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気づいたら浮いてました。

すみません。なかなか書けず、気づいたら一ヶ月ぐらい経ってました。ということで久しぶりの更新です!楽しんでいただければと思います。

「……ぃちゃん……いちゃん……」


「……うぅん……」


「……にいちゃん……お兄ちゃん!」


「うぅん………ユメ?」


「ッ!お兄ちゃぁん!」


「ぐへッ!?」


目を覚ました瞬間、ユメが抱きついてきた。あぁ、また目の前が真っ暗に………。


「こら!また気絶させてどうする!」


「あーん!離してよー!」


ユーリがユメの首根っこを掴み、どうにか俺から離してくれた。


「はぁ、ユメ。スキンシップも大概にしろよ?」


「えー、そんな甲斐性ないお兄ちゃんは嫌いになっちゃうよ?」


「いやいや、俺は結構甲斐性あるよ?」


「うん、そんなあなたが大好き」


「いきなりデレるなよ」


「次はお兄ちゃんがデレる番だよ」


「ボク、ユメ、ダイスキ」


「いくらなんでも棒読みすぎるよ!」


「………あのー、メディス様ー」


「まぁ、俺もユメのことは好きだよ」


「ホント!?なら結こ━━」


「妹として」


「弄ばれた!!」


「………おーい、メディスー」


「そんな悪い男じゃないよ俺」


「そんなこと…………でも悪いお兄ちゃんもいいかも」


「なんでもありか!」


「お兄ちゃん……大好きだよ……」



「「いつまでイチャついてんだコラ!!!」」



ユメと話していたら、突然ミーアとユーリが声を合わせてそう言った。


「なんだこれは!?お前たち兄妹なんだろ!?」


「いや、兄妹って言っても本当の兄妹じゃないんだけどな」


「義兄妹としても仲良すぎますよ!」


「え?これくらい普通だと思うんだけど。ていうかミーアはユメのこと知ってなかったっけ?」


そんな俺たちのやりとりを見ていたユメが突然、スッと俺の腕に抱きついてきた。


「…………フッ」


「「なッ!?」」


俺の腕に抱きつきながらユメは二人を鼻で笑った。


「な、なんですかその態度は!」


「メディスから離れろ!」


「え〜?でも〜このぐらいいつものことだし〜ねぇ?お兄ちゃん」


「まぁお前が勝手に抱きついてくるだけどな」


「ほら〜お兄ちゃんもいつものことって言ってるじゃないですか〜」


あれ?この子俺の話聞いてなかったの?


「それに〜どうしてあなたたちにそんこと言われなくちゃいけないんですか〜?」


「それは!」


「メディスが!」


「「私たちのご主人様だからです(だ)!」」


「…………へ?」


二人の嬉し恥ずかしい発言を聞いたユメは間の抜けた声しか出さずに固まった。

数秒固まった後、


「は、ははーん。そ、そんな見栄張って。お、お兄ちゃんが魔王だからって意味ね。もう変な言い方しないで━━」


「違いますよ?」


「え?」


「私たちはメディスと個人的な契約をして配下となったんだ」


「そ、そんな!?」


ガクッと崩れ落ちるユメ。両手を床につけて落ち込んでいる。なんで?


「お兄ちゃんが………奴隷萌えだったなんて………!」


「お前の頭がどうなってるのかちょっとお兄ちゃん心配になってきたよ」


なんだよ奴隷萌えって。ていうか奴隷じゃないし。


「へ、変なことはしてないよね!?」


「変なことってなんだよ?」


「いろいろあるけど………例えばキスとか」


「…………………」


………誰か、俺になんて答えたらいいか教えてください。


「………なんで黙るの?」


「え!?いや、それは………」


「もうしかして………したの?」


「その……な、なんていうか………」


「それは私がお答えしましょう!」


ピシッと手を上げてミーアが前に出てきた。ダメだ。俺も上手く言えないけどミーアがこの場を穏便におさめられる気がしない!


「率直に言いましょう。しましたよ」


「なッ!?」


そう言った瞬間、俺の身体にミーアの下半身、つまり蛇の部分が俺に巻きついてきた。そして


「え?あのミーアさん?一体何を━━うむッ!?」


巻きつかれてミーアのもとまで連れていかれた瞬間、彼女に口を塞がれた。もちろん口で。


「ぷはぁ。こんな風にね」


そう言ってミーアは妖艶に微笑んだ。


「そ、そんな……ま、まさか………」


ガクガクと震え出すユメ。顔まで真っ青にして大丈夫か?


「私のお兄ちゃんが………汚された………」


「お前がなんで泣いてるのかお兄ちゃんには全く分からないよ」


こんな号泣今まで見たことないんだけど……。


「て、てことはだよ!そこの角の人ともしたの?」


「私のことか?あ、あぁ……し、したぞ」


顔を赤くしながら肯定するユーリ。彼女はやっぱりこういうことが恥ずかしいらしい。


「は、はは………」


彼女の返答を聞き、泣きながら笑うユメ。この子ホントに大丈夫!?


「い、いいもんねぇ………ファーストキスは私だもんねぇ!」


「いや、そういう問題━━ん?」


今………とんでもないこと言ってなかった?


「セカンドも、サードも、その先も全部私が先にもらったもんね!だから悲しくなんてないんだから!」


「おいこらちょっと待て。いつそんなことしたんだ?」


「そんなの寝てる間に決まって………あ」


………こんなところにミーア2号がいました。


「そんなことより!」


そんなことより?人を襲ったのをそんなことより?


「なんでこんなに女の人、ていうか女の魔族に囲まれてるの!!」


「おい、明らかに誤魔化したよな?」


「い・い・か・ら!早く答えてよ!」


うーん………どうしてかって言わられても………


「………成り行き?」


「どんな成り行きで人間と魔族が仲良くなってるの!?」


それを言うあなたも魔族ですよね?なんか羽とか尻尾とか生えてるし………て!


「ユメって魔族だったのか!?」


「今さら!?」


「は、羽とかし、尻尾とか、え?いつから魔族だった?」


「いつからって最初からだよ!?バレないようにしてたの!」


「お前………演技上手いな」


「そういう問題じゃないよ!ていうかまた話がズレてる!」


そう叫ぶとピシッ!とユメはミーアを指さした。


「配下ってことは別にしてあなたはお兄ちゃんの何なの!」


「え?ミーアは俺の━━」


「秘書兼妻」


「━━だ………あれ?」


今俺なんて言った?


「そういうことなので、よろしくお願いしますね?義妹(・・)さん」


俺が疑問に思ってるなか、今度はミーアが俺の腕に抱きついてきた。


「つ、つつつ妻ぁぁぁあああああ!?!?」


やっぱりユメの時とは違って柔らかいななんて思っていると、突然ユメが叫けびだした。


「ちょっと待って!その人が妻だなんておかしいよ!」


「そうだな。それについては俺もそう思━━」


「だって奥さんは私のはずだもん!」


「お前の発言も十分におかしい!」


「あ、間違えました」


「だ、だよな。妻なんていきなりすぎてびっくり━━」


「妻じゃなくて正妻でした」


「もっと悪化してるからなそれ!」


俺は結婚した覚えはないんですけど!


「ていうことは何!?そこの角の人は愛人っこと!?」


今度はユーリのことを指さすユメ。


「愛人だと!?私はそんなふしだらなものじゃない!」


「嘘だ!どうせその胸にぶら下がってるスイカで誘惑したんでしょ!?」


「んなことするか!私は誇り高き竜人族だぞ!」


「え?牛人族?」


「竜人族だ!!」


………二人とも仲が良くてなによりです。


「ならお兄ちゃんの何なの?」


「え!?そ、それは………」


チラッチラッとこちらの様子を伺ってくるユーリ。なんて答えていいか分からないんだろうか。仕方ない。助けてあげよう。


「あー、ユメ。彼女は俺の」


「お兄ちゃんの?」


「俺の………師匠だ!」


俺がそう叫んだ瞬間、何故かその場がしーんと静まり返った。


「し、師匠?」


「そうだ。彼女は俺に戦いを教えてくれてる師匠なんだ。な?ユーリ」


「…………」


同意を求めたにもかかわらず、ユーリは無言でこちらに歩いてきた。そして、


「ふんッ!」


「ぐふッ!」


お腹を思いっきり殴られた。え?ちょ?なんで?

ユーリの突然の攻撃により身体がよろけ、彼女の方に倒れかかってしまった。すると、


ムニュ♡


顔をユーリのスイカにうずめてしまった。や、柔らかい………じゃなくてヤバイ!殺される!しかし、


「うむッ!?」


殴るどころか、ユーリは俺の頭を抱きしめて自らのスイカに押し当てた。


「私はメディスの何かと聞いたな。それには私が答えよう。私は師匠兼妻、いや正妻だ。よろしく頼む」


「また正妻!?!?正妻って普通一人じゃないの!?何人いるのよ正妻って!!」


「お互いがそう思っているなら何も問題はないだろ。なぁメディス?」


「ぐぶぎい!(苦しい!)」


「ほら、メディスもそう言ってるだろ?」


「明らかに違ったよね!?言葉になってなかったよね!?ていうかお兄ちゃん大丈夫!?」


いえ全然。窒息しそうです。そう伝えるために俺は両手で×印を作った。


「ほら!お兄ちゃん窒息死しかけてるよ!だから早くお兄ちゃん離して!ていうかいつまでもそのスイカ強調すんなこのやろう!!」


ただ嫉妬じゃねぇか、という言葉を足りてない空気を飲み込む。はぁ、死ぬかと思った。すると、


「な、何してるの!?」


そんな俺の右腕にミーア、左腕にユーリが抱きついてきた。これは巷で言う両手に花ってやつか?………いや花なんて優しいもんじゃないな。これはいばr━━


「「メディス(様)?今変なこと考えたか(ましたか)?」」


「こんな綺麗な二人に抱きついてもらえる俺しあわせだなーって!」


いや、うん。ほんと幸せですよ…………


「お兄ちゃんがこんな女たらしだとは思わなかったよ!だいたいお兄ちゃんはいつも━━」


「まお様ー」


「ん?どうしたナウラ?」


「お腹空いたよー」


「しょうがないなぁ、ほら」


「わーい!ありがとまお様!いただきまーす!(パクッ)」


「ふぅ………あぁ、悪い。俺がどうしたって?」


「ほんとどうしちゃったのお兄ちゃん!?!?」


ん?俺なんか変なことしたか?


「なんで自分の指を幼女に咥えさせてるの!?」


「なんでって………普通のことだろ?なぁ?」


「うん!ちゅぷ、れろ」


「とうとうお兄ちゃんまで感覚が麻痺しちゃってる!?」


へ?ボクユメガナニイッテルカワカラナイヨ。


「このままじゃもっとお兄ちゃんがおかしくなっちゃう…………こうなったら」


ユメが何かを言った瞬間、彼女の目が妖しく光ったような気がした。すると、


「うおッ!?重ッ!」


突然ミーアとユーリ、そしてナウラがこちらに倒れてきた。どうにか三人を受け止める。いきなりどうしたんだ?

三人の様子を見てみると、全員がすやすやと寝息をたてながら寝ていた。どうしていきなりこんなことが………?


「私がやったんだよ。邪魔だったからね」


俺の疑問を聞いたかのようにユメは答えた。


「心配しないで。眠ってもらっただけで変なことはしてないから」


「お前………何がしたいんだ?」


いくらユメとはいえ、こんなことしたため少し高圧的になってしまう。


「そんな怒らないでよ。私はただお兄ちゃんと二人っきりになりたかっただけだよ。だから………行こう?」


その言葉を合図に、ユメはバサッ!と音をたてながら羽を広げた。そしてその場で羽ばたくと宙に浮くユメ。

彼女が魔族ということがまだどこかで信じられていなかったが、目の前の光景を見てしまった以上信じざる負えない。

そんなユメに呆気を取られていると、突然彼女がこちらに向かって飛んできた。


「え!?ちょ、何する気だ!」


「お兄ちゃんを抱きしめるため……だよ?」


「なんでちょっと恥ずかしがってんの!?ていうか抱きしめるってつまり捕まえるってことだろ!」


「物は言いようだよね」


「否定しろよ!?」


あぁくっそ!とにかく逃げないと!何をされるか分からない!

ユメに背を向け全力で走り出す。ユーリとの契約のおかげで身体能力は上がってるんだ。そう簡単には捕まりはしないはずだ。

そう思った瞬間、


「遅いよ?お兄ちゃん」


耳元でそんな囁きが聞こえたことを理解した時には、すでに俺は宙に浮いていた。


「お兄ちゃんって軽いねー。いくら私が魔族(このすがた)だからってこんなに軽々と持てちゃうなんて」


「な、なんでもう追いついてんの?」


「私がここに来た時のスピード忘れた?」


「…………あ」


そうだった。この子見えないくらい速かったんだった………。


「まぁあんなに速くなるなんて思ってなかっけどね。それじゃあ行こっか!」


「ど、どこに連れて行くつもりなんだ?」


「うーん………とりあえずお兄ちゃんの寝室にでも行こうかな。どこにあるの?」


「そんなの教えるわけないだろ」


「ということはお兄ちゃんは『超高速グルグル100回転ー妹とともに天へー』をご希望ってこと?」


「真っ直ぐ行って右でございます」


「はーい」


俺は抵抗を許されないままユメを自分の部屋に案内するのだった。

空中なう


ユメ「ねぇお兄ちゃん」

メディス「なんだ?」

ユメ「抱きしめるような感じになっちゃってるけど痛くない?」

メディス「別に大丈夫だよ」

ユメ「よかったー。なんかこの体勢ってドキドキするね」

メディス「なんで?」

ユメ「だって完全に密着しちゃってるんだよ?その、私の胸がお兄ちゃんの背中に━━」

メディス「へ?そんなの感じないんだけど?」

ユメ「…………落ちる?」

メディス「ごめんなさい!」

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