ふくふくのオーブ
オーブはすくすくと育ち、白と茶色の羽毛の、まるっとした可愛いめんどりになった。良く子供達の頭に止まってうずくまったり、抱っこされて、ふくふくしている。
ジェム達は、オーブが育つと共に、健康になってゆき、細っこかった身体も少しは太り、撮影隊の寮で、ワイワイと暮らしている。
管理人に、子供を育て終えた夫婦も雇った。面倒もみてくれ、また生活のあれこれを自分でちょっとずつできるようにと、育ててくれている。
王子達と竜樹は、オーブの世話の当番や、打ち合わせなどで、週3くらいの頻度で寮に通っている。
「しんぶんと、ぱんをうるときの?せいふく?」
「そうだ。どういうのがいい?」
今日は、ジェム達と制服の打ち合わせ。
襟は、スッキリしたのがいいか。
「ネクタイって、首のところのリボン?」ネクターが、スタイル画を見て、指さす。
「ああ、そう。やっぱり、ちゃんとしてるな、って雰囲気重要だと思って。小さな紳士が、販売するよ、ってね。」
「しんし!」
「制服っていうの、着て、売るってこと?」
ジェムが不思議そうに、覗き込む。
「白いシャツに、紺の格子縞の短いネクタイに、サスペンダーしたグレージュのズボン。これなんかどう?」
秋冬は、これにカーディガン着て。
「これを着てる子は、新聞とパンの販売員だよ、って分かるようにね。」
本日は短いのですが、許してくだされ。