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王子様を放送します  作者: 竹 美津
本編

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意見交換会議、招待状

時は少し戻り、プール開きをしたすぐ後の日。


王様の執務室にお邪魔した、竜樹と3王子は、おやつのマドレーヌを食べつつ、王様に提案した。


「王様、テレビのこれからを、会議で決めたいです。教育番組を作って放送するにあたって、貴族の人にも協力して欲しい。」

一息に竜樹が喋る。もぐ、コクンとお茶を飲み。


「かいぎの、おとうさんたちと、こどもたちと、おかあさんたちに、きてもらってやりたいの。みほんのばんぐみ、みる会したいって、ししょうが。」

ニリヤが、うんうんと真剣な顔で頷きつつ、マドレーヌをかじった。


「夫人と子供にも?」

王様が、ツンツンとニリヤの頬っぺたをつつく。


「番組みるの、子供達だからなんですって。それから、夫人たちの、女性めせんが、必要だって。」

ネクターも、もぐごっくんして、お茶をすする。


「7都市16地方の領主とその近郊貴族たちは、画面の出る電話で、参加したら良いって。家族で見てもらって、会議に参加してもらうって。」

オランネージュも、レーズンの入ったマドレーヌをひょい、とつまむ。


「王都にいる貴族達は、王宮に呼んでね。お昼、お茶とおやつはこちらで出します。何か食べられない食品がある子もいるだろうから、事前に出欠をとって申告してもらって。ピクニックみたいに毛氈を敷いて、椅子ではなく靴を脱いで座ってもらいます。その方が小さい子には良いだろうから。食べながらゆっくり観たらいいと思います。」


ふむ。

「何だか楽しい会議になりそうだ。勿論許可しよう。詳しく計画を立てたら、教えておくれ。」


ふむふむと大人達と王子達で計画を詰め。

そして会議の招待状は配られた。


『招待状』

『親愛なるパシフィストの高貴な方々へ


ギフトの人、ハタナカタツキ主催で、これからのテレビ番組について。まずは庶民と貴族の子供達への教育に寄与する、見本番組公開と、ご意見交換会を催したいと思います。

ご夫人、お子様も揃ってお越しください。赤ちゃん連れでも結構です。


教育に関心がある、教科書を作りたい、教師になりたい、そんな息子さん娘さん達も、どうぞご参加下さい。


7都市16地方の皆さんは、この度新設された、テレビ電話にてのご参加もお待ちしております。


毛氈の上に、靴を脱いでのくつろぎ方式です。どうぞ普段着でお越し下さい。


お昼は、簡単なお弁当を用意しています。

おやつも出ます。

食べられないものがある方は、どうぞ出欠の返信にお書き添え下さい。


テレビ電話での参加の方は、どうぞご飯やおやつを持参されて、ご家族でくつろぎながらご視聴ください。


尚、庶民の意見代表としては、新聞売りの子供達と、教会の子供達を招待する予定です。


沢山の方のご参加を、お待ちしております。


とき 太陽の月2日

   午前6の鐘(10時)より

王宮の大広間にて』


ーーーー返信用ーーーー


参加する

テレビ電話で参加する

欠席する


参加人数 大人 名

     青年 名

     子供 名

赤ちゃんの有無

食べられないもの


ーーーーーーーーーーー



招待状の返信は、続々と返ってくる。

なるべく皆、テレビ電話ではなく、直接参加をしたいと思っているよう。

何故ならば、なかなか表に出てこない、ギフトの御方、竜樹が出席するからなのだ。

友誼を結べれば、どれだけの恩恵があるだろう。直接恩恵がなくても、一度見てみたい、話してみたいではないか?

それから、次男三男、次女三女などの、家を背負わず自立しなければならない者達も、良い就職先が?と期待していた。

貴族の子供達は、これを機に、王子達と(正確にはオランネージュと)仲良くなっておけば、との親の思惑を吹き込まれつつも、教育番組って何だろうと、テレビが見られるのを楽しみにしていた。




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