表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

フラワーマンからのご挨拶。

幼い頃、ヒーローに憧れた。


悲しんでいる誰かに手を伸ばして、


『もう大丈夫。泣かないで。』


そうやってみんなを笑顔にさせるヒーローになりたかった。


悪と闘うことよりも……。


誰かを笑顔にさせるほうがかっこ良いって、今でも思う。

やあみんな!私だ!


君の隣に咲く、笑顔の化身ッ!


だって私は、


お花の妖☆精フラワーマン!


ただいま参上!


……あら?知らない?まさか私を……知らない?……え、むしろこの惨状はなにかって?


よろしい。ならば教えてしんぜよう!今日を境に覚えてね!


ん?別にいい?


いや、それだと話が進まないからイヤでも聞いて、ね?あとで超いいものあげるから。はい。聞こう!菊は一時の恥!あ、菊じゃなくて、『聞く』か!間違えたー!


……うぇっふん!


では、改めまして。


私こと『お花の妖精☆フラワーマン』は、世の闇に巣食う悪しきバケモノと戦う孤高のヒーローなのだ。


さあ、どうぞご覧あれ、


この私の素晴らしい筋肉を覆う全身ライトグリーンのタイツ!

そのタイツを彩るアクセント程度の黒いストライプ!

更に!タイツの色に合わせたカッコイイマスク!


そして……これが私のトレードマーク!


頭に咲く一輪のお花!



お花をイメージしたこのベルト!全体は緑色だけどベルトの中心は……お花な形にデザインされているのだ!



えっ……ダサい?


いずれ君にもわかるさ!この良さがね!


さて。

君たちは、ときどき怖い夢をみたことがあるだろう?いわゆる悪夢。ナイトメア。


その夢の中ではだいたいおっそろしいバケモノやら得体の知れない何かが君たちを襲ったり追いかけたりするはずだ。

……私も得体が知れない何かだって?それは素晴らしい褒め言葉だよ。ありがとう。


んで、そういう悪夢にでてくるバケモノなんだけど……実はアレ、ホンモノなんだよね。マジモンのバケモンなのさ。

そのバケモノ共を総称して


『夢魔』


そう。『ムマ』と呼んでいるね。


夢魔共は君たちのところへ何回も何回も現れては悪夢を見せ眠れなくさせ、やがて……。


君たちを恐怖へ誘い、絶望へ追い込み、死へと導き、その魂を喰らう。


本当にイヤな連中さ。


そんな連中をぶっ飛ばすのが……


私さ。


お花の妖精☆フラワーマン!


鍛え上げた強靭な肉体と、大自然のパワーで君の悪夢を打ち払うッ!


今は私のことを


・頭に花が咲いた全身タイツのイカレ野郎

・主に脳内がフラワーマン

・っていうか存在がナイトメア


と、思っちゃうかもしれないが…。


それがホントかどうかは…君たち自身がこれから知ることだろう。


だってまだ


始まったばかりだからな!


だが、そろそろお別れだ!


私はこれから、おやつの時間だからな!


もしも悪夢にうなされ、怖くなって寂しくなって、私に会いたくなったら拳を握りしめてこう叫べ!


『助けて、フラワーマン!』


春風と共に、君を迎えに行くよ!


あ、今は夏か。じゃあ夏風と共に…いや、それだと夏風邪と被るな…。まあいいや。


よし、それでは諸君!夢の中で…また逢お…っとと。いけない。忘れるとこだった。最後まで仕方なく聞いてくれたみんなに超いいものをあげるんだった。


はい!フラワーマン投げキーッス!



ちゅぱぁあっしゅ!



家宝にしろよ!では、改めて~


夢の中で、また逢おう!


さらばだっ!



…………ちらっ。



良い夢見ろよ!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ