23 変態ピエロが現れた
「なるほど、クイズとは意表を突かれた」
「だな」
「ただのクイズってんなら嬉しいんだが……ここの運営に限って言えば、ただのクイズで終わらせるはずねえよな」
「だな」
ミカエルさんとダイが言葉を交わす。
なんだか知らないけれど、二人、というより私以外の四人には共通認識があるっぽい。運営が素直にクイズをやる訳がないという信頼。どこからその信頼が来るんだろうね。
『これよりルールを説明いたします。〇×クイズをご存じの方は今更ですが、分からないというやつの為に教えてやるのでよくお聞きくださりやがれ』
ホント、あのピエロの言語中枢、どうなってるんだろ。
『ルールはとても簡単。私が読み上げる問題に、〇か×かでお答えください。答えが正しいと思ったやつは〇のエリアに移動して、正しくないと思ったやつは×のエリアに移動しやがれ下さい。エリアは地面に線が描いてあるので分からない奴は居ないでしょう。〇エリアと×エリアの間には隙間がありますが、そこは〇でも×でもないので気を付けまっせ。制限時間内に正解のエリアに移動できなかったやつは失格。外れを選んでも失格。失格すれば、観客席へ移動になりまっさ。一応問題数に限りはあるですが、最後の一人になるまで続けて、一位を決めるだす。一位が決まった時点か、問題が全部読まれた時点で、成績優秀者から上位になるよ。正解数が同数の場合、より早くエリアに移動していた方を上位とするでやがります。それでも同率の場合は、ランダムになるから気を付けてぇね』
あの異次元日本語のピエロの説明は、なんとか理解した。
ここまでは普通の、と言って良いのか。普通と思える説明だった。難しいことは無い。要するにクイズに正解すればいい。
『そして重要なルール。このイベント……“妨害あり”でございやがります。もう一度言いますよ。この〇×クイズ。他の参加者への“妨害あり”でございやがります。精々他人の足を引っ張ってみるざますことよ。おほほほほ』
道化師の喋り方にはもはやツッコミも無いが、言った内容にはどよめきとざわめきがあった。
「妨害ありってことは、つまりは殴り合い推奨ってことだな。いよいよヤバイぞ。皆、警戒しろよ」
「だが、妨害を警戒してクイズに不正解でも困る。それに妨害有りとなると、一時的な共闘を図るチームも出てくるな。元から大規模に組んでた奴らは有利になる。が、大人数であちこち行ったり来たりと移動するのは相当に難易度が高い。物がクイズだけに、正解がどちらか意思統一を図るのも大人数だと手間が増えそうだ。練度が要るが、むしろ少人数での移動の方が迅速に動ける。しかし、リーダーの統率力で迅速に動けたとしても、リーダーが不正解を選ぶと全員道連れだ。ああ、正解を知っていそうな奴にくっついていくカルガモのヒナ戦法もあり得るな。少数行動が正解か、多数のチームプレイが正解か、或いはソロもありか。このゲーム、思ったより奥が深いぞ」
「なんでダイは嬉しそうなんだよ」
「だって、楽しそうだろ?」
ダイちゃんが、目をキラキラさせてる。早口で語るあたり、好きなものは饒舌になるオタクムーヴだと思う。
こいつも、大概変人だな。ゲームとなると、難しいほどに燃える性格してるのよね、こいつ。
おかげで、付き合わされる私は何度腹立たしい想いをしたことか。
「それに、クイズというなら生産職や採取職。補助職やネタ職でも、やり方次第で勝てる。妨害ありだから戦闘も大事だが、戦闘だけが強くても生き残れない。作戦次第で番狂わせは大いにあり得るじゃないか」
「なるほど、まあ最初のイベントだし、戦闘職以外への配慮は絶対有るよな」
「攻略組以外への配慮でもあるな。先へ先へと突っ走るだけだと、見過ごしていることも多いだろうし、足元をしっかり固めてプレイしろって運営からのメッセージなのかもしれない。問題次第ではあるが、あながち外れても無いだろう」
「βテスターが一概に有利ってこともなさそうだな。テスト版と本格稼働版だと違いも有るだろうし、色んな調整も入ってるだろうから、前情報が余計な足を引っ張りかねない」
私以外の四人は、このゲームが本当に奥が深いと話し合っている。最適戦略がどうとか。目が輝いてるじゃないか。うわぁ、男の子だなあ。
私は知らんぞ。そこまで本気でやりたいとも思わん。
「これは面白くなってきた。どう攻略するか……」
「攻略法、有りそうか?」
「取りあえず序盤次第だ。全員、固まって動くぞ。はぐれるな」
「OKリーダー」
今更だが、ダイがリーダーだったのか。
私はてっきりケイオスさんがイケメンリーダーだと思ってたわ。
『そしてそしてそしてぇぇ!! このゲームの報酬はポイント制。イベントに参加した皆さんには参加賞として10p、観客席で見ている腑抜け野郎どもはお情けで3pのポイントが付与されるので、確認しておけシルブプレ。このポイントは最終順位によっても貰えて、イベント後に様々な賞品に交換できるのーね』
イベントポイントというのが、ステータスのところに追加されてら。
ポイント数と、交換ボタンってのがある。
あと、ベットってのが有った。
おい、寝る場所がどうのって、変なものじゃないだろうね。あのピエロは信用できないから、おかしなものなら私は今からでも訴訟とリタイアを辞さない構えだぞ。
「賞品の最上位にランダムボックスがあるな。他にもいい賞品は多いが……」
「おう。狙いは箱一択よ。ポイントが余れば他に良さそうなアイテムも有るが、まずはボックス最優先。最低でも千位以内に入れば順位点だけでもランダムボックスは貰える感じだから、無理せずいこう」
「うっす」
「カレンも大丈夫だよな。話についてこられてるか?」
「多分ね」
野郎どものウッキウキでわくわくしてそうな様子には負けるけど、私も少しは楽しみたい。
参加賞のポイントでもゲーム内通貨と交換なんてのも有るし、今の時点でも別に損はしてないかな。
そこそこの順位に滑り込めればいいわけだから、運も多分に関係してくるはず。知っている問題が続けてでるとか。
全部で何問あるか知らないけれど、例えば十問ぐらいあるとして、十問中八問答えを知っている人と、十問中三問答えを知っている人が競い合えば、普通に考えれば八割答えられる人が勝つだろう。
でも、問題の出る順番次第で、八割の正解率の人の外れ二割が最初に出て、それがたまたま三割正解率の人の知ってる問題だった、なんて場合なら、八割正解率の人の方が先に間違える。間違えたら即失格の厳しいルールだから、優秀な方が先にリタイアってことになる訳だ。
なんて運ゲー。実力が有れば勿論有利だけれど、百パーセント答えられるような廃人、もとい猛者でない限りは、どこまでやれるか運要素も強い。
『そして、このポイントは、賭けることができマッスル!!』
ピエロの言葉に、コロシアムと観客席がざわついた。
『賭け方は様々。単純に誰が一位になるかを当てる定番のものから、百人がひと箱の単位となって、賭けた箱の中の誰かが一位になれば配当の出る箱賭け、そして自分の選ぶ百人の中から一位が出れば配当の出る枠賭け。配当オッズは賭けられた額によって自動で計算されるんだもん。観客の腑抜けどももこぞって参加しろや』
ほうほう、観客もただ見てるだけじゃない訳ね。
ギャンブルっていうなら、応援もさぞ力が入ることでしょうよ。
これもまた、参加者への運営側の配慮ってやつなのかな。出来るだけ沢山の人が楽しめるようにっていう。
「よし、折角だし10pはここの五人に2pづつ振っておくわ」
「俺もそうしとくか。どうせ一位になるつもりだしな」
男どもは、さっさと決めたみたいだね。
パーティーメンバーの誰かが一位になれば、ごっそりポイントがもらえる賭け方してる。ギャンブラーだねえ。
私は堅実に、うちのパーティーが含まれている箱に一ポイント賭けて、あとは適当に他の箱に一つづつ賭けておく。
これで、私たちが早々にリタイアしても、賞品ゲットの可能性が残るよ。
『それでは早速第一問いくぞなもし』
細かいルール確認もなく、いきなり始まった。
『第一問.本ゲームのタイトルは『ネオフロンティア』である。〇か×か。正しいと思ったら〇。間違っていると思ったら×へ、さあ移動するでごわす』
司会者の号令と共に、一斉に人が動き出した。
これ、何万人居るんだろ。ゲームプレイヤーの大半が一斉に動くと、混乱がえぐい。
「お前ら、答えは〇だよな」
「おう」
「ああ」
「勿論」
「……そうだったっけ?」
私以外は一切迷いが無い。
ゲームタイトルとか、よく覚えてるね皆。
〇のエリアに移動しようとすると、大勢が同じ方向に移動していたからだろう。押し合いの混雑が生まれている。
そりゃそうだろうとしか思えないが、制限時間までに移動しないとアウトなのだから焦りも有るのだろう。エリアの端に立ってる人なんかは、さっさとどけとばかりに押されている。
『フレアバースト』
ふと、声が聞こえた。
男どもが一斉に身構える。
「範囲魔法だ。気を付けろ」
盾を掲げたケイオスさんの言葉とほぼ同時に、近場で爆発が起きた。
ドカンという音と共に、人が空を飛んでる。わぉ。
「今だ、あいた隙間から押し通って、〇のエリアに急ぐぞ」
「おっし、任せろ」
全員で一塊になり、私は五人の団子の真ん中。満員電車なみにぎゅうぎゅうと押されながら、足元も見えないような状況で移動する。これ、結構きつい。
『制限時間だ。今〇でも×でもないエリアに居やがる人は、失格じゃぞな』
司会者の声と共に、離れた場所で悲鳴が聞こえた。
多分、時間内にエリアへ入れなかった人が居たんだな。満員電車を力づくで突破出来ない人も居たんだろう。問題聞いてダッシュしたような人は、エリアにたどり着いている。一問目は判断力と決断力の差が出たのかな。
『ちなみに正解はマル!! バツを選びやがった奴らは、うちのゲームタイトル百回読んでから出直しやがれございます』
今度はバツのエリアあたりから悲鳴が聞こえた。
こんな一問目から間違えてるなんて、可哀想な人たちだこと。
まあ、賭けが当たる可能性はまだまだ残っているだろうから、この後も観客として楽しめば良いさ。
『二問目』
「皆、エリアの境界に移動するぞ」
ダイの言葉に、まだ問題が読み上げられないうちから移動を始める。
これ、何か気づいたな。ダイがゲームの攻略している時の雰囲気が出てきた。
『ウーノの宿屋『小鳥の止まり木亭』の一泊の料金は500マニである。〇か×か』
うわ、知らない。
そもそもそんな宿屋があることすら知らないのに、宿泊代金とか知る訳ないじゃない。
「いくぞ。×だ」
ダイの確信めいた言葉に、全員が何も言わずに従う。
「知ってるの?」
「RPGで最初に回復手段の確認をするなんて、初歩の初歩だ。街の宿屋は全部確認してある」
「おお」
なんて頼もしい。いいぞダイ。あんたは今輝いてる。
だが、二問目は一問目と同じようにはいかなかった。
問題の答えが分からない人が大勢いたのだ。
だからだろう。〇のエリアに留まろうとする人と、×のエリアに移動しようとする人で押し相撲がおき始めた。
そりゃまあ、〇の位置から動きたくない人が押されたら踏ん張るだろうし、移動したい人が居たら動かない奴は押しのけてでも移動したいよね。
当然の光景だろうと思うのだが、そうなるとあちこちで魔法やら何やらが飛び交い始めた。槍をぶん回してる人とか、目立ちまくってる。
「な、前もって移動しておいて正解だったろ?」
「ダイ、あんたこうなるの分かってたの?」
「人数がある程度篩い落とされるまで、こうなるだろうってのは分かり切ってただろ。どっちが正解でも、移動する奴と移動しない奴で揉めるに決まってる」
確かに。ダイも中々考えているようだ。
これはちょっと、クイズというものを舐めていたかもしれない。正解を答える以外にも、考えることは多そうだ。
戦略や戦術みたいなものもあるんだろうなあ。おお、それはそれで知的な感じがする。
知的と言えばカレンちゃんの出番じゃないかな。むふん。
「となると……次はエリア境界域の陣地を取り合うことになりそうね」
「お、カレンも分かってきたじゃないか。そうなる。エリア境界ギリギリに居た方が移動には有利。ただ正解すりゃいいってだけでもなく、陣地の取り合いが起きるな。大人数で境界線を守って、壁でも作れば他の人間が移動も出来なくなるし。ってことは……」
「対人戦が起きる」
移動するときに邪魔されるとなれば、マルのエリアとバツのエリアの境界線付近に陣取って、出来るだけ短い距離で移動が完了するようにしたいと誰もが思うだろう。
しかし、その位置に入りたがる人は多いし、早々に位置を確保したところで後からどんどん移動してくる人も居る。
さながら、満員電車の乗車口付近になる訳だ。そこに居たくて留まる奴と、邪魔だから退けと退かそうとする人。力づくでってことになれば、戦闘になる。やだなあ。もっと平和的にならないものかな。
対人戦が起きると予想すると、皆が理解した顔になる。
「正解、そろそろ気づく奴は出てくるぞ。俺らは、境界線でも更に角を取る。角を俺たちで陣地化して、対人戦に備えるぞ」
「私は戦えないからね」
「知ってるよ」
線上にいると、回り込まれるかもしれないから角を取る。角は四角いエリアの四隅だが、境界線上となると二カ所しかない。早い者勝ちの有利な場所。取れれば勝ちにずいぶんと近づくって訳ね。勿論、クイズには正解し続けることは前提として。
「先に隅を取ってる奴がいる」
「よし、排除だ。悪く思うな、これも勝負だ。うらっしゃぁああ!!」
見るからに頭の良さそうな、非戦闘員と思われる集団が、隅に居た。賢い人ってのはいるもんだね。私たちが気づいたことなのだから、他にも気づく人がいるのは当然だろうとは思うけれど。動きが素早い人たちだこと。
これをダイナソー、ジョージ三世の二人が突っ込んで排除。すかさずケイオスさんが盾で周囲から角を守り、ミカエルさんが回復をして体勢を整えた。
凄いな、連携ばっちりじゃない。見惚れるような動きだったよ。
「カレン、お前ケイの後ろから動くなよ」
「分かった」
「カレンさん、安心してくれ。敵は一歩も通さない。君は俺が守って見せるから」
「ケイオスさん、今の格好よかったです」
イケメンが言うと、滅茶苦茶良い。もう一回言って欲しい。
「ジョージ、隅が有利と気づいたやつは、俺らの隙をつこうとするはずだ。近づいてくる奴は確認不要で攻撃しちまえ」
「良いのか?」
「攻撃しないときは俺が指示するさ。怪しいやつはとにかく撃て撃て」
「OK」
私たちがそうだったように、隅に陣取る人間を排除しても自分たちが隅を確保しようとする人間が居る。近づく奴は敵とばかりに、魔法使いのジョージが牽制に魔法を撃ちまくってる。なかなかの火力じゃない。
たまにダイがケイオスさんの盾の脇から飛び出して暴れることも有るが、ここは隅を確保できたと思って良いのかな。
『んんんん二問目の正解はぁぁ、バぁぁぁぁツッ!!! 金銭感覚ナッシングな不正解者は、ここで失格ずら。ぬひょひょひょひょ』
司会者、滅茶苦茶嬉しそうにしてるな。腰をくねくね躍らせてるのが見える。なにあれ、キモ。
多分、想定通りの状況が楽しいんだろうな。対人戦にかまけて、正解が分かっていたのに移動しきれなかった人もいるっぽいし。
こっちの方を見ながら、物凄く絶望を浮かべた顔して消えていった。可哀そうに。
『それでは三問目ぇ』
「全員、警戒!! カレン、問題聞き逃すな」
「え?」
ガン、という衝撃が走る。
問題がまだ言われてないのに、魔法が飛んできた。
「だよな。油断してそうな時に目敏そうなライバル減らすなんて、当然に想定すべきだ」
「やっべ、俺完全に油断してた。流石リーダー」
なるほど、問題を聞こうとして戦いから意識が逸れたところで、不意打ちしようって狙ってた人が居たのか。ダイがそれに気づいたと。
問題文、ちゃんと聞くのが私の役割かな。魔法がガンガン飛んでくる中、問題が聞こえてきた。
『昏き森の街といえばトレーズのことである。〇か×かぁ』
問題が、はっきり聞き取れたのは、私だけだったっぽい。
「よく聞こえなかったけど、多分〇じゃね?」
「トレーズって言えば、一緒に行った街だよな。なんか森の街って言われてたのは覚えてる」
「じゃあ〇だ」
メンバーが、〇に移動しようとした。
私はそこで足を止める。
「違う。答えは×よ」
「は?」
「トレーズの街は、深き森の街。昏き森の街ではないわ」
「……マジか」
「間違いないって」
これでも、記憶力には自信がある。
というより、昏き森と言われてたら、私は街の移動なんてしてないはずだ。だって、いかにもお化けとか出そうなフレーズだから。
深き森だと聞いた時、じゃあ浅いところぐらいなら大丈夫だろうと思ったのを覚えてる。
だから、間違いない。
〇の方に移動している人がそれなりに多い。
多分、半分より多いと思う。
高レベルと思しき人や、大集団で移動しているグループもある。
これ、答えに確信が無いと流される人も出るって。集団心理。
あ、〇のエリアの隅の人と、かなり近い距離で睨めっこになってしまったね。
集団心理って、怖いからなあ。自信があっても不安になってくる。
ほら、ジョージさんとか不安そうにこっちをチラチラ見てるし。
「大丈夫、間違いないから」
私がそういうと、みんなが落ち着いた気がする。
ダイだけは最初っから私の言葉を信じ切ってたみたいだけど。
魔法やら弓矢やらの飛び道具が飛び交い、剣と剣がぶつかり合う音がして、至る所で爆発だの水の玉だのが人を吹っ飛ばす中。
私たちはじっと動きを固めて待つ。
『正解わぁぁぁ、バァァッツ!!』
〇のエリアに居た連中が、怒号のように大きな声をあげる。悲鳴も混じってる。絶望って、こういう感じなんだね。
『町の名前すら分からないニワカは、もう一回お勉強しなおすヨロシね。正解はバツ。昏き森の街ではなく、深き森の街が正解のことよ。ぽひょぽひょぽひょ』
今度は逆立ちしだしたぞ、あの司会者。
器用に足で拍手してる。無駄に凄い芸達者じゃないの。いっそ大道芸人やれば良いのに。
「カレン、ファインプレー」
「最高。助かったぜ」
「カレンちゃん愛してるぅ」
「はいはい」
ジョージはチャラ過ぎるから、彼氏にはしたくないタイプだわ。
言葉が軽すぎるのよ。
私が愛してるのは、本だから。アイラブブック。オンリーユー。
「さあ、この調子で気を抜かずに行くぞ」
「「おう!!」」
全員が気合を入れなおした感じで、司会者が問題を告げていく。