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引きこもり賢者のゲームダンジョン攻略  作者: 古流 望
01章 新しい人生始めました

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04 一番得意なこと


 「素晴らしきかな図書館!!」


 私は心から喝采をあげている。

 やっと見つけた図書館に入れば、そこには望んでいた光景が広がっている。本がいっぱい。本だらけ。全部読み放題。ああ素晴らしきよ。私は今天国に来た。


 「図書館内ではお静かに願います」

 「あ、ごめんなさい」


 職員の人に怒られてしまった。がっつりキツメに。いけないいけない。確かに、図書館は静かにするものだ。うん、常識だよ。

 怒ってきたあの人、司書の人かな。

 だったら仲良くしておきたい。図書館では、司書さんは大きな味方なのだ。図書館の蔵書について整理して、どこにどんな本が有るかを把握している人だから。

 要するに、書籍の検索についての窓口。本に詳しくない人なんかが、ふわっとした内容で本を探すのを、具体的な書籍として教えてくれる。


 「あの」

 「はい、何でしょう」


 さっきは大声出してごめんなさい。


 「絶版本や話題の新作が読めるって聞いたんですけど」


 あ、間違えた。

 違うんです。ちょっとだけ、欲望が先に漏れてしまっただけで。

 反省はしてるんです。


 「はい。読めますよ」

 「やっ!! ……ごほん」


 やったぁと大声をあげそうになって、司書さんのひと睨みで口を手で塞いだ。セーフ。

 反省さんが、危うく行方不明になるところだった。お帰り、反省さん。


 「どこに置いてますか?」


 声を落として、司書さんに尋ねる。


 「希少な本は第四区画に置いてあります。新作は、新作コーナーですね」

 「分かりました。ありがとうございます!!」


 うっひょう。

 新作が好きなだけ読める。貴重な本もいっぱい読める。

 なんて素晴らしい。ここは天国に違いない。楽園に相違ない。エデンはここにあった。

 早速探そう。今すぐ探そう。さあ探そう。


 「第四区画……新作コーナー……」


 しばらく図書館内を捜索してみるが、中々目当ての場所が見つからない。おっかしいな。司書さんが言っていたんだから、場所が無いってことはあり得ないと思うんだけど。

 早く見つけてあげないと、私を待っている本ちゃんたちに悪いと思うの。


 「あの」

 「はい、何でしょう」


 さっき聞いた司書さんとは別の職員さん。

 腕章っぽいものを付けてるから、職員さんであるのは間違いなさそう。何となく、同じことを同じ人に何度も聞くのは悪いかなと思って、別の職員さんを探していたのだ。見つけたので、聞きたいことを聞いてみる。


 「第四区画っていうところと、新作コーナーを探しているんですけど」

 「それでしたら、第四区画は三階の奥、新作コーナーは二階の手前にありますよ。ちなみに、上にあがる階段はこの先です」

 「ありがとうございます」


 職員さんにお礼を言って、階段の方に行く。

 そうか、二階もあるのか。

 一階だけを探していたから、分からなかった。

 階段を探そうと思えば、階段もすぐに見つかる。探そうと思わないと、意外とこういうのって気づかないもんなんだよね。


 「あれ?」


 そして、階段を上がろうとしたのだが、何故か階段手前から見えない壁のようなものに阻まれる。

 何で!?


 何度か叩いてみても、全く入れる気配が無い。

 おのれ、何だこの壁は。


 「ん?」


 ふと、目の端に半透明のものが映る。

 どうやらメッセージが出ていたらしい。


 『この先に入る権限が足りません』


 どういうこと?


 「あの、すいません」

 「はい」

 「あの階段を上がりたいんですけど、権限が足りないって……」


 職員さんに、必死に訴えてみる。視線で。

 私、いきたい。あそこ。階段。いけない。困る。

 何とかして欲しいと、強く強く想いを込める。


 「ああ。あの上に行くには、利用者としての実績を積まないと上がれないんですよ」

 「ええ!?」


 だが、職員さんの言葉はとても無情なものだった。

 私は階段にはいけないという。

 そんなのってないよ。駄目、私は行きたい、新作も名作も読みたい!!


 「図書館ではお静かに」

 「すいません」


 怒られてしまった。ぐぬぬ。

 実績で判断される。実績を積めとな。

 どういう意味だろう。

 いや、意味自体は分かるんだけど、実績というものの具体的な内容が知りたい。


 「あの、実績ってどうやって積めば……」

 「図書館の発行するクエストをこなしていただくか、一階にある本を沢山読んでいただければ、実績として認められますよ」

 「……分かりました」


 ぐぬぬぬぬ。

 貴重な本を読むのに、他の本を読まねばならないのか。

 良いだろう。この私にかかれば、一階の本なんてすぐにでも全部読破してみせる。

 やれるのかと問われるのも愚問。やらいでか。

 本を読むなんて、私が一番得意なことなんだからね。



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― 新着の感想 ―
……ちゃんと最初に情報売ってくれた怪しい人が「許可のレベル」のこととか教えてくれてたのに…… 最初のチュートリアルもすっ飛ばした感あるし、 さてはこの娘、「目的最優先で人の話を聴かないタイプ」だな?…
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