7 にゃーん、にゃーん、にゃーん
にゃーん、にゃーん、にゃーん……
私が部屋を見回していると、いつの間にか目を覚ましていたアマネ姉が、私に声をかけてきた。
「ナギサさん、あまりソータさんに乱暴ばかりしていると、彼に愛想を尽かされるかもしれませんよ」
「いや、だから私たち夫婦でも無いし、カレカノの関係でもないからね。むしろ、愛想つかされたほうが私としては嬉しいくらいなんだけど……」
私がアマネ姉と、そんな話をしていると、リビングのドアが開き、カナ姉が帰ってきた。
にゃーん、にゃーん、にゃーん……
「ナギサ、ただいま。……ねえ、さっきから聞こえる、この猫の鳴き声みたいなの何かな?」
カナ姉が部屋に入るなり言う。
にゃーん、にゃーん、にゃーん……
「ああ、これはね――」
にゃーん、にゃーん、にゃーん、にゃーん、にゃーん、にゃーん……
「……」
にゃーん、にゃーん、にゃーん……
「……」
にゃーん、にゃーん、にゃーん、 にゃーん、にゃーん、にゃーん……
……もう。さっきからうるさいなぁ、この音。
私は、イライラして警報装置のスイッチを切る。
「えっと、カナ姉、何の話だっけ?」
「んっ、ナギサ、ちょっと目を瞑っててくれるかな?」
私はカナ姉に言われた通りに目を瞑る。
ちゅっ……
唇に何かが触れた感触がした。
「んっ……」
どうやら私は、カナ姉にキスをされてるようだ。
んんっ……。なんだか、今日のカナ姉、いつもよりダイタン……。
私の胸が弄られる感触がする……。
「カナ姉ぇ……」
私がカナ姉の名を呼ぶとカナ姉が――
リビングのドアが開き、カナ姉が帰ってきた。
「みんな、ただいま〜」
――えっ? あれっ? カナ姉が二人居る?
私は、キスしてるほうのカナ姉から、そっと離れると、彼を睨みつける。
「ねえ、ソータくん……。カナ姉に変身するなんてこと、絶対に許されないことだけど、覚悟は出来てるんでしょうね」
「な、何言ってるの? ナギサ、私がホンモノのカナよ。今入ってきたほうが偽物に決まってるでしょう」
「ふーん、そうなんだぁ〜」
私は、今入ってきたほうのカナ姉にも尋ねてみる。
「ねえ、カナ姉のほうがホンモノのカナ姉だよね」
「え? 私は華菜だけど……」
だよね……。やっぱりさっき私とキスしてたほうがソータで間違いない。
私はソータの手を握ると、その手から思いっきり電魔法で電気を流す。
「あばばばばばば……」
電気を流されたソータは、カナ姉の姿のまま気絶した。
「まったく、ソータはホントに油断できないんだから……」
私は気絶してるソータを見て言うと、ちょっと気になることがあって、彼のパンツをめくってみる。
「すごい、ちゃんと女の子のカタチなんだ……」
ソータの変身魔法の凄さを改めて確認した私は、カナ姉のほうに向き直る。
一連の流れを見ていたカナ姉は、私の視線に気づくと、その目を逸らせて言う。
「ナギサって大胆だね。私の前で堂々とソータくんのパンツめくるなんて……」
「えっ? 違うよ、カナ姉。私のことヘンタイみたいに言わないで……。ヘンタイなのはソータだけだよ」
私は気絶してるソータの身体に水魔法をぶっかけて起こそうとする。
そして、水魔法をかけてから自分のしたことが失敗だったと気付いた。
ソータはカナ姉の姿でパンツも脱がされたままだ。それを全身水浸しにしちゃったのだから、なんというか、すごいえっちな格好になってる。
この偽カナ姉、ブラも付けてないし、白いワンピだから、ちょっと映像的にまずい状況だ。
ソータが目を覚ます。
「う、うーん……。いったい何が……」
そして、自分の格好に気付いたソータが私を見ると、
「わあぁぁっ、ナギサのエッチ」
と、二十歳ぐらいのソータの姿に戻って言う。
「きゃあああぁっ。そ、ソータっ。元に戻る前にパンツ履きなさいよっ」
み、見えちゃった。ソータの……、ひええぇー、私、ソータのあそこ見ちゃったよ〜っ。
私とソータは、二人揃って、心にダメージを受けたのでした。
今日は2/22猫の日です。にゃんにゃんにゃんの日なのでこのタイトルです。
ちょうどいい日なのでナギサの誕生日って設定にしようと思ってます。




