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VRMMOモノ的なもの ①

 ある年の4月10日。今日は我が高校の入学式だ。


 といっても、俺にとっては2年目の高校生活2日目となる。去年は緊張してあっという間に終わった気がしていたが、今回はひどく長く感じられる。暇だ。早く時間が過ぎることを祈りつつ、ただただ理事長の頭を眺めていた。早よ終われ~


 昼と呼ぶか夕方と呼ぶか悩む時間帯に入学式の片づけも終わらせて帰宅すると、見慣れない姿の3人組がいた。父と母と妹だ。父はスーツ、母はドレス、妹は制服。そう、あれは妹の入学式でもあったのだ。単身赴任の父よ、俺の時は仕事があるからって、来なかったよな。まぁ、いいけど。


 4人で記念写真(俺の時は2人だった)を撮った後、2階の自室で着替えてごろごろしていると、勝手に妹が入ってきた、


 ガチャ

 「にぃー、ゲームしよ!」

「ノックしろ、ノック。」

「そんな事より、ゲームだよ!ゲーム。」

「………言うこと聞かない人とはゲームしません。」

「………はぁ~い」

ガチャ………コンコン、バンッ!

「にぃー、ゲームしよ!」

「お前はドアを壊す気か!!」

「ゲーム、ゲーム!」

「………んで、何するんだ?」

「ほら、これだよ!『Live Over Again Online』!」

「おい、最近話題の奴じゃないか!どうしたんだ、これ!?」

「さっき入学祝でパパに買ってもらったんだぁ~。」

「あのクソ親父!!」俺の時は文房具だったくせに!!


 『Live Over Again Online』とは世界で初めて発売されたVRMMOなのである。VRMMOを知らない人はウィ○ペディアで検索してくれ。たぶん出る。

 たしか今月発売されて、ハードとソフトで大体単価15万だった気がする。うん、後で親父はお袋に八つ裂きにされるだろうな。


「ほら、にいの分も頼んでおいたよ。」

「よくやった、さすが我が妹!!」

「えへへ~~~」

 親父は塵の一つも残っていないな!!


 「でも俺、お前と違ってゲームしないから、ほとんど分からんぞ?」

 「そこは、私が教えるよ!」

 「で、今からやるのか?」

「まだ、サービスが開始されてないよ。それに私達はまだ個人設定もしてないし。」

 「何をすればいいんだ?」

 「そこは音声解説があるからそれ聞いて。早く私も設定しないといけないし」

 「いつ開始されるんだ?」

 「えっと、4時からだから…、40分後!!」

 「ぎりぎりだな、おい。」

 「それじゃあ、またあっちで!あ、スキルは好きにしていいから!」

 バンッ!

 「だから、壊す気か!」


 乱暴に扉を閉めて妹が出ていった後、俺はハードをコンセントの近くに布団を敷きよこになる。ハードは頭に装着するみたいなので、こうする方がいいらしい。ついでに言うと、俺は布団派で、他3人はベット派だ。


 頭にハードを装着させ、電源を入れる。途端に意識が遠のくのを感じる。


 <『Live Over Again Online』へようこそ!!>


 気づくと一面、穏やかな淡い黄緑色で覆いつくされていた。


 <初めに、プレイヤーの…>


 個人設定とか、面白くないし割愛。


 <それではサービス開始まで暫くお待ちください。>


 右上に『00:10:24』とあるので、それが開始までの時間なのだろう。………設定に30分もかかったのか。VRMMOは思っていたよりリアルだな、技術面で。


暇なので、メニューを呼び出しネットを開く。検索、『Live Over Again Online』っと。


 調べた結果を簡単に説明すると『Live Over Again Online』には、ゲームクリア自体が存在せず、ただ新しい人生を楽しむことを目的とするらしい。スキルを選ぶときに思ったが、大抵はRPGとして楽しむ人が多いと考えたようだ。職業は今のところは無く、要望が多ければ作っていくとのこと。現在の台数は5万台しかなく、すぐに売り切れたと書いてあった。親父(あいつ)、よく買えたな。


 タイムが0になる。と、奥の方かゆっくり景色が変わってく。


 景色が変わると、見慣れない町の広場にいた。中世ヨーロッパ風で如何にもな感じがする。いくら普段ゲームしない俺でも、昂揚感が隠し切れないほどに湧き上がってくる。


 色々見て回ろう思い、歩き出す。と


 「あ、いた。にぃー!!」


 目の前から妹がやってくる。普段と違い、髪や目はピンク色で格好は周りの女性と同じ初期装備の服を着ている。………しまった。妹を忘れていた。


 「顔とか全く弄らなかったんだね。」

 「お前こそあんまり変えてないだろ。」

「考えている時間が無かったからね。」

「あー。確かにな。」

「にぃーはどうせ面倒だっただけでしょ。」

「まぁな。それで、これからどうするんだ。」

「とりあえず外に出る前に、こういうのはお互いのスキルを見てから考えるんだよ。」

「それもそうだな。どうすればいいんだ?」

「まずは、メニューを出して…」


出された、妹のステータスを見せてもらう。


スキル

<片手剣Lv1><片手剣Lv1><炎魔法初級Lv1><氷魔法初級Lv1><風魔法><鷹の目Lv1><危険察知Lv1><身体強化(弱)Lv1><魔力回復(弱)Lv1><>


他のStrなどはスキルのせいか妹の方が若干高かった。Strってなんだ?

「なんというか、王道だな。」

「それが1番だから王道なのよ。」

「なんで、<片手剣>が二つあるんだ?それにスキル欄余っているし。」

「<片手剣>は2つ同時に進めていくと<両手剣>に派生するんだって。スキルに空欄があるのは後で欲しくなったスキルがあった時のため。」

「ん?スキルって増やせないのか?」

「今のところはね。でも<両手剣>とか2つのスキルが合わされば、その分空きが出来るらしいよ。」

「へぇ。知らなかった。」

「にぃーは全部埋めたの?」

「まぁな。」

「まぁ、にぃーが生産特化でも、ちゃんと戦闘中はフォローするから大丈夫!」

「ほら、これが俺のやつだ。」


スキル

<調薬Lv1> <合成Lv1> <錬金Lv1> <言語学Lv1> <水泳Lv1> <木工Lv1> <釣りLv1> <料理Lv1> <発掘Lv1> <鑑定Lv1>


 「え、戦闘系のスキル1つも取らなかったの…?」

「好きにしていいって言っていたから、そうしたが………まずかったか?」

「……にぃーの…」静かに震える妹。どうしたんだ?

「ん?」

「にぃーのばか―――っ!!」


 急に妹が叫んで周りの注目を得てしまったので、早く落ち着かせようとするのだが、妹は「にぃーなんて知らない!勝手にすれば!」と走り去ってしまった。んな、理不尽な。

 妹にドタキャン?された俺は、とりあえず周りの視線から隠れるようにその場を後にする。


路地裏を通って、逃げ切った俺は再び表通りに出る。町を見て回る気分ではなくなったので、1度外に出ようと思った。どこに行けばいいのか分からないので、近くにいたNPCの青い鎧を着た金髪イケメンお兄さんに話を聞いてみることにした。ちなみに何故NPCと判ったかというと、まだプレイヤーは初期装備の服だからだ。他にも見分け方があるかもしれないが、俺は知らない。


 「よう、兄貴!」俺は首に手を回した。

「兄貴!?いや、違うからな!」兄貴はずいぶんと人間らしい反応をしてくれる。

「まぁ、堅いことは抜きでいこうぜ。俺と兄貴の仲じゃないか。」

「今、初めてあったよなぁ!?」

「…ま、冗談はその位にしてだ、少し教えてほしいことがあるんだがいいか?」

「………ああ、なんだ?」彼は不満のある顔だが聞いてくれるようだ。良い奴だな。

「この町の外にはどこから行けるんだ?」

「ああ、この町は東西南北に門があるから、そこから出るといい。」

「どっちが北なんだ?」

「こっちが北だ。分からなくなったら、太陽を見るといい。」なるほど、その手があったか。


 ゲームの中ではリアルの1時間が半日に相当する。12倍速。大丈夫か、脳。

 リアル時間の7時にはやめておかないと夕食に遅れるため、3時間しかゲームできない。ということはゲーム内時間で1日半だ。長い…よな?


「俺みたいな恰好した奴が多いのはどこだ?」出来るだけ人が少ない方がいい。

「確か東の門だな。次に北、西、南の順だ。」なら、南か。

「ありがとう。それじゃあな。」

「ああ、がんばれよ。」

「兄貴もな。」

「だから、兄貴じゃねぇ!!」


 兄貴と別れた俺は、南の門から外に出る。草原が広がっており、奥には森が、その奥には手前2つと違って禍々しさを感じる山が見える。うん、あの山にはいかないでおこう。


草原を進んでいくと、俺の2倍はあるだろう体格に大きな角を生やした牛がお食事中だった。こいつは絶対、モンスターだろうな。だが、俺は戦いをする為にこのゲームを始めた訳ではない。スルーしよう。

こちらに気づいた牛は俺をみて、すぐ興味を無くしたように鼻で笑いまた食事を始めた。イラッ。俺は近づいて牛を殴ってみることにした。ダメージ1。あ、これは勝てないな。

俺はすぐ後ろを向き、ダッシュで逃げる。怒った牛は、俺を追いかける。は、速い。

牛に追いつかれた俺はそのまま角で刺されHPを一瞬で切らした。痛ぇ。


 初めての戦闘を黒星で終えた俺は、気づくと初めにいた町の中央広場にいた。デスペナルティはゲーム内での1時間、ステータスの低下だったので体が重い。金が減るよりかはいいか。


 先ほどの戦闘を終えて気づいたのだが、町の外で戦闘する気が無くても戦闘はあるっぽい。なるほど、妹の言いたいことがわかった。戦闘系スキルいるな。というか、最初のモンスターはスライムじゃないのかよ!


 打開策を考えていたのだが結論、まずは武器を買おうと思った。今の俺は耐久度∞の初期装備の服とポーションが10個、所持金は500Nだけ。他に何もない。お金の単位『N』って読み方なんだよ。

 武器は高いイメージがあるので、外に出る前に周囲の視線をさけるために通った路地裏で見つけた誰が買いに来るんだというほどボロい武器屋に入る。中は、思ったよりしっかりしていて、そこに建物と違って清潔感のある和服をきた20代半位の女性がいた。


 「いらっしゃい。」

 「おばちゃん、ナイフって売ってる?」

 「おばちゃんって…失礼な奴はお断りだよ。」NPCでもこの手の冗談は通じないらしい。

 「それじゃあ、お姉さん、ナイフって売ってる?」

 「もう、武器を買うのかい?」

 「他の人は違うのか?」

「そりゃあ、そうさ。初期装備の武器の1つ上のやつを買おうとしただけで、500N超えるからね。」

「初期装備で、武器が貰えるのか?」

「まだ、確認してないのかい?戦闘系スキルはそれに応じた武器が初めにもらえるよ。」

「あー、なるほど。お姉さん、最初の所持金で買えるナイフ売ってる?」

「なんだい、まさか貰ってないのかい?」

「戦闘系スキルは取ってない。」

「………」

「そんな、同情した目でみないでくれ。」

「馬鹿にしてるんだよ。」そんなこと言わないでくれ。泣きたくなる。

「もしかして、スキルがないと装備できない?」

「装備することは出来るけど、威力は1割低くなるね。」

「アーツが使えないだけじゃないのか…」


 アーツとは必殺技みたいなものである。(公式PVを見た感じ)


 「他の系統と違って、使えるだけマシと思うことだね。」

「他は出来ないのか?」

「それはそうだろうよ。使えたら、器用な人にはスキルがいらないじゃないか。」

「なるほど。ありがとう、お姉さん。」

「そて、武器が欲しいんだろ。餞別にこいつを500………いや、250Nで売ってやるよ。」


そういって、1つのナイフを俺に渡す。


空気の短剣

 Atk +188

 耐久値 1697


「なぁ、俺、ナイフって言ったよな。」

「少し大きいだけでさ。それにそれは私の銘まで入っているだろう?」

「いや、Atkと耐久値しか見れないから。」

「鑑定スキルは持っていないのかい?」

「まだ、Lv1。」

「ああ、そうだったね。なら、また上がってから確認しな。」

「いや、買うとは決めてないが?」

「断るのかい?他のはあんたじゃ買えないよ。」


本音を言うと名前からしてダメそうな感じの短剣なのでやめておきたかった。しかし他のものがどの位か分からないが、これも多少はいいものなのだろう。値切ってくれたようだし、ここで断るのも悪い。


「仕方がない。これを買わせてくれ」

「ふふ、まいどあり。大事に使いなよ。」

「ありがとう、そうさせてもらうよ。」

「ああ、そいつの耐久値が下がってきたらまたおいで。タダで戻してやるから。」


武器屋を後にしたあとデスペナルティが残っていたため、町を回ることに。ふと<料理>スキルがあったことを思い出す。器具は無理でも調味料だけでも買えないかな。


塩1㎏だけ買えた。代わりに所持金が0Nになった。

初日から文無しになったのはたぶん俺ぐらいだろう。


1時間たったので再び南の門から外に出る。今度は慎重にいこう。


草原の3分の1くらい進んだところで、またあの牛を見かけた。牛はお食事中のようだ。

 今回は鼻で笑われようと攻撃はしないでおこう。どうせあいつは俺に興味はない。

気づいた牛は俺を見ると、こっちに向かって突進してくる。え、なんで?


慌てて短剣を抜き、構える俺。攻撃力が若干上がっただけで、後は上がっていないはずだから、あの角に当たらないようにしないと。リーチは短剣より角にある。まずは回避だ。

 牛の右側に跳ぶ。角が服に当たり、服が大きく破けるが、すぐに修復される。さすが耐久度∞の服!

 避け切ったと理解した瞬間、短剣で牛の横腹を切る。ゲームだからか音も感触もなく切れた。

 と、牛がまるで録画の停止ボタンを押した時のように動きを止め、きれいな光の粒となって消えた。

 勝ったのか、と喜びを感じていると軽快な電子音が聞こえる。


 メニューを開くと、ドロップアイテムとして魔牛の皮、魔牛の肉、魔牛の肉を獲得し、スキルとMP以外の各ステータス値が3倍になってた。ちなみにこのゲームに全体としてのLvは無い。プレイヤーの行動に応じて、それぞれが増えていく仕組みだ。


 俺は思ったのだが、今の戦闘はチュートリアルというものだったのではないだろうか。あの牛…魔牛は武器さえあれば簡単に倒せる弱さ。そして、討伐後にチュートリアル完了の特典としてステータスアップ。ああ、ありそうだな。チャートリアルで死ぬ俺って…orz


 その後は運よくモンスターに合わず、森へ入り、静かに流れる川を見つけた。

<水泳>と<釣り>を試したかったが、既に空は青色に薄い橙色が混ざってきていた。


お腹のすいたので<料理>で魔牛の肉を調理することに。辺りにある枝をやはり音も感触も無く短剣で切って集める。なんか、切っている感じがしないな。ちなみにこの短剣、戦闘後に耐久値を確認したがチュートリアルだったこともあり、全く減っていなかった。

 川辺に小さな木の棒の山が出来たので、魔牛の肉の1つを3等分に切り、そのうちの1つを木の棒に刺して、焼こうとする。

だが火がない。


「…せめて、<炎魔法初級>だけでもとっておくべきだったか…?」

今更嘆いても遅いので、太古の火起こし術を行うことに。手で木の棒を持って、すりすり。


すりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすりすり…あ、着いた。


 ようやくついた火種を急いで大きくする。火種は大きくなり、炎と化す。

 魔牛の肉を生焼けにならないよう慎重に焼いていく。3分の1にカットされているが、まだ大きい。焼けたころには調理を始めようと思ってから2時間かかっていた。


 魔牛の焼き肉

  評価2


 「………ま、まぁただ焼いただけだしな…」


 努力と評価が合わない。


 なんとか食べ終えた時には、辺りが暗くなり始めていた。

 他の人は宿に泊まっているかもしれないが、俺には金がない。よって、野宿だ。


 魔牛の皮を川で洗い、ゲームなのでそこまで臭いはしないが、灰を被せた後もう一度洗う。

 川辺の石ころを寄せて大人2人分くらいの平地を作る。寝床の完成だ。


 ゲームの魔物相手にどれほど効果があるかは分からないが、火起こししたまま寝ることに。もちろん、火が燃え移るような事態は予防してある。


 目覚めると朝になっていた。地面で寝たので、体が硬くなっている(ような気分だ)。


 「<木工>のLvを上げて家でも建てようかな………」


 <木工>は焚火をしていた関係か、Lv2になっている。


 川の水で顔を洗い、そのまま<水泳>を試すことに。リアルと違って体調を考えなくても出来る。

 酸素が20%を切ると緩やかにHPが減っていくため、足がつくような場所で行う。


 がぼぼぼぼぼぼぼ………ぷはっ!、がぼぼぼぼぼぼぼ………(息する音)

ばしゃんばしゃん……すっ…すっ…ばしゃんばしゃん………(手足を動かす音)


溺れている訳ではない。スキルLvを上げているのだ。

2時間経つとLvが5まで上がり、ここの川なら自由に泳げるようになった。(潜れはしないが)


陸に上がり、次は<釣り>を試す。その前に魔牛の肉3分の1の2つ目を焼き始める。これには時間がかかるからな。


やや太めの枝を切り落としきて、まっすぐな棒にする。竿は良しとして、浮きと餌には木片と近くに生えてた薬草<上質>を使うことに。なぜ上質な薬草を使うかって?それは<上質>とごく稀に<最高品質>生えていなかったからさ。


「問題は糸か………」


焼きあがった魔牛の肉を食べながら考える。このあたりに糸になりそうなものがない。細い蔦なんてないし、繊維質なものもない。


「他の所を探ってみるしかないか…」


と思ったのだが、あとゲーム内時間4時間でログアウトしなければならない。ログアウトした後20分はキャラがその場に残るため、宿以外では無防備になる。

なので文無しの俺は、寝床を作ることに。


だが、やはり材料が足りない。目に見える材料といえば、木、石、薬草である。ここからどうやって寝床をつくろうか。


「まずは木でも取るか………」


自分の方に倒れないよう、気を付けながら20%の成功率で木を切り落としていく。


檜 <上質>


どうやら、これは檜のようだ。意外にこの場所は穴場か?良いものが沢山ある。


切り落とした木の枝を周りのそぎ落とす、4本ずつ適度な長さにする。両端に凹を上下逆になるように切り、同じ長さの4本を組み合わせる。

イメージは大きな跳び箱だ。


「しまった、左右だけでもなく、上下にも組み合うようにしなくちゃいけなかった。」


何度か試行錯誤している間に言っておくと、木、石、薬草を入手できるのは<発掘>があるからである。薬草などを発掘というと違和感を感じるが、おかげで、Lv6まで上がった。ちなみに<木工>はLv7だ。意外にLv上げ上手いんじゃないか?俺。


とうとう寝床が出来上がった。時間を見ると少し時間をオーバーしている。


 跳び箱

  評価 6


 ………うん、いいんだ。イメージ通りだもの。


 俺は、一度それをインベントリに入れて、昨日寝たところへ。跳び箱に下は無いので、魔牛の皮を取り出し、地面に横になる。跳び箱を出して、周りが暗いままログアウト。意識が遠のく。


 7時18分。オーバーしているがギリギリ許容範囲だろう。


 俺は1階の居間に向かう。もう、夕食は出来上がっているだろうか。

 それにしても、妹には悪いことをした。一緒にゲームするために親父に頼んでくれたのに、意図せずだが無下にしてしまった。しっかり謝らないと。


 妹とは一緒にできないかもしれないが、精一杯楽しむことが、俺に出来る唯一のことだろうか。まぁ、エゴか。


 とりあえず、夜やるときは釣りでもしようかな。


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