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情報収集

え〜と...かなり急展開になっていますが、よろしくお願いします。

さて、王様にあんな事言って飛び出てきたのはいいけど...

「右も左も分からないのにどうしろって話だな」

そう。ここに来たばかりで王様に助けはいらないと言い、自分の力でやると決心したのはいいんだが...この世界のことについては1ミリたりとも情報を知らない。

「情報収集するしかないけど...聞けるかな...」

言葉通じなかったらどうしよ。

「というかその前に寝る場所とか色々と探さないと...少しくらい王様に手伝ってもらえば良かったじゃないか」

ちょっと後悔した。

とりあえず、近くの商人さんに話を聞くことにした。

「へいらっしゃい!何探してんだ?」

「いや、買い物じゃなくて色々と聞きたいことがあって...」

と、ここで気が付いたのだがこれって営業妨害にならないよな?

「情報収集か?後で聞いてやるから店の後ろで待ってな」

意外と優しい人だった。それに普通に言葉通じた。

しかし、話を聞いてくれるまで何をしていよう。何も持っていないしとりあえずは街の事を調べる事にした。

もちろんそんなに動いてはいない。

あのおっちゃんが来ても分かりやすいような場所で聞き込みをしている。

で、そんなこんなしていると...

「おい坊主!話を聞いてやろう。こっちに来い!」

「はい!」

そう言って俺は、おっちゃんの家らしき建物へと案内された。

「ミルクとコーヒーどっちがいい?」

「あ、コーヒーで」

飲み物を出してくれてるので、少なくともきちんと話は聞いてくれるようだ。

「ほれ。で、なんの情報が欲しいんだ?答えるのは五つまでだ」

流石に上限あったわ。

「ありがとうございます。早速一つ目なんですが、この世界の事について詳しく教えてください」

「この世界の事?お前どういう環境で育ったんだ?自分が育った世界を知らねぇなんて逆にすごいぞ。...しかし、話は聞く約束だからな。いいだろう教えてやる。流石に世界の名前は知ってるだろうから省くが、この世界は俺達人間。そして、その人間を襲うモンスター。だな。あと、何かいるみたいだがここは何せ世界の端っこだ。王族には来るかもしれんが町民には情報なんか来やしねぇ」

世界の端っこ...こんなに大きいのにかな。

「二つ目ですが、ここに勇者って来るんですか?」

「まぁ、一応来るな。と言っても百人程だ。世界の中心に比べたら、千分の一にも及ばない」

どうやらこの世界には勇者が沢山いるようだ。

「三つ目です。商人になるにはどうすればいいですか?」

「ん?お前商人志望か?だったらやめときな。商人ってのは一人でやってけるもんでもないし、まともな商品じゃないと売れることは無い。第一人に情報求める奴がなれると思うか?...まぁでも、強いて言うなら商品量と金額の安さ。この二つがあればどうにかなる」

そんな簡単になれるものではないとは分かっていたが、ここまでとは...

「四つ目。ここでのお金はどういうものなんですか?」

「本当にお前この世界の人間か?ラミスを知らないとやばいぞ。...あぁ、ラミスって言うのがこの世界のお金だ。小さいのから順に、1ラミス、5ラミス、10ラミス、100ラミス、500ラミス、1000ラミス、2000ラミス、5000ラミス、10000ラミス、20000ラミスだな。ちなみに5000ラミスからは、こんな感じの札になる」

日本とそう変わらないようだ。

「...最後の質問です。お金も無い。寝る場所も所持品も何も無い俺でも、生きていけますか?」

「...!生きていけるわけねぇだろ!どこで生きるにしたって最低でも金はないと生きていけない!商人志望ならなおさらだ!」

やっぱりか。さて、どうしたものか...

「...はぁ、仕方ない。お金が貯まるまでは俺ん家にいな。食事と寝る場所ぐらいなら供給してやる。ただし、店の手伝いが条件だ」

「良いのか?そんな事言われたら俺、しばらく住むことになるぞ」

でも、それにしては都合が良過ぎるけどな。

「急に態度が変わったな。それで、その質問の返答は...聞かんでも分かるだろう?」

ありがたいな。これで少なくとも生きていける。

「ありがとう。本当に」

そして俺は、このおっちゃんに世話になることになった。


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