なろうとかいう闇鍋
最近、自分の中での「なろう熱」とでも言うべき情熱が、ふつふつと沸いてきている。
きっかけは、とある企画ものの文章を読んだからだ。
それはふと、なろうのサイトを開き、たまたまランキングを覗いたときに見かけたもの。
「こういう啓発的な企画、いつも誰かがやってんだなぁ…」
そんなありきたりな考えを持ちながらも、私はいつもとは違う行動に出た。
そのページを実際に開いてみたのだ。
なぜそんなことをしたのか、理由は今でも定かじゃない。
本当に、ただ手が動いた、としか言いようがない。
ワンクリックなんてそんなもんだよね。
元来自分は偏屈な部類の人間だと思う。
だからそういった、大衆に向けて「切磋琢磨しようぜ!」的なノリの作品など、今まで読もうとすらしなかったのだ。
読まず嫌いというのはよくない、いつもそう思い直して、同じバカをする人間だ。
今回も例に漏れず、バカを見た。
見てよかった。
その企画を読んでから、「活動報告」なるものをよく読むようになった。
以前からその存在は知っていたけど、活動報告は実際に書籍化されるような人気作家の、宣伝の場だと思っていた。
そもそも私は、
「なろうは小説を投稿するサイト、表現したいものがあるなら小説で語れ!」
というような、凝り固まった考えを是とする人間だったので、この機能や、ひいては「エッセイ」「その他」というジャンルを好ましく思っていなかった。
読まず嫌いというのは…(以下略)。
エッセイその他。
読んでみるとこれが中々面白い。
自分の身の周りに起こったことを、日記形式で書いたものや、自分の考察を文章にまとめたもの、企画の結果報告など。
そのジャンルは多岐に渡るという言葉では表せないほどで、思わず笑ってしまったり、考えさせられたり、楽しみ方も色々だ。
そもそも分かれるというか、点在している感覚だ。
こういう作品は感想欄も刺激的。
大部分は身内で寄り合った、一見さんには手を出しにくい雰囲気を醸しているけど、そんな空気をものともしない闖入者が現れ、よく場外乱闘の様相を呈しているものもある。
もっともこの様子は、現状にもの申すタイプのエッセイや、その筆者による活動報告で見られる傾向にある。
中には誹謗中傷、揚げ足とり、品性を疑う言動をする輩もいるにはいるし、そんなことをしちゃう人たちは、現実でほんとに不遇な環境に置かれているんだなぁ、とただ悲しく、やるせない思いをもってしまうけど、そういうことを論じたいわけじゃない。
上でも書いているけど、活動報告エッセイその他。
これが面白い。
それを言いたいだけなんだよね。
何が面白いって、そのひとの人格みたいなものが、感じられること。
正直、「なろう系」なんて揶揄されることもあるこのサイトには、自分も含めロクなやつはいないと考えていた。
それが違った。
それを認識したとき、頭を鈍器で殴られたような衝撃と嬉しさがこみ上げた。
見聞の狭い自分では、想像も出来ないくらい教養の深いひと、趣味、好奇心、行動力の及ぶ範囲が嘘みたいに広いひと、独特の着眼点でもってユニークな考えを披露してくれるひと、こちらが申し訳なくなるくらい思慮の深いひと…。
自分が恥ずかしくなるくらい、魅力に溢れたひとたちの考えや言葉、人格、その片鱗を。
活動報告やエッセイで、感じられることがすごく嬉しい。
光栄に思う。
そう感じて、どうせなら言葉にしておこうと思い、この文章を書いている。
毎日、素晴らしい活動をしてくれている人たちへ、私なりの感謝のしかた、になるのかな。
結びを汚してしまうようだけれど、この文章を書こうと思ったのは、ある願いも書いておきたかったからだ。
最近ね、苦言を呈すような作品や、感想ばかりが目立っている気がする。
それもとても乙なものだし、好きなものだ。
ただ、どうか自他の尊厳を蔑ろにしないでもらいたい。
この文章をここまで読んでくれている人たち。
きっとあなたは自分を責め過ぎる。
何かを書こう、表現しようと思ったステキな心を、忘れないでほしい。
ああああああああああ!
結局辛気くさくなってしまった!
クソが!
大好きだから好きに生きろよってだけだよ!!
バーーーーーーーカ!!!