71【陽】校長との全面対決! 陰キャ、怒りの直談判
その後A男は先生に連れていかれ、帰りのホームルームどころではなくなった。
担任は無理やり教室を静めて、
『まだA男が犯人と決まったわけじゃない。処分も出ていない以上、憶測で話を広げるな』
と形だけの注意をして、今年最後のホームルームは終わった。
俺は倉科に「部活遅れる」とだけ伝えて荷物をまとめ、そのまま校長室へ直行する。
「私に何か用事かい?」
とぼけた顔の校長に、俺は堪えていた怒りを叩きつけた。
「おい、さっきの犯人捜しはなんだ! どう考えてもやり過ぎだろ!」
「やり過ぎ? まあ、そう言われても仕方ないかもしれないね。だがA男は窃盗――れっきとした犯罪をしたんだ。そんな人間に“やり過ぎ”も何もあるかね?」
「それは分かってる! でも大勢の前で公開処刑みたいにしたら、あいつが学校に居づらくなることくらい分かるだろ! だから俺は証拠の写真まで送ったのに……なんだよ、あれは!」
「窃盗をした以上、退学はほぼ決定だ。だったら“見せしめ”にした方が有効だろう? こっちとしても犯罪者が居座られては困る」
(窃盗犯を“有効活用”だと? 本気で言ってんのか、このジジイ……)
「それに副産物として、荷物検査で煙草やライターが十人以上から見つかったよ。もちろんA男も含まれている。まったく、余計な仕事ばかり増やしてくれる」
「……おい。まさか教○委員会から“抜き打ち検査をやれ”って言われてて、それを誤魔化す話題作りにA男を利用したんじゃないだろうな?」
「君みたいに勘のいいガキは嫌いだよ」
「ふざけんな! 実際そうなんだろ!」
「これからは入試の時期だ。学校の評判は何より大事なんだよ」
(チッ……悪いのはもちろんA男だ。けど――だからって、こんなやり方を認められるか!)
「じゃあ俺が“見て見ぬフリ”してれば良かったってのか? ふざけんな! 俺はただ、○○のS○itchを取り返してほしくて……A男が虐められずに済むよう最小限の騒ぎで納まる方法で頼んだのに! それを隠蔽に使ったってのかよ!」
「………………」
校長は答えない。
「……はは、笑えてくるぜ」
(――そろそろ、一か八か勝負に出るか?)
俺はポケットからスマホを取り出した。
次回予告!
校長との直接対決――。
納得できない陽太の怒りが、ついに爆発する……‼
果たして、彼の取った“次の一手”とは……?
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