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25 スイカを育てよう



「これが異世界の野菜の種を植えた畑です。できるのはまだまだ先ですが、今まで食べたことのない野菜です。いずれこの地で広がってくれればと思ってます」


ルドリアさんは伯爵代理となった今でもこの領地のことを真剣に考えてるみたい。他では手に入らない野菜を栽培できたら、この地は栄えるでしょう。ルドリアさんやこの領地の人たちの為にも無事に育って欲しいね。


「どんなものになるか写真でわかるようになってるんですね」


私は畑の隅に立てている木の上に貼ってる写真を見て感動した。これは間違いなく日本の野菜だ。


「しゃしん⁇ 綺麗な絵でしょう。どういう風に食べる野菜かはまだわかってないけど、すごく楽しみなんですよ」


ルドリアさんは私にと言うよりマリーに言ってる。なんか最近は暇さえあれば話をしに来てるけど大丈夫なのかな。


あまり邪魔もしたくないので畑の中を歩くことにした。ノアが付いてくる。マリーが私を気にしてるようだったので、ジェスチャーで大丈夫だって伝えた。


「あれ?これって、あれじゃない?」


ビニールを上手に被せてあるけど葉っぱの形からして間違いないと思う。


「どうかしましたか?」


ルドリアさんが走っきた。


「これってスイカですよね」


「そうです。スイカだって言ってました。とても甘い物だって聞いてます。少し手間がかかりそうですが、成功したらこの領地の特産物になるとタケル様が言ってたので頑張ってます」


「スイカは育てたことがあるから、困ったことがあったら聞いてください。知ってることがあるかも知れません」


私は幼い頃、祖父母の家でスイカを作ったことが何度かある。水やりくらいしかした事はないが祖父を見ていたので少しはわかる気がする。

マリーが心配そうに見てるけどここ任せて欲しい。


「それはありがたい。何しろ初めて作るものだから心配だったんです」


この世界に来て、人に世話されるばかりだった。幼かったから仕方ないと思ってたけど、本当は誰かの役に立ちたかった。

スイカを上手に育てることができればいろいろ変わってくるような気がする。

異世界だからスイカが育つか不安でもあるけど、もしスイカができたらサイラス様に食べてもらってもう一度話すことができたらいいなぁ。





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