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不幸なスライム  作者: moimoi
スライムの森
8/73

閑話 不幸な冒険者(前編)

冒険者視点の話です。

読まなくても本編に影響はほとんど無いので多分大丈夫です。

 私の名前はニーナです。

 冒険者ギルドに所属してる僧侶系です。


 少し大きめのお仕事が終わったのでいつものPTで田舎町でのんびりする予定だったのですが・・・どういうわけか異変が起こってるようです。

 冒険者は毎朝起きたら冒険者ギルドに行き狩場確認という儀式をするのですが、儀式によると近くの狩場に謎の生物が存在するようなのです。変異モンスターというやつです。

 経験値100?しかもドロップに命の雫?

 くわしい能力はわかりませんがHPだけは確認できました。HP1/1です。

 一撃当てれば経験値100と命の雫です。

 DEFをどんなに上げても耐性無効などを持ってなければ最低ダメージの1を与えることができます。

 つまりカモです。

 一緒に確認してたPTのみんなも狩る気のようです。

 経験値はともかく命の雫はかなりの貴重品で高値で売れます。

 田舎での休養予定が変わってしまったのは残念ですが楽に稼げそうなのでみんな笑顔です。

 このことをまだ知らないリーダーはまだ宿で寝てるのでPTでも下っ端の私達が森の様子を調べることになりました。

 私達は調べるだけということですが巧くしとめれば分け前も大きくなります。


 普通は変異モンスターは周囲のモンスターよりワンランク上で危険なのでこんな気楽な雰囲気にならないのですがこの付近5キロ以内のモンスターはミニスライムとスライム程度しか居ません。

 Aランク下位のモンスターです。

 Bランクモンスターを無傷で狩れるPTの私達には楽勝過ぎて普段なら狩る気も起きません。

 (Aは小動物レベル・Bは野生の獣レベル・Cは危険生物レベル・Dは付近の人が避難するレベル)

 その程度のモンスターがワンランク上がってもたかが知れるということです。

 昨日の時点での狩場確認で発見できす、変異モンスターの情報もありませんでした。

 つまりこのモンスターは生まれて間もないはずなので気持ちが緩んでしまうのも仕方ないです。

 

 変異モンスターの発生した森に着きました。

 ケイン君は剣を軽く振りながら森を見回しています。

 ハント君はすでに弓と矢を構えてます。

 シャーンちゃんは直ぐに魔法を撃てる様に準備してます。

 私?探索が難しい場所でチェックという魔法をかける係りです。

 チェック(小):付近10メートル前後の生物感知


 ケイン

戦士系 人間 冒険者2

HP120/125

MP170/192


 ハント

狩人系 人間 冒険者2

HP113/119

MP198/207


 シャーン

魔術系 人間 冒険者1

HP80/91

MP210/244


 ニーナ

僧侶系 人間 冒険者2

HP125/128

MP202/226


 簡単すぎる?月1で行われている冒険者診断の時以外に詳細なステータスなんてわかるわけ無いですよ。

 第一自分の詳細なステータスは機密情報扱いだからPTといえども軽々しく教えるものじゃない。

 それにしてもミニスライムばかりの森ですね。

 スライムも居るはずですが今のところミニスライムしか見かけません。

 変異モンスターが居るとしたらスライムのが生息する付近だと目星をつけているのでそこを発見するのが

私達の第一目標です。

 「っち・・・ミニスライムウザイなぁ~」

 変異モンスターどころかスライムすら発見できないのでケイン君がイラつき始めました。

 不用意にミニスライムを狩るとパニックを起こして動きが予測できなくなるので驚かせる程度に抑えるべきなのですがケイン君は短気です。

 「驚かせてスライムの場所に誘導させるのが目的ですよ?不用意な行動はリーダーに報告しますよ!」

 軽く脅して注意しておきます。

 リーダーのバーンさんはHP200超えのベテラン冒険者で体も大きく怒るとかなり怖いです。

 「バーンさんは怖いからねぇ~・・・ニーナさんには優しいけどあれ絶対狙われてるよ?」

 ハント君が恐ろしいことを言い出しました。

 バーンさんは30歳超えてますが私はまだ15歳です。

 半分以下です。子供のはずです。

 もしリーダーのバーンさんに部屋に誘われたらこの冒険者グループを抜けるしかなくなります。

 「あぅ~ニーナさん大人ですぅ~」

 シャーンちゃん?顔を真っ赤にしながら何を口走ってるんですか?

 確か2歳年下の癖に無駄に知識を蓄えているようです。

 私がバーンさんに狙われてるのがみんなの勘違いであってほしいですね。

 さっさと変異モンスターを見つけて宿に帰りたい。

 

 「ん?ミニスライムが減ってきたね?」

 ハント君がミニスライムの動きに気がついたようです。

 森の奥のほうに向かっているみたいです。

 「仲間のほうに逃げてくれてると助かりますね」

 既に日が傾きかけているのでミニスライムの動きを確認したら一度戻るべきですね。

 逃げてる方向に最低でもスライムか出来れば変異モンスターが居ると宿のみんなにいい報告できるので助かります。

 もし何も発見できなかったらせっかくの休暇を無駄につぶしたことになります。

 仲間に無能扱いされて笑われるか最悪怒られてしまいます。

 「ミニスライムちゃんお願いしますよ?」

 私は思わず精神的な疲れのため神ではなくモンスターに祈りをささげてしまいます。

 僧侶系なのに・・・・・・・

ちょっと長くなりそうです。

読んでくれた方ありがとうございます。

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