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始まりの異世界  作者: てぃあべる
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第51話-1人の語り草-2

『ふふ……ふふふ』


私は嬉して、つい……心の中で笑っていた

どうして嬉しいか、それは簡単な理由……直に戦ってあの2人の強さを見れる

さらに嬉しい事は続いて、クラウだけではなく、あのリノエとも戦える

嬉しい事が2度来ている今の私には神が味方してくれている


その思いながら私はある酒場に入る……

そしてカウンター席に座って何かを飲んでいる男性に話かける

それも背中に1本の大剣を背負っている


「おまたせ!」


「……遅い、それで野暮用は済んだのか?」


「済んだというより、闘技場で戦う事になったからよろしく」


「……は? 何がどうなってそうなったのか説明しろ」


男性は飲んでいた物をカウンターに置き、私の顔を睨むように言う

私はそれに頷き、カウンター席に座ると先程の事情を説明する


そう……この男は私のパートナー『エイナス・ウルスタイン』

あと数回勝てば次の街にいける男

見た目は短髪の茶色、服装は茶色の鎧の上下

この人の鎧の下にはまったく興味はなく、ただの『情報』集めのパートナー

エイナスがそれを理解しているかは……私の知った事じゃない

それに、私がツヴァイ・ユニット・バトルに参加していた頃は

お互いのランキングは別々に扱われ、パートナー契約も簡単に破棄できた

それが今となってはメンドクサイ仕様になっている


「おいおい……本当にリノエと戦えるだな?」


「ええ、そうよ」


「……実に面白そうだ、速く行こうぜ」


「はいはい」


エイナスは強い相手なら誰とでも戦いたい人

それもリノエと言う名前だすだけで、すぐにやる気をだした

まぁ、案の定『クラウ』のほうはなんの興味もわかないみたいだけど……


そう思いながら私はエイナスの後に続き……闘技場に向かうと

入口でリノエとクラウが2人で立ち、待っていてくれた


「それが、あなたのパートナーさんですか」


リノエが私とエイナスに話かけた時

エイナスはリノエの両手を取り、顔をくっつかぐらいに顔も近づけ言う


「お前さんがリノエか……無敗神話は今日で終わりだ」


「暑苦しい……さっさと離してください」


「おっと、失礼した」


エイナスの過剰なまでの態度を呆れた表情で対応するリノエも凄いのだが

隣にいたクラウは何も対応せず、欠伸をしているだけ


『……助ける気もなしね』


そう私が思った時、リノエが睨むようにクラウに言う


「女性が他の男性に絡まれているんです、助けなさい」


「え? ああ、リノエなら自分でなんとかできるだろ」


「たしかにできますが……はぁ、あなたと言う人は……」


それを見て、私はある事2人に聴きたく質問する


「ねぇ、2人って付き合ってるの?」


『は?』


私の言葉に2人は同時に同じ言葉を私に言いながら呆れ顔をすると

またほぼ同時に私に言う


「私がどうしてこんな男と?」

「俺はもっと可愛い子がタイプだ!」


『可愛い子』って……リノエも随分と可愛いと思うけど

まぁ、クラウのタイプが違うだけね

そう心の中で思い、笑いながら2人に言う


「ごめんなさい、違ったのね」


「ああ、で……そっちのパートナーは誰なんだ?」


「この人はエイナス、エイナス・ウルスタイン

 名前ぐらいは聴いた事あるでしょ?」


「ない!」


クラウは威張るような態度で私に言う

私はそれに呆れ、説明しようとした時、エイナスがクラウの胸倉を掴む


「おい……リノエのコバンザメ風情が、調子にのんなよ?」


「あん? ただ知らないって言っただけだろ?」


「ふん……雑魚が後で泣いても知らねぇからな」


「……お前もな」


「その辺にしときなさい、クラウ」

「はいはい、エイナス、やめて」


私のリノエはほぼ同時に2人の男性に声をかけるが1つ違った所がある

私はエイナスの体に触れ、引きはがそうとするが

リノエは腕を組み、クラウを睨むような態度で言うだけ


『それじゃ……』


しかし、クラウはそれに従い、エイナスから距離を取る

こっちのエイナスに至ってはまだクラウを睨み、舌打ちをしている


『はぁ……前途多難ね』


そう思いながら私達4人は闘技場の中に入る

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