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始まりの異世界  作者: てぃあべる
32/70

第32話-それは自然に-

4人は座って食べ物を店員に頼んだ後……思い思いに話をしてる中

クラウだけは内心焦っていた


『おいおい……さっき、雅ちゃんの前で告白しちまった

 どうすんだよ、まだパートナー契約もしてないのに……』


しかし、クラウが雅の方向をチラ見すると雅が笑顔でリノエと話している

その視線に気づいた雅はクラウの顔を見ながら首を傾げながら聴く


「どうしました? 私の顔に何かついてますか?」


「い、いや……ついてないよ、大丈夫」


「そうですか?」


「あ、ああ」


クラウは雅にそう返事をした直後、リーナに耳打ちされ

クラウは小さな声でリーナと話始める中、雅とリノエは2人で何かを喋っている


『さっきの事……気にしてるの?』


『な、なんの事だ?』


『さっき雅に告白した事よ』


『き、聴いてたのか?』


『聴こえちゃったのよ』


クラウは右手を顔に当て……困った表情を浮かべていると

リーナはカップに一口、口を付けると小さな声でクラウに言う


『たぶんだけど……雅はさっきの告白、仲良くしたいって部分だけ

 頭の中で理解して、お友達として仲良くしたいになってると思うわよ』


『え……まじで?』


『そうね、あの子は多分だけど……天然だから、難しいわよ

 まぁ、私には関係ないけどね』


リーナはクラウに笑顔を浮かべると……リノエと話始める

そしてクラウは動揺したまま雅に話かけられる


「あの、クラウさん」


「え?! 何かな?」


クラウは裏返りそうな声にびっくりしながら雅はクラウに言う


「クラウさんだけ料理頼んでないんですけど、お腹空いてなかったんですね」


「あ……」


クラウは雅にそう言われ始めて気づいた……

クラウは席に着いた直後、雅に告白してしまった事で頭の中がいっぱいになり

心の中でいろいろ考え事をしていた最中、店員から聴かれたのを覚えていない

もちろん、その時に雅が声をかけたのが……聴こえていなかったらしく

ぼーとしていたらしい、それが今こうなっている


「いや、その……食べるよ、今から頼もうかと思ったんだ」


クラウはそう言うと店員の女性を呼び出し、料理を頼む

そして……クラウ以外の料理が皆の目の前に並べられた時

誰1人として……スプーン、フォークに手を付けず、話を続けている

その光景にクラウは疑問に思い、話かける


「お、おい……料理来たんだから食べろよ、冷めちまうぞ?」


その言葉に一番に反応したのは雅で、笑顔でクラウに言う


「クラウさんの分がまだ来てないじゃないですか?

 クラウさんの分が来たら一緒に食べましょう」


「いやいや……俺が頼むのが遅かったんだし、

 それに雅ちゃんのはンタラグじゃないか、冷めるとまずいから」


「いえ、気にしないでください、冷めてもおいしいと思いますよ」


雅がそうクラウに笑顔で言うと、クラウはどこか納得ができてない様子なのだが

腕を組んで雅と同じく食べずに待っているリノエがクラウに言う


「……いいから大人しくまっててください」


「そうそう、このまま食べると1人だけ寂しい光景になるから」


リーナがクラウの横から笑顔を浮かべ、クラウに言う

それは誰1人『待っていましょう』と言ったわけでもないのに

まるでわかっているかのように自然と待っている


「……ありがとう」


クラウは3人にそういうと雅とリーナは笑顔で頷き、リノエは両目を閉じ頷く

そして、クラウの料理が届いた時には……他3人の料理は冷めていた

はずなのだが……3人は『おいしい』と言いながら食べ続けている


『……凄いな、リノエと2人の時はこんな事なかったし

 今こういう事なれると……嬉しくなる』


そうクラウが思った時…隣で食べていたリーナがクラウに言う


「でも、冷めたお詫びとして……このお店の支払いお願い」


「……ああ、わかっている」


クラウは料理を食べながら頷く

それは納得のしている事であり、お金にも一番余裕がある

それですべてが解決したように見えた時、雅がクラウに質問する


「あ、あの……クラウさん、決闘するんですよね?」


「ん? ああ、彼奴とね」


「でも……私とクラウさん、まだ契約? できないですよね……」


「あ」

「あ」

「あ」


その言葉に雅以外の3人が唖然とした声で言う

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