第十二話「看病」
「サカキバラ、お風呂が……って、寝てる」
「疲れてたんだね! 先に入ってもらえば良かったね」
「結構、遠くまで歩きましたからね。……ど、どうしましょう、さすがに二日続けて入らないのは」
「そうだねぇ~、まあ、あとはエロエロに任せるよ! メイドさんの腕の見せ所だね!」
「ええ……、わ、私ですか」
「大丈夫、できるできる! それに、私も今日は疲れちゃった! てことで、おやすみ、エロエロ!」
「あっ……」
「ど、どうしたら……」
「お、お風呂、おーい……サカキバラ……」
「ダメだ……。起こすのも、悪いし……。私が連れ回したから……」
「あ、昔、風邪をひいてしまった時は、ミサミサに身体を拭いてもらったような」
…………。
「よし、まずは……」
「お、男の人の身体って、け、結構、固いですね……」
「はあ、なんでドキドキしてるんでしょう、私」
…………。
「こんなところ、ですかね……」
…………。
「こちらも、や、やるべきなのでしょうか」
「……いや、あくまで仕事ですから。それに、こちらの方が汚れますからね、きっと」
「……わぁ」
「い、いえ、平常心、平常心……」
「足を拭くのは簡単なものですね。は、早く終わらせましょう」
…………。
……………………。
「……ひゃっ!? な、何か、ほっぺたに当たったような」
「……!!?」
「あ……」
いかん、いつのまにか寝落ちしてた。
エロエロ達は既に朝食の準備をしているようだ。
どうしよう、先に風呂でも入ろうか。昨日は結局入れなかったからな。
「おはよう、エロエロ。ハルハル……は、畑か」
「ひゃっ!? あ、お、おは、おはよう、サカキバラ」
「? ……ああ、おはよう。ところで、朝食の前に、軽く風呂に入っても大丈夫かな? 昨日も入ってなくて、さすがに臭いかなって」
「!! 入って来てください、今すぐに」
「あ、ああ、ごめん、行ってくる」
エロエロの様子がおかしいのはいつも通りだが、今日はいつにも増しておかしいな。
ドーナツの食べ過ぎでニキビでもできたか? 別に見られて恥ずかしい相手でもないだろうに。
「あれ、パンツ後ろ前逆さに履いてたのか、俺」
二日間も気付かないとは。まあ、こんな異世界にいたらそうなるか。
……なんか、今日はスッキリした気分だな!
「……そういえば、あんまり臭くないな」
エロエロはまだ広間にいるはずだが、廊下にいた時よりも、良い匂いがするような気がする。
「こっちのほうから……」
脱衣所を歩き回ると、匂いの強い場所があることに気付く。この籠はなんだろうか。
目覚めたばかりで正常な判断力もない俺は、純粋に好奇心から、その籠を開けてしまった。
「あ……」
「お、サカキくん! 遅かったね! もう準備できてるよ」
「あ、ああ、ごめん」
「……サ、サカキバラ、こ、紅茶でいいですか」
「あっ!? あ、うん、た、たのむわ」
「え、二人ともどうしたの? ぎこちないよ?」
仕方ないよね、人間だもの。
メリークリスマスですね




