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王子様を放送します  作者: 竹 美津
本編

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閑話 花の兄4

「じゃあ、ハンバーグをパンで挟んだ、ハンバーガーも決定で良いんじゃない?ちゃんとジャンクじゃなく作って、材料も新鮮なものを、そして少し豪華にすれば、充分ご馳走になると思うし。何より竜樹兄も、そういうの好きだし。」


ちょっと良い、ご馳走ハンバーガーを思い浮かべて、コウキは、あ、俺も食べたいな。とペロリ、舌を出して上唇を舐めた。んん?と気づき。


「あ!その誕生会の日、こっちでも同じ料理作って、スマホで繋いで、一緒にお祝いしたら良いんじゃない?そうしたら、今年もウチでも、竜樹兄の誕生日が祝えるじゃんね!皆のお歌も聞けるし、誕生会の成功も分かるし!」

「あぁ〜それ、良い!寂しかったんだよね、今年竜樹兄の誕生日できなくて!ケーキを食べられる機会は、沢山あった方が良いのですぅ〜!」

ニンニン、とサチも喜ぶ。おいおい、続けてたダイエットはどうした。


「一日くらい、会社や学校なんて休んじゃったって、家族より大切なんてことないんだしさ。今、タツヤ父とマリコ母の会社も、忙しい事ないんでしょう?学校も、もしかしたら、学年末テスト明けの午後休があるかもだし!」

「うん、マリコ母は今忙しくないよ。ニッパチだからね。有休、とれると思う。」

「タツヤ父も、今なら忙しくないよ!普段休めなくて、むしろ有休貯まってるから、充分とれるよ〜!」

「私も都合がつくと思うわ!ドラマ作品に区切りがついたとこだし、あまり今、仕事を詰めてしていないから。」

文さんもオッケー。

「千沙ちゃんも、休んでいい?タツキおじちゃんのお誕生日、おいわいしたい!その日のがっこうのおべんきょう、後でやるからぁ〜!サチお姉ちゃんおしえて〜!」

うん、これで良し!とサチは頷く。


「これからやるとしたら、準備も含めて、2月末か3月初旬くらいでしょう?暦の区切り、合ってるのかな、そっちと。でも、どうせ何日か後だよね。私も、もしテストと被っても、今から勉強しとけば良いもんね!ね、ね、ニリヤ君達、私たちも一緒して良い??」


パァ!と輝く笑顔のサチに頼まれて、子供達はニコニコ、「良いよ!」「みんなで、一緒ね!」「やったー!」「うた、サチお姉ちゃんにも、みてもらえる?」と喜んだ。


普段から成績の良いサチに、マリコとタツヤは、黙って見ている。信用してるし、寛容なのである。

コウキは大学生で期末試験が3月上旬にあるが、やっぱり普段から勤勉だから、一日くらい何とかなるであろう。

「俺も、もし日中試験でも、遅れて参加するから!ん?誕生日会、お昼にやるの?それとも夜ごはん?そちらで準備なんかの都合もあるもんね。こっちでも、準備に昼間か午後から皆休んで、ゆっくり夜までに支度できたら、都合良いけど。」

コウキが悩み出した。


そんな時、マルサが、ふー、やれやれ、と安心した感じに息を吐いて、こんな事を言った。普段、気さくで、でもあんまり護衛してる時は喋らなくて、時々子供達との会話にニヤリとしているくらいなのに、らしくもなく。

「ーーー畠中家の皆さん!ご一緒できそうで、良かったです!竜樹と、寂しく別の世界で過ごされる事になってしまった、畠中家のご家族の事、俺、心配していたんです。竜樹は、こちらで無理矢理招んだ訳ではないけれど、来てくれて本当にたのし•••嬉しく助かり、ありがたく思っているから、それを失ったご家族様には、申し訳ないな、と。ウチの国の連中も、ずっと、とは言わないけど、時々思っていたんです。こっちばかり嬉しくて、そちらに悲しい思いをさせている、って。ご一緒できるなんて、嬉しいです!この場でパシフィストを代表して、王弟マルサ、是非とも、一緒の誕生月会、よろしくお願いします!」

武人らしく、胸に手を当て、きっちりお辞儀するその姿勢は、凛々しくとても好ましく。

畠中家の皆は、その心を、嬉しく思った。確かに寂しかった。もう会えない。でも話はできるし、こういう事を思ってくれる人がいるなら、きっと竜樹も、大事に、大切に、仲良く暮らしていけるだろう。


「マルサさん!こちらこそ、ご縁ができて、嬉しく思ってますよ!いつも護衛して下さって、ありがとう。お世話になってます。一緒の誕生会、楽しみです!竜樹を、どうかよろしくお願いしますね。」

タツヤ父が、畠中家を代表して、改めてご挨拶した。

ありがとうございます。マルサが、照れくさそうに、首の後ろを撫でながらお礼を言った。


「皆さんのご都合がつくなら、夜の方が良いでしょうね。お祝いして、その雰囲気のまま、その日眠りに就く。良いじゃないですか!王様や王妃様も、夜の方がご都合つきやすいですし、子供達もやる事をみんな済ませて、お風呂にも入った後、お誕生月会でお祝いしたら、ちょうど良いかと思います!」

ミランが、ニハ!と笑ってお返事する。タカラとミランの役割分担は、割と曖昧で、今はお助け侍従的業務をタカラが主にやっているけれど、ミランは先輩だし歳上で経験が豊富なので、ここぞ、という時はミランが口を出す事も多い。


「わぁい!まるぐりっとさまと、ちちうえも、よぶ?」

「王様くるのかー。きんちょうするなー。でも、まぁいいか。」

「一緒、みんなしよ!」

「おうさまとおうひさまも、ごちそうたべたいもんね、きっと!」

「うん、父上と母上も、お誕生月祝い、きっと喜んで出席すると思う!」


「皆、ご招待する人は、他にもいるわよ?」

ラフィネが、んん?と悪戯っぽく問う顔で、皆に。

「エフォール様でしょ。それとーーー。」

みなまで言わないうちに、わぁ!と子供達がはしゃぎ出した。

「プレイヤード!」

「ピティエ様も、一緒よ!」

「ロテュスでんかも、よんであげなきゃ、がっかりするわよ!たつきとーさが、だいすきなんだもの!」

「アルディでんかも、よばなきゃ!」

「スーリール、おいわいも、ごちそうも、よろこぶとおもう!」

「ニュース隊に、テレビで放送してもらう?」

「良いね!だって、結婚式だって放送するんだもんね!竜樹の誕生月祝い、こっちに今までなかったし、皆、竜樹のお国では、こんな事するんだなぁ。珍しいなぁ。竜樹、おめでとう!って、見てくれると思う!」

「皆さんのお歌も放送されれば、広まるかもですねぇ。皆、誕生月に、歌い合ってくれるようになるかも!素敵ですね!ラジオでも、是非やりましょうよ!」

最後のはミランである。


ラジオとテレビ放送まで決まってしまいそうである。大丈夫か。竜樹は、段々と自分の誕生会が大事になってゆくのを、たらりと汗かきながら聞いてーーいや聞いていないテイで、焦りつつも見た目はシレッとしていた。

普段自分はこんな風に、割と大事を起こしているのだが、自分がされる方になると、不安になるものである。


「あぁ〜っと、もし、良かったら、私もこちらで、柊尚君、あと、ぽん太君、招びたいなぁ。」

サチがもじもじ、と手を組んだ。

「良いんじゃない?なおくんなら、こちらの世界の事も知ってるし、ぽん太君は、そちらから著作権幸運払いの事で、神様に依頼されて来てるんだもんね。」

マリコが独断で許可を出す。

「ウンウン。それに2人ともご馳走喜んでくれそうだし。」

タツヤも了承したから、サチの願いは叶った。竜樹も、柊尚君とぽん太君は知っているので、異存ははない。

勿論パシフィストの面々は、畠中家が招びたい縁あるお客様なら、喜んで、である。




「料理に話は戻るけど、ハンバーガーなら、フライドポテトも必要だよね。これも、ローズマリーとか香草使って、ちょっといつもより美味しくしたら、ご馳走っぽいよね!子供達も食べるから、胡椒なんかは控えめがいいか。ケチャップなんかの方が、ウケるのかなぁ。」

「ケチャップ、おいしね!」

「おいしー!!いつも、玉子焼きにつけて、食べるんだよ!」

「たつきとーさが、ちゅくってくえた!」

「だいすき!」

「俺も、すき!ケチャップあじ!」

ニヒ、とジェムも肩を上げて味を想像する。


「大人用と子供用で、ちょっと味を変えても良いでしょうね!両方食べれても良いですし。その、ちょっとご馳走フライドポテト、気になります!」

うんうん、良い酒のつまみになるであろう。ミランが気になると言い、タカラがさっきからサラサラと、決まってきた事をメモしている。


「後は、サラダか。ポテトサラダだと、グラタンとフライドポテトとで、じゃがいも過ぎるから、普通の、えーと今まで味が濃いものが多いから、味薄いサッパリしたものが良いよね。ドレッシングも控えめにした、温野菜とか?葉物もあると良いよね。サラダ2こくらいあっても良いと思う。そちらのお料理のサラダとか。」

コウキがメニューの組み立てをする。

うん、その辺は料理長に丸投げで良いでしょう、とつい竜樹もうんうん頷いた。


「後は〜、竜樹の好物といえば、茶碗蒸しよ!」

マリコが人差し指を立てれば。

「「「あぁ〜、大好きだよねぇ〜。」」」

畠中家の面々が、うんうんうん、とふかぁく頷く。

「冬、良く出してくれたよなぁ。俺も好き、竜樹兄の茶碗蒸し。」

「ホッとする味だよねぇ。家に帰ってきた、って感じする!茶碗蒸し見ると。」

「お誕生日に、ボウルで、でっかい茶碗蒸し作った事もあったもんね。蒸すのに時間かかって、竜樹兄は作るの大変だったみたいだけど、皆で取り分けて、あれ、美味しかったなぁ。」

「味もお出汁で優しいし、ちょっと見た目は合わない感じするけど、でも味は結構合うんじゃない?食事の仕上げに、ほんと、ホッとするし。」

子供達にも、たまごで栄養たっぷりだしね!

タツヤも美味しい顔で頷く。

文も千沙ちゃんも茶碗蒸しは大好きだから、問題なしである。


「ちゃわんむし、どんなの?」

ニリヤが不思議そうに。まだ食べた事ないのである。

「ちょっとお出汁の味で、鶏肉や栗や銀杏、かまぼこなんかの具が入った、優しいしょっぱい、プリンみたいな感じかなぁ。」

コウキが分かりやすくと説明をする。プリンは食べた事ある、と竜樹から聞いていたから、何となく想像つくかも?


「しょっぱい、ぷりん!おいしいかな?」

「美味しいよ、とっても。あったかいんだ。この季節にも、合ってる。」

「あったかい、プリン!」

「栗が入ってるの、あまじょっぱくて良さそうだね!」

「それもけってい!」

「決定、決定〜!!」


「後は何と言っても、ケーキよ!」

ムン!とサチが腕を組んで、本気を入れる。甘味は女子を本気にさせるのである。

「苺もいいし、沢山のフルーツのも良いよね。チョコレートも捨てがたいし、シンプルにデコレーションしたチーズケーキも美味しそうかも!ベイクドだと蝋燭立たないけど、ケーキが一種類、なんて、お決まりはないわよね!子供達も沢山いるんだし!」




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