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第二十三話 また、神の話してる……

 私たちが、神界の門をくぐると、門番らしき女神が、説明をする。


「ようこそ、ここは高天原(たかまがはら)です」


 なるほど、ここはどうやら日本の神々が住む国だったらしい。エイプリルちゃんが補足をする。


「あたいたちが倒すべき相手は、別世界の神だからこのエリアには居ないよ。ここは、あたいと同じ『咲耶ちゃんの仲間』が多いエリアになってるの」


 へえ〜、そうなのか……。きっと神様の世界も色々あるんだろうなぁ〜。


 私は、門番をしている女神様に挨拶をする。


「門番さん、ごきげんよう。お仕事頑張ってください」


 すると、門番の神様が挨拶を返してくる。


「ようこそ、ここは高天原です」


 んん?


「門番さん、あなたは何の神様ですか?」


「ようこそ、ここは高天原です」


「……」


「ようこそ、ここは高天原です」


「もしかしてこの門番、同じことしか言わない? まさか、テレビゲームじゃあるまいし……」


 すると、エイプリルちゃんが門番の女神について教えてくれた。


「その子は、『テレビゲームの中にある街』を護る神様だから、他のことは絶対喋らないよ」


 そう言われると、試してみたくなってくる。

 私はとりあえず門番の胸を揉んでみる。


「ようこそ、ここは高天原です」


 この神様、思っていた以上に強いぞ……。胸を揉まれた程度じゃ微動だにしないようだ。

 私は、門番に無理やりキスをしてみる。


「んんっ……ぷはあぁっ、よっ、ようこそ、ここは高天原です」


 おおっ、ちょっとだけ反応あった。もう一押しかな。


 私は、先ほどより激しいキスをして、トドメに『君が欲しい』と言ってみた。すると――


「は、はい……。私は今から咲耶さんのモノです」


 あれ? 意外とチョロかった。


 門番の女神がスッと消えたかと思うと、何だか(ちから)(みなぎ)ってくる感覚があった。


「テッテレーッ! 咲耶は『ゲートキーパーの能力』を手に入れた。但し、テレビゲーム内限定」


 エイプリルちゃんが突然、ナレーションっぽく解説した。


「……えっと、門番の女神を吸収したってこと?」


 私がエイプリルちゃんに尋ねると、彼女はこう答えた。


「イメージ的には間違ってないけど、どちらかといえば、さっきの子が咲耶ちゃんの『召喚神(使い魔)』になったってところかな? それで、召喚神の能力はそのまま咲耶ちゃんが自分のスキルとして使えるってワケ。

 これは、咲耶ちゃんの召喚魔法のランクが上がったことで使えるようになった新スキルだお」


 何それ、すごい便利。さっきの能力は使い道なさそうだったけど……。


「それで、さっきみたいに『召喚神』を作るのは、どうすれば良いの?」


 さっきのは偶然召喚神になっただけなので、私は召喚神の作り方をよく分かっていない。

 私は、エイプリルちゃんに召喚神の作り方を尋ねてみる。


「簡単だよ。『キスして、デレさせたものは、何でも咲耶ちゃんの召喚物になる』って感じだお。例えそれが神だろうが、魔王だろうが……ね」


 うーむ、それは良いことを聞いた。それじゃあ――


「でも、あたいには効かないよ。その能力を咲耶ちゃんに与えたのは、あたいだからね」


 うっ、エイプリルちゃん、鋭い。


「そんなのやってみなくちゃ分からないでしょう」


 私はエイプリルちゃんにキスをする。


「んんっ……。咲耶……ちゃ……。意外と……テクニ……シャ……んんっ〜〜」


「どお? エイプリルちゃん、私にデレちゃったりしない?」


 私は唇を離すと、エイプリルちゃんの様子を窺うように顔を覗き込む。


「……ハァ、ハァ、あ、あたいは、咲耶ちゃんのママみたいなものだから……。

 咲耶ちゃんのこと、最初から愛してるから、召喚神には成れないんだってば!」


 あー、そーゆう事かぁ〜。それじゃあ、どうしようもないのかなぁ〜。


 すると、エイプリルちゃんがさらに続けて言った。


「だからね、召喚神には成れないけど、あたいは咲耶ちゃんの言うことなら、大抵の事はしてあげる」


「じゃあ、私の下僕になって――」


「それはダメ!」


 即答されてしまった。


「え〜、頼みますよ。神様、エイプリルちゃん様〜。そうしないと、五年後の話と整合性が取れなくなっちゃいますよ〜」


「五年後の話……って、咲耶ちゃんがナギサ編のストーリー知ってたらマズいよ〜。

 編集さーん、ここのところカットしといてくださ〜い」


 こうして、グダグダのまま、エイプリルちゃんが私の下僕になりました。


「……咲耶ちゃ〜ん、あたいは、下僕には成ってないからねっ!」

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