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引きこもり賢者のダンジョン攻略  作者: 古流 望
01章 新しい人生始めました
18/24

18 素敵な大発見


 「リカさん、夢見草、あったよ!!」

 「お、やったね」


 幾度かの鑑定の結果。

 ようやく夢見草を発見した。等級は八等級。下から三番目。どこにでもあるって程じゃあないけれど、レアって程でも無い。探すと見つからないけど、探してない時はちょくちょく見かける。そんなレベルのレアリティ。


 「でも、集めるのってこれで良かったんですか?」

 「ん?」

 「確か、集めるのは『夢見草の変異種』ですよね」

 「そうそう。よく覚えてたわね」

 「ども」


 これでも記憶力は良い方なのです。一夜漬けのカレンとは私のことだ。わはははは。


 「カレンちゃんはそもそも、変異種って言うのが何か知ってる?」

 「はい、本で見ました。通常のものから、イレギュラーとして極稀に発生するものですよね」


 ダンジョンで、ごく普通のものが極々稀に突然変異を起こす。アルビノのカラスみたいなもんだよね。


 「そう。その極稀にってのが難物でねぇ……変異種が本当に変異種なのか。知識が無いと鑑定に現れないんだよ」

 「そうなんですか?」

 「『鑑定』も魔法スキルだから、スキルレベルがあってね。低いレベルだと完璧な鑑定ってのが出来ない。だから取りあえず怪しそうなものは全部集めておいて、後で纏めて高レベルの鑑定師に依頼するつもりなのよ」

 「なるほど」


 じゃあ、取りあえずいっぱい集めておくか。

 夢見草、夢見草……あれもそうだな。


 「危ない!!」


 私が薬草採取の為にかがんだら、そのすぐ後ろにいつの間にかモンスターが湧いていた。

 うっそでしょ。こんなに不意打ちされるなんて!!


 「『居合初伝 抜刀』!!」


 あっという間だった。

 湧いたのも突然だったが、首ちょんぱされるのも突然だった。

 リカさん凄い。


 「……凄い!! 強いですね!!」

 「そ、そう? 私なんてまだまだよ? 大会で十人抜きして優勝するような人からすれば、私なんて三回戦レベルで……」

 「そんなことないです。私の中ではリカさんが一番ですから」


 言ってることは間違っていない。

 私の知っている限りでは、今のところリカさんが一番強い。間違いない。嘘はひとかけらも言っていない。


 一つ、私が発見したことがある。

 偉大な発見だ。

 コロンブスのアメリカ大陸発見も、マゼランの世界一周航路発見も、この発見の前には業績が霞むだろう。


 照れているリカさんは、とても素敵だということである。


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