表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
両片想いは嫌われたくない!  作者: ゆきやこんこん
1章 嫌われたってよ
15/19

自己紹介の時に考え事は危険(柊 花蓮視点)


 前日に早く寝たおかげで今日こそは早く起きて、学校に早めに到着することができた。


 でも、昨日早く来てたから、今日も早いと思ってた楓斗がいなかったから、あんまり意味なかったけどね。


 でもまあ、まだまだ今日は始まったばっかりだからね、気長に行こう。


 とりあえず、朝のSTまでの時間で話しかけれたらいいなぁ――――


 〜4時間目〜


キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン


「はい!皆さん、改めまして自己紹介をします!このクラスで一年を共にするこのクラスの担任の先生兼皆さんの生物の担当教諭、不破 美来(ふわ みらい)と言います!1年間よろしくね!」


 ――まあ、無理なんですけどね。


 わかってたよ、だってこの展開何回もやってる気がするからね……


「じゃあ、とりあえず……生物の授業のオリエンテーションから始めようかな」


 今日はオリエンテーションと自己紹介ばっかりで流石に飽きてきている4時間目、だけどこれが終わったら昼ごはんということもあって、生徒のテンションは少しだけ高い……だけど私はその限りではなかった。


 そりゃね、やろうとしたことが出来なかったらテンションなんて上がるはずもなく。


 今日もいつもと同じ通り、チャンス…と言うか話せる機会を逃したわけだけど。


 今日も4時間目まで何の成果も得られなかった理由があって……。


 最初、朝のSTの時間の前に話しかけようと思ってたんだけど、今日は昨日とは逆で私が早く居て、楓斗がSTギリギリに入ってきてしまったので、結局その時は話しかけることが出来なかった。


 ここはしょうがない、だって時間的に無理だったんだもん、私がチキった訳じゃないもん……。


 その後は…まあ、時間がなかったわけじゃないけと、そもそも話すにはちょっと時間が足りないかな〜って感じだったからやめといた。


 いや、チキったわけじゃない!絶対の絶対にチキったわけじゃない!!


 そもそも、高校生活が始まってすぐだからやることが普通に多すぎる。


 友達を作って行かないとこれから先大変だから、周りの席の人とかと話したり、女子のグループで話したりして、色々関係を作っていこうとしているわけで……。


 だからちょっと授業と授業の合間の10分放課じゃ、ちょっと時間が足りないかな?ってさ。


 ……まあ、あと教室の中でいきなり謝りだしたら注目されそうで恥ずかしいし、私だけじゃなくて楓斗も忙しいだろうから、話しかけるのはやめておいた。


 これまでは無理だったから、たられば言ってもしょうがないけど、これからどうしようか……。


 そもそも、昼放課はみんなご飯食べるわけで、食堂行ったり、別クラス行ったりするからこの教室には人は減るかもしれないけど、そもそも楓斗が、食堂とかに行っちゃったら無理だし、このクラスにいたとしても他の仲良くなった友達とお弁当食べてたら……こう、なんか嫌だし……。


 どうしよっかな〜


「〜かな。よし、授業の概要とか成績のお話終わり!」


 いつの間にかオリエンテーションが終わっていたらしい、気づかなかった……。


「時間結構余ったね、何しようか……」


 気づいていなかったけど、他の科目の授業より説明の時間がかなり短い、授業の時間はあと半分以上のこっている。


「まぁ、無難にまた自己紹介してもらおっかな?」


 ほんとに何回やるんだろうか……さっきの授業とかでも自己紹介したし、昨日もしたから飽きるほどしてる。


 自己紹介か、ここまでは楓斗のことしか考えてなかったから全然聞いてなかったし、自分が何言ったのかすら覚えてないけど、楓斗って自己紹介でどんなこと言うんだろ……気になる。


「じゃあ、とりあえず無難に番号順で名前と趣味…あとは入りたい部活動があるなら、それも話していってもらおうかな?……あっ、他に言いたいことあったら好きなこと言ってもいいよ〜」


 なんかさっきからと言うか最初に会った時からこの人ゆるいな……楽だし、気難しい人より気軽だからいいけど。


「一番の安藤さんから順番にどうぞ〜」

 

 ……そういえば楓斗って中学生の頃はかなりアニメ、漫画にハマり始めてた頃だから、自己紹介でアニメ見るのが趣味とか言ってた気がするけど、中学生の最後の方からあんまり私以外とアニメとか漫画について語り合うことも少なくなってたから、なんか変えるのかな?


 変えるとしたら、中学生の時チョロっと料理にハマってるってことを言ってた時があったから、料理の可能性もあるし、ゲームもやってたりするからそっちかな?


 私以外と語り合うことが少ないと言ったけど、殆どなかったから、なんか特別感があって嬉しかったのに……今では、気まずくなっちゃってさ、悲しいよね……。


 いや!今日、前以上の関係になる……のは無理っぽいから、前と同じぐらいの関係値まで戻せれば、そこからまた好感度を上げていけば、最終的には……ね?


 よし、モチベーション上がってきた!!


 ……それはそれとして、今は楓斗の自己紹介が気になる。


 でも、なんか次楓斗の番のはずなのに、楓斗下向いてなんか考えてるんだけど……。


 楓斗!気づくんだ!!!もうそろそろあなたの前の人の自己紹介終わっちゃうよ!


「あれ?次は……えっと、桜井(さくらい)くん?」


 あちゃー、気づかなかったね。


「あっ、はい!すいません」


「いいよ〜考え事かな?名前と趣味、お願いできるかな」


「はい!名前は桜井 楓斗(さくらい ふうと)で趣味は…料理?です、部活は今のところ入りたいところはありません、1年間よろしくお願いします」


 料理だったかぁ〜。


 この前ハマってたのが趣味になったのね……でも、なんか料理の後に?着いてなかった?まあ、気のせいか。


 料理できる系男子かぁ……、なんか楓斗と解釈一致かも!


 優男系の男子が料理振舞ってくれたらどんな女の子でも落ちるよ!(個人の感想)


 これで、周りの女の子達に狙われたりしたらやだなぁ……まぁ、ひとまず1年生は家庭科なさそうだから、大丈夫かな?


 ……いや!文化祭あったわ!


 文化祭かぁ…そこまでに関係が進んでるといいんだけど……そこまでに関係進められる気がしないなぁ、文化祭と言っても9月終わり頃にあるらしいし、半年あるとは言っても半年だもんなぁ……無理っぽいなぁ。


 でもなぁ……文化祭一緒に周りたいよn

 「あれ?次は柊さんですよ〜」


 くぁwせdrftgyふじこlp


「ピャ!!!……あっ、」ガタン


 驚いて椅子を倒したぁ!?やばいぃ!


 ……あぁ?どうしよう!早くなんか言わないとぉ!?


「すいません!」


「全然大丈夫よ〜、柊さんよろしくね」


 優しい……女神かな?

 違う違うそうじゃなくて!えっと、自己紹介か!何言おう!何言おう!?


「はいぃ……えっと、名前は柊 花蓮(ひいらぎ かれん)と言います。あ、あと趣味は読書…です。部活は入らずに帰宅部です。…………あっ、1年間よろしくオネガイシマスゥ。」


 コミュ障かよォ……


 恥ずかしい……しかも椅子倒したまま話してたし、もうやだぁ……消えたいよぉ!


 なんか中学生の頃も焦った時こんな感じになっちゃってた気がする……なんでこうなっちゃったのk――

 


 ――なんか楓斗こっちみてる……


 見るなぁ!見るんじゃない!!!


 自己紹介にすら失敗する惨めな私を見るなぁ!!!


◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 何か違和感とか、よく分からないところとか、誤字とか、「こうじゃないとおかしくない?」というところなどあれば指摘、質問して頂けるととてもありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ