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始まりの異世界  作者: てぃあべる
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第3話-この世界の説明とルール-

宿屋の入口の扉……それも部屋に入るような小さな扉

けして大きくはない宿屋で、民宿と言ってもいいぐらいの小さい宿屋

そんな扉を開けたメイド服の女性は

受付のテーブルで片膝を付いている受付の小母さんに話かける……

そしてメイド服の女性は宿屋の主人の小母さんに話かけた後、何かを受け取ると

入口で立っている雅を手招きし、雅は手招きされた方へ歩く


人1人がすれ違う通路を少し歩いていくと……メイドの女性は部屋の前で足を止め

雅に説明する


「ここがしばらくあなたが泊まる事になる部屋です、お店の主人には話をしました

 とりあえず……3日あれば十分でしょう」


そういうと部屋の扉を開ける、この扉も小さな物で宿屋の入口の大きさとさほど

変わらない、部屋の入口には『105』と言う、木の壁掛けが付いている


メイド服の女性が鍵を開け

2人が中に入ると……そこは部屋の左右にベットが2つと両開きの窓が1つだけ

歩けるのはベットとベットの間ぐらいだろう


その右側のベットの上にメイド服の女性は腰かけると雅にも座れと言う視線を送る

雅はそれに従い、入口の扉を閉め

左側のベットの上に座る、それを確認したメイド服の女性は

腕を組みながら雅に話かける


「とりあえず、この世界とこの街、あとはこの世界のルールてきな物を説明します

 資格についてはその後、ゆっくりと説明します」


雅は今さら気づいた、この世界に来た時の自分の居た場所は午後

日は傾き、暗くなっていた頃なのだが……ここに来て今、窓の外を見ると

日がさしており、太陽の光が窓から注ぎ込む


「……窓の外を見ているのはいいですが、ちゃんと聴いてくださいね

 まぁ……とりあえずは自己紹介を、私の名前は『リノエ・バークライト』」


「あ、はい……えっと私の名前は『九重(ここのえ)(みやび)』です」


「雅さんね、私の事はリノエでいいです、では説明を始めます」


「はい」


雅はベットの上に腰かけたまま姿勢を正す

リノエはそれを細目で確認した後、話始める


ここの世界の名前は『セイランベルク』そしてこの街は『錆街・クラナリア』

そして、この世界のルール、大本になっているのは

『ツヴァイ・ユニット・バトル』

2人一組で戦う言うシンプルな物だが……この世界は1人の者には優しくない

優しくないというより、『人権』がない、それぐらいペアと1人の差があり

ペアとなった者同士は契約の証として『証明』できる何かを交換し

それを大会側の認定員に認められれば、晴れてペアとなる

もちろん、ペアの破棄はできるが……破棄してから数日はペアを組む事は

許されない、破棄した事を誤魔化しても運営側で監視されていて、すぐにばれる


そして、街の外の出ることはできない

それは指定された街の外には結界が貼られていて、外を見る事はできず

ドーム状の結界の表面が空のように見えるようになっている

時間ごとに景色が変化するが、それは結界の効果で外が見えているわけではない


「あ、あの……すみません、1つ質問が……」


雅はリノエが話をしているのを遮り、そう発言すると

リノエは『どうぞ』と真面目な顔で答える


「えっと、指定された街って言いましたけど、どういう事なんですか?」


「それを今から説明しますので、聴いてください」


「あ、はい、すみません」


この世界には『ランキング』と言う制度がある

ツヴァイ・ユニット・バトルで勝つ事によりお金とポイントが貰え

ポイントがランキングに反映される、そしてある一定値に達すると

運営側から『赤い紙』を渡される、それは『街移動書』と言われる物で

ポイントが増え、ランキングが上がると、より良い街へと行ける


「これが基本的なこの世界のルールです、わからない事ありました?」


「えっと……ペアの人を見つけるのはどうしたら……」


「それは自分で探してください、と言いたいのですが……

 ここに無理やり連れて来たのは私ですので、私がペアになります」


「ぇ……でも、私もですけど、リノエさんは戦えるのですか?」


「簡単な剣技、遠距離魔法などはできます」


「ま……まほう?」


「ええ、大気中の漂う『マナ』を糧に使う事ができます 

 多分ですが、雅さんも練習すれば、1つの魔法ぐらいなら使う事ができますよ」


「そうなんですか……」


「そんなわけで他に説明することはありますか?

 後で聴いても答えませんよ」


リノエは片目だけ閉じ、半分意地悪そうに微笑みながら雅に言う

雅はそんなリノエの顔を見ることなく、悩み……リノエに質問する


「あ……この世界のお金ってどんな物なんですか?

 たしか、私のいた世界とは違うんですよね?」


「ええ、『ベル』と言います、このように硬貨の表面に鈴の絵が描いてあるので

 その名の通りベルですね、後は紙幣があります……ついでなのでお金についても説明します」


「お願いします」


雅はそういうと腰を上げ、リノエのベット側に行き、リノエの隣に座ると

リノエはベットの上に1枚ずつ……計2枚と紙幣をだし

1つずつ指さしながら雅に言う


「この小さいのが、5ベル、で……この中ぐらいのが50ベル、紙幣が500ベルですね」


小さいと言われたのは十円ぐらいの大きさ、中ぐらいが500円程度

そして、紙幣が千円札ぐらいの大きさである


「なるほど……わかりました、ありがとうございます」


「さて……ある程度は話ましたし、次は……武器ですね

 武器を調達しに行きましょうか」


「武器って……もしかして殺し合いをするんですか?!」


「しませんよ、ツヴァイ・ユニット・バトルはその辺はちゃんとしてます

 ちなみにですが、街中で強盗の類をすれば……運営側に殺されますね」


「ちゃんとしてる……?」


「その辺は向こうに行ってから、また説明しますよ」


そういうとリノエは立ち上がり、部屋の扉を開け、外にでると歩きだす

雅はそれに続くようにリノエの後を追う

雅は今頼れるのは、ここに連れて来たリノエただ1人なのだから……

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