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始まりの異世界  作者: てぃあべる
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第64話-何時だって行き会ったりばったり-

雅とリーナが外に出た直後……リノエとクラウに合い

4人は驚いた顔をしながらも、クラウは雅に話かける


「……何を食べたんだい?」


「えっと、ヤキソバを」


「ヤキソバ? そんな料理は知らないな……

 リノエは知ってるか?」


クラウの隣に立っていたリノエに質問するが

リノエは首を横に振り『知りませんよ』と答えた直後

2人にリーナは笑顔で2人に言う


「でも美味しかったわよ、食べてみれば?」


「そうなのか? ……それで、その料理が食べられるのはそこか?」


「そうそう……」


リーナは後ろを振り向き、店の扉を開けようとするが

店の前の扉には『close』と書かれた板がぶら下がっており

扉には鍵がかかっていた


「あれ? 雅……今までやってたよね?」


「は、はい……あ、でも……もしかして休憩なんじゃ?」


「そうなのかなぁ」


リーナは首を傾げながら雅と話す

それを見ながらクラウとリノエの2人はお互いを見ながら苦笑をした後

4人は道を歩いていると『ある』物に目を行く


『挑戦者募集・現在の積み金130ベル』


そう書かれた木の看板を持ち、見に来た街人相手に話をしている

その輪に紛れるように4人は話をしている人物の会話を聴く


「俺は挑戦されたら絶対に受ける、それも今、負けなしで

 積もった金が130ベル、この通りだ」


男性らしき男は金を街人相手に自慢げに見せた後

少し声のトーンを上げながら言う


「しかもだ、俺の武器は遠距離、人気のない武器で戦うんだ

 相手も同じ遠距離武器で勝負、どうだ……誰かやらないか?」


男性がその話をしている中、雅はクラウに話かける


「あれも賭けの1つ……なんですか?」


「ん? そうだね、ただ……遠距離武器なんて……」


クラウは雅を顔を見ながら『ああ』と1人頷き雅に言う


「なぁ、雅ちゃん、あの勝負受けてみないか?」


「え?! 私が?!」


「そうそう、勝てたら150ベル貰える

 そうすれば雅ちゃんお金に困らないと思うんだ」


クラウさんの言っている事は最で

雅は内心で『毎回お金を払ってもらっている』

ようは無一文に等しい、前の戦いで少しはお金を貰ったが

それもすぐに尽き、またクラウさんのお世話になるのは控えたかった

そう思った雅はクラウの言葉に頷くと、クラウは街人の前にでて言う


「その勝負、この子が受けよう、賭け金はいくらだい?」


「お、受けてくれるか……賭け金は30ベル、どうだい?」


その瞬間、雅は困った……30ベル持っていなかった

と言うより貰ったお金は先程の食事でリーナさんの分も一緒に払った

もちろん、リーナさんの分も払いたいと言ったのは雅自身なのだが……


『だって……ごちそうしたかったんだもん』


雅は1人心の中で言うとクラウは懐から30ベルを渡す

すると、相手の男性は不思議そうな顔でクラウと雅の顔を交互に見て言う


「ん? あんたが金を俺に払うのか? 

 まぁ……いいが、もしかしてお二人さんは夫婦かい?」


その言葉に雅は『え、いえ……』と慌てながら否定しようとすると

クラウが雅の肩を抱き、笑顔で男性に言う


「そ、可愛いだろ?」


それを見た男性は少しだけ顔が引きつったように見えたが

すぐに笑顔になり、男性はクラウに言う


「よし、じゃあ今から闘技場へ行こう」


「ああ、もちろんだ、俺の嫁は強いぞ」


「そうかい……まぁ、期待させてもらう」


男性とクラウは仲良く隣を歩き、闘技場へ向け歩き出す

それを慌てた感じで見ていた雅にリノエは話かける


「……大丈夫ですか?」


「え?! あ……リノエさん」


「まったくあの人は……こういう賭け事が大好きなんですよ」


「で、でも……私の事、妻とか嫁とかって」


「ああ、それは……相手の男性を煽りたかったんでしょ」


「そんなんですか?」


「ええ、だから……雅は気にせず、普段通りに」


「はい」


そう言いながらリノエは雅と一緒に闘技場に向け歩きだす

しかしリノエは心の中で……独り言を言う


『……まったく、公衆の面前で嫁宣言ですか……

 後先しらないと言うか……めんどくさくなりそうですね』


そうリノエが思った直後、リーナがリノエの横に行き、小さな声で言う


「私が適当に情報を広げてくるわよ」


そうリノエに言いながらウインクするとリーナはどこかへ行ってしまう

それを横目で見送るとリノエは小さな声で『ありがとうございます』と言う

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