過ごせるわねー。」

「でもちょっと鼻声な気がするけど、ま、気のせいか。楽しみましょう。」



 くしゃみはしなくなったものの違和感の1つとして、

 鼻にかかるような声になっているというのがあった。


 しかし、その程度のことで休むという選択肢はこの旅行にはなかった。

 だって帰って少ししたら企業の研修が始まってしまうのだ。

 それまでに思い出をいっぱい作らなきゃ!


 今日はいろいろな体験コーナーだ。

 もともと予約をしていたので人数分の物品や説明書が揃えてあった。

 店の人から、どうしても来れなくなったのでよろしくお願いします、

 その分物品をサービスしますとの書き置きがあった。


 店の人がいないという状況に違和感を抱きながらも、とにかく楽しむこととする。

 それぞれオリジナルの民芸品を作ることとなり、ワイワイ騒ぐ。


「なによー! あんたのコレ! センス無いわねー、ハハハハハ! フゴッ(鼻が鳴る)」

「え? なに、あんた笑いすぎて豚鼻、鳴らしてるの! おかしい、キャハハハ、フゴッ(鼻が鳴る)」

「あんたもじゃない。フゴッ(鼻が鳴る)」

「えーーーーみんな、どうしたのーwww フゴッ(鼻が鳴る)」


 全員笑うとともに、豚が鳴く時のようなフゴッとした鼻を鳴らしていた。

 私達は全員が美少女というわけではないが、それなりに上品に過ごしていて、

 それこそ人前で豚鼻を鳴らしたことなんてなかった。

 それなのに、今は全員がいとも簡単に鼻息荒く豚鼻を鳴らしている。


「え! フゴッ! どういうこと フゴッ!」

「何、私達、豚か何かになっちゃうの? フゴッ!」

「フゴッ! フゴッ! フゴッ! フゴッ!」

「な、なに! フゴッ! フゴッ! フゴッ!」



 私達は青ざめていた。


「と、フゴッ! とりあえず帰って休みましょうか。フゴッ! フゴッ!」

「そうね、フゴッ! もし帰れるなら、ちょっと早いけどフゴッ!」

「明日帰りましょうよね、フゴッ! 私も賛成フゴッ!」

「賛成フゴッ、フゴッ!」


 そうしてペンションに戻り、素早く帰り支度をした。

 お互いが無言のまま、

 ただし息を吸うたびにフゴッフゴッ鳴らしながらだが、床に着くことにした。


「フゴッ!フゴッ!フゴッ!フゴッ!」


 寝ながらも私達は豚鼻を鳴らしていた。

 いつもならそんな状態では寝れないはずだったが、

 私達は、まるでイビキのように豚鼻を鳴らし続けながら寝続けた。

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