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隣の席の美少女だけ、俺の“無自覚最強”を知っている  作者: ITIRiN
修学旅行で揺れる心、迫る好きバレ

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66【彩】その頃、彩乃は

一方的に電話を切られた時点でちょっとイラッときていたらしい明日香は、ひーくんから14時過ぎに折り返しの電話がくると小声で『遅い』と呟きながらそれに出ただけでなく、こちらの提案を全て断られた瞬間我慢の限界が来たらしく


『じゃー、もう帰りの飛行機のチケットはよーくんの分も私達が先生から貰っておくから! この馬鹿‼』


と可愛い声ながらもハッキリと怒っているのが分かるような声色で怒鳴っていた。


しかし私よりも先に、しかもあそこまでの怒りようを目の前で見せられてしまうとなんだかひーくんに文句を言いにくい感じがしてきて、結局その件について有耶無耶になってしまった。


……と見せかけて、ちゃんとその後のことも考えていたらしい明日香の作戦により、私はひーくんの肩に寄りかかって寝たふりをしている。


この状態で私が起きたら何か言われるんじゃないかって怖がりながらも毛布を掛けてくれたり、ひーくんの匂いや温もりが直接伝わってきたり。もう胸がいっぱいで、息が苦しいくらい幸せだった。


なんてことを思っていたら、さらに幸せなことが訪れた。

ひーくんがイヤホンをして目を瞑ったという情報が入った瞬間、私は隣の席に座っている明日香に抱き着き――


「(んん~~~っ♪)」


「(取り敢えず彼女か好きな人がいるのかどうかを知れればいいかなと思っていたんだけど、これは予想外過ぎたね)」


「(うん!)」


「(それにしても『どんな人なの?』って質問には『見た目は超可愛くて』って。で、『なんで好きになったの?』って聞かれたら今度は『超いい人』って言葉を最初に出してきた。……ズルいよね)」


「(うん‼)」


「(しかも最後には――まだ自分でも分かってないけど、本当は彩乃ちゃんのことが大好きって、ちゃんと伝わってきたよ)」


「(うん♡)」


その後も私は嬉しすぎて、声を出して叫びたいのを必死に堪えながら――

明日香に抱きついたまま、身悶え続けた。


……これ以上、この気持ちを隠しきれる自信なんて、もうなかった。

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