第二十四話 女神飼いの淫慾女王(ラブ・マスター)
今回かなり短いですが、キリがいいところで一旦切ります。
――それから二年の月日が流れた。
これまでに私が召喚神にした神様は、『夫婦茶碗の神様』とか、『携帯電話の神様』、『コッペパンの神様』など多種多彩で、その数は百万人を超えていた。
これほど多くの神様を従えられるようになったのは、途中で取得した『忍者の神様』のスキルで無限に分身を出せるようになったおかげだ。
エイプリルちゃんが、女神様の間で囁かれている私の噂について、こう教えてくれた。
「咲耶ちゃんは今、女神たちの間で『女神飼いの淫慾女王』と呼ばれてて、『姿を見ただけで妊娠させられる』って噂になってるみたいだお」
確かに私は女神様だけを狙ってキスしてるけど、妊娠するような事まではしていない。というかそれ以前に、まるでエッチなラノベのタイトルみたいな、恥ずかしい二つ名を付けられてる事のほうが気になるんですけど……。
「妊娠の話は、まだ性知識の乏しい『幼い女神』が言い出した事みたいだけど、みんな信じちゃったみたい」
エイプリルちゃんが、そう補足をした。
相変わらず五歳ぐらいにしかみえないエイプリルちゃんにまで『幼い』と呼ばれるとは、いったいどれほど幼い女神様なのだろうか。私、気になりま――
「咲耶ちゃん、あたいのこと、好き?」
――えっ? なに急に? 何故かエイプリルちゃんが急にそんな事を聞いてきた。もちろん、私はエイプリルちゃんの事を愛してるに決まってる。
「そっか、よかった。最近の咲耶ちゃん、誰とでもキスするから、あたいのことなんてどうでも良いのかなって思っちゃったよ」
……もしかしてエイプリルちゃん、他の神様に嫉妬してる?
「くぅ〜〜っ、なんて可愛いの、この幼女神……」
私はエイプリルちゃんをきつく抱きしめて、彼女の幼い唇に私の唇を重ねた。
◆ ◆ ◆
「これで、このエリアの女神様もだいたい全員ゲット出来たかな?」
私たちは、ようやく『神殿』の前まで辿り着いた。
道中のエリア全ての女神を、召喚神にした私は、エイプリルちゃんと共に、神殿の中へと入っていく。
「なんというか、ここ、居心地悪い……」
私は思わず愚痴をこぼした。さっきから見かける神様が全員男なのだ。彼らはみんな、私の姿を見ると、気持ちの悪いニヤニヤした顔で、私の身体をネットリと眺めてくる。
『国語の教科書の神様』のスキル『読心術』を使ってみると、彼らが一様に私の事を性的な目で見ている事が良く分かる。
私たちは、なんとかイヤラシイ視線に耐えながら、私を封印しようとする『偉い神様』がいる最奥部へと辿り着いた。
さあ、いよいよ私の運命が決まる最終決戦の始まりだ――




