ラジオ番組!
今日2回目の投稿です。
『早川みずほの、おなじみクラシック⭐︎ラジオ!
こんばんは!早川みずほです!
今夜も私とおしゃべりしながら、CMなどで良く聞く、おなじみでありながらいつ聞いても素敵なクラシック音楽、それから、有名クラシックにちなんだポップスを楽しみましょう!
そして毎度のこちらもおなじみ、クラシックやポップスに詳しい、袴田教授〜!わーわわわぁ〜!』
『どうも〜袴田です⭐︎みずほさん、今日は美味しそうなお菓子を食べてましたね。』
『あら、見られてましたか?そう、あの、始まる前に、ちょこっとね、あの、レーズンサンドなどをね。』
『ほう、ほう。』
『あれ、美味しいですよね〜私、自分のご褒美に、1日に一個だけ、箱売りなんかのですね、贅沢なお菓子を食べることにしてるんです。このラジオ局、ラジオOZに来るまでに、いわゆる通勤時ですね、素敵な百貨店、四葉百貨店がありまして。その地下の食品街に、つい!つい、ことある毎に寄ってしまいまして!ストックは常に切らさず、今日のクラシックの題名を聞いて、CMのあれだな!って、今日はもう、口がレーズンサンドでした!』
『もしかして、今日買ったんですか?』
『はい、です。まだあるので、袴田教授にも後であげますね。』
『楽しみです!それはそれとして。』
『それとして!そうそう、桃花楼の、レーズンサンド!の、CMといえば!』
『これも有名なクラシック。パッヘルベルのカノン。』
『レーズンサンドはコッテリして、食べ応えあるのに、曲は軽やか〜♪リッチな所は、イメージ沸きますね。それでは今日の最初の曲に参りましょう。ヨハン・パッヘルベルの、カノン。』
『♪〜〜♪〜〜〜〜♪』
「•••もぐ。ごっくん。 ラジオって、何だかずっと喋ってるのね。」
「映像がないけど、何の事かは、大体分かるね。ひゃっかてん?はお店だろう?しーえむ、って何かな?」
「レーズンサンド、何だか美味しそうな響き。」
「この米粉パン、なかなかいけるな。具のハムとたっぷりレタス、チーズの組み合わせにソースも美味しい。レタスはカシオン風だね。」
「お母様、わたしも、こめこのパン、たべれた!」
「一般の人が、この曲流して、なんてできるのね。何か手仕事しながらでも、聞けそうだわ。」
「書類仕事しながら、聞けそうだなぁ。」
ルフレ公爵家プレイヤードは、ラジオ番組を聞きながら、曲の所ではフン♪ フン♪ と首を振って、サンドイッチをぱくりと食べている。
母親のトレフル夫人は、しょんもりと、紅茶を飲む。食事も喉を通らないようだ。
父親のアルタイルは、何となく変化の気配に浮き立ちながら、妻に気遣い、プレイヤードに声をかけ、おかわりのサンドイッチをとってやり、末っ子のフィーユの果実水を頼んだり。祖父と祖母のサジテールとシームは、それを嬉しいんだか困ったんだか、眉下がりの微笑で見守っている。
隣の毛氈、フカフカクッションにちょこ、と三角座る、アシュランス公爵家ピティエは、しん、と真剣に、ラジオ番組に耳を傾けている。兄のジェネルーが、サンドイッチを勧めるタイミングをはかっているが、隙がない。両親のアシュランス公爵家夫妻は、ふくふくと穏やかな、そしていかにも嬉しそうな笑みで、兄弟を見つめつつ、食事している。
新聞売りのアミューズは、教会の視力の弱いエピと一緒に、う〜ん、と曲に聞き入りながら食事する。
「らじお、って、俺たちみたいなのも、すごく楽しめるね!お話も、何か、おかしの事とか、面白い。きょうじゅに分けてあげるなんて、やさしんだね。みずほ、かわいいおんなの人っぽくて、声がすてき。」
「はかまだきょうじゅも、曲にくわしくて、いい声だね。」
見本のラジオ番組がひと段落すると、竜樹はスクリーンの前に立ち、ピンマイクのボタンを押して、一声かけた。
「さて皆さん、お昼ご飯はいかがですか?少しお話しますが、お好きに寛いで、ゆったり聞いて下さい。」
「ラジオ番組、いかがでしたか?ラジオはこんな風に、お話しながら曲を流すものから、今日のニュース、物語を紡ぐドラマ、スポーツの解説、お笑いの芸人さんが楽しく喋ってくれる番組、音で表現できるありとあらゆるものを扱えます。音で風景を切り取る、色んな場所に行って音をとってきた、なんて、聞く人の想像力を刺激する番組もありますよ。ラジオで外国語を習ったりも。」
へえー、なんて、食べながらふむふむする貴族達である。
「ひっきりなしに喋っているようですが、無音の状態がある一定の時間続くと、放送事故って言って、いけない事になってるんです。ラジオをつけて、無音だったら、えっ?て思っちゃいますよね。CMっていうのは、広告の事で、例えば『かみたまご、なんて美味しいんだ!今日もやっぱり、かみたまご』なんて、少しの時間で番組内や番組と番組の間に挟まれるものですね。それを放送する事で、ラジオ局は、お金を広告主から貰います。楽しくて良く聞かれてる番組は、そこでCM流したいな、って広告主は思ってくれます。それだけじゃなくて、広告したい物のイメージに合う番組に、ってのもありますね。CMを作る仕事の人も、います。広告をとってくる、営業さんも必要ですね。働いている人のお給料や、経費を計算する経理もいるし、人を管理する人事、細かい何でも事務をやる、総務、番組を収録するために、音を管理する人や、投稿されたハガキを読んで選んで、番組の計画や下準備する人も必要ですし、番組を統括する責任者も必要です。」
そんなに、いっぱい人が必要なんだー。
と声がわさわさする。
「ラジオ局は大会社ですよ。会社とは、商会みたいなものですかね。番組作りだけじゃなくて、事務も必要だから、お試し番組作りは、金貨1枚まで、と予算を決めてあります。使ったお金の経費の明細を提出してもらって、金貨1枚までは、使った分だけ支払いますよ。つまりチームには、事務を担当してくれる人も必要、って事です。兼務でも構いません。朝の番組と、深夜の番組は、当然雰囲気が違います。何を、誰に、届けたいか、考えて番組を作ってくる、番組の時間は、この砂時計が落ちるまでの間です。」
「後で、お試し番組作りの説明と要項を書いた紙をお渡ししますから、ご安心ください。簡単な録音装置はお貸しします。」
ここまで、OK?
「さて、それでは、教育番組も、見本を観てみましょう。小さな子のお遊びに国語算数理科社会音楽工作体育、料理に家事。色々な番組がありますが、どれも短いです。参考にしてください。そして、テレビ局だって、ラジオ局と同じく色々な人が必要です。作ってみたい、力を貸したい番組や、チーム作り、何となく想像しながらご覧ください。」
では、まず、ちっちゃい子向けの、『
みんなでいっしょに遊ぼうよ』から流します。




