38.聖女様が予想した通り、預言者は暗躍しています
指先で象徴図形をなぞり、相手を呼び出す。
知っている者が遠目に見れば、スマートフォンを操作しているように見えるだろう。
そのような装置をこの世界にもたらした私、レイ・オニキスは、この先のキーマンとなるであろう人物を呼び出した。
「私だ。聖国は暴走を始めた。準備しておいてくれ」
「承知した。しかし……暴走か。穏やかではないな」
「彼らが自分で選んだ道だ。しかも、私はそれに最大限協力するよう言われている」
「災難だな」
「他人事ではないぞ。お前にも協力してもらう」
「わかった。で、余は何をすればいい?」
「後ろ盾になれ。形だけでいい」
「よかろう」
通話を終え、装置をアイテムボックスに戻す。装置は、まだ隠しておくよう言われているからな。
そして私は考える。
私の神はなぜ、こうも変革を急ぐのか?
先日聞こえた神の声は、私の神とは明らかに違っていた。
スキルの獲得を知らせてくれる声とも違っていた。
この世界に、神は何人もいるというのか……?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回は短くてゴメンナサイ!
レイが使っている装置はスマートマジカルアドバンスドフォン(略称SMAP)です。
詳細?
それは秘密です(cv.石田彰)
次回は明後日投稿……できないかもしれません。




