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両片想いは嫌われたくない!  作者: ゆきやこんこん
1章 嫌われたってよ
12/19

新学期の自己紹介の多さは異常


 次の日から各教科の授業が始まった。


 まぁ、授業と言っても自己紹介だったりのオリエンテーションなので、特に授業らしいことはしなかったりするけど。


 かく言う今も自己紹介の時間(生物)だったりする。


「じゃあ、とりあえず無難に番号順で名前と趣味…あとは入りたい部活動があるなら、それも話していってもらおうかな?……あっ、他に言いたいことあったら好きなこと言ってもいいよ〜」


 担任の先生兼生物の教科担当である新任で若い女の先生がそう言い放つ。


 歳が近いことと、タメ語で話してくることもあって、舐められそうというか、生徒と仲良くなりそうな予感のする先生だな、この前は焦っててほぼ話聞いてなかったせいでわかんなかったけど……


「一番の安藤さんから順番にどうぞ〜」


 自己紹介ってあんまり得意じゃないんだよね、何も言うことないし。


 まぁ、とりあえずそんなことはどうだっていい。


 今日大切なのは、昨日より時間があるって事と――

 


 ――もう4限目の授業って事。


 だってしょうがないじゃん!


 朝早く来すぎちゃうと、また昨日みたいになるかな?と思って今日は遅めに来てみたら今日は普通に柊さん来てたし!


 そのせいで、朝のSTがすぐ始まってしまって、話しかける時間すらなかったし!


 元々小中と同じ学校だからお互いの家同士がとても近い…わけでもないけど高校までの通学する道は殆ど変わりがないので、時間が合えば一緒に登校できたりするのを狙ったんだど……そもそも約束をしてないのに偶然あったのを見せかけて話しかけてくるのキモイかなって。


 まぁ、会わなくて良かったとも言えなくもない……かな?


 けど、そもそも話しかけることが出来ていないのもまたまた事実、そこは真摯に受け止めて反省し次に活かすべきだと思う。


 でも、そもそもクラスメイトとが沢山いる中で話しかけちゃったらこの前のことを思い出させてまた恥ずかしい思いをさせることになってしまうかもしれないことを考えると、教室でまた話しかけるのは難しい気がしてくる。


「あれ?次は……えっと、桜井(さくらい)くん?」


 あ、やば、考えてない!

 とりあえず答えないと……


「あっ、はい!すいません」


「いいよ〜考え事かな?名前と趣味、お願いできるかな」


「はい!名前は桜井 楓斗(さくらい ふうと)で趣味は…料理?です、部活は今のところ入りたいところはありません、1年間よろしくお願いします」


 ――ふぅ、やりきった。


 でも、趣味が“料理?”ってなんだよ、疑問形で答えるんじゃないよ、まったく。


 こういうところがダメなんだろうね、キッパリと答えられないところはちゃんと治さないとなぁ。


 …とりあえず、この事はいいとして、いつ話しかけるか考えよう。


 一番の狙い目というかちょうどいいタイミングが帰る時教室出る前なんだけど……そこでも人多いかな?


 別のタイミングとなると帰ってる途中話しかける…のはちょっとストーキングしてたみたいで嫌だから、休み時間みんなが騒いでいる時に話しかけるとか?それもなぁ……


「あれ?次は柊さんですよ〜」


「ピャ!……あっ…すいません!」


 気づいたらもう柊さんの番になっていて、柊さんも考え事してたのか知らないけど、先生の声に驚いて立ち上がって椅子を倒してしまっていた。


 なんか考え事してたのかな?


 それにしても反応がいちいち可愛い……


「全然大丈夫よ〜、柊さんよろしくね」


「はいぃ……えっと、名前は柊 花蓮(ひいらぎ かれん)と言います。あ、あと趣味は読書…です。部活は入らずに帰宅部です。…………あっ、1年間よろしくオネガイシマスゥ。」


 なんかどんどん声小さくなっていっちゃった。


 昔からそうだったけど発表する時ちょっと焦っちゃいがちなんだよね…まぁ、そこも可愛いというかね?


 ……そんなキモイ事考えてないでまずはどう謝ろうか考えないと

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