お泊まりオーブは何したの?
「コココ、ココケッコ!」
親切なめんどり、神鳥オーブが、バササッサ!と羽ばたいて、ニリヤ王子の頭に乗った。
うう!と衝撃を受け止めて、目を瞑ったニリヤは手を上げて、オーブがふっくらと座ったところを、押さえて撫でた。ふわふわの羽。オーブのお腹に、ニリヤのちまっとした指が埋まる。
「あたま、あったか!」
「コココ!コケコケ!」
オランネージュ、ネクター、ニリヤの3王子も、お勉強を終えて、お昼を食べに寮に来て。ジェム達も新聞売りの仕事を終えて、先ほど皆で、焼きうどんを食べて、片付け中。
オーブは、エルフ達を助けるためにジュヴールの国に押しかけた時。竜樹やニュース隊と一緒だったが、帰りは違った。
クレル・ディアローグ神の顕現やらなんだかんだあった後、パシフィストの国に戻り、エルフ達がいる体育館で、コココ!と主張し、通訳のスマホで、今夜はエルフ達と夜を過ごすよ!と言ったのだ。
オーブを可愛がっているロシェが知って、ちょっと心配をしていたけれど、先ほどエルフのロテュス王子に転移で送られて、無事戻ってきた。
ホッとしたロシェの元に行き、その腕、胸に抱っこ!とすりすりコココケした後、ニリヤの頭に着地した訳だった。
竜樹はオーブに聞いてみた。
「エルフ達のところで、何をしてきたんだい?オーブ。」




