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44【彩】その頃、彩乃は
昨日と同じように、お風呂からあがると明日香からL○NEが届いていた。
『今日はよーくんの試合(全四試合分)を撮っておいたよ。私的には最初から順番に見てほしいかも』
(一試合20分くらいか。これなら全部見ても大丈夫そう)
そう思って再生を始めた。
――そして、四試合目の終盤。
「ゲームセット!」
「ナイスー!」
「しゃー、これで全勝! マジ最後のは神ボレー。俺に感謝していいよ」
嬉しそうに仲間とハイタッチを交わす一之瀬君。
その笑顔を見た瞬間、胸の奥が跳ね上がった。
(……やば。こんな顔、今まで見たことない)
頬が熱い。鼓動がうるさい。
気付けばタオルで顔を隠しながら、ベッドに沈み込んでいた。
「……っ、はぁ……」
頭の中が真っ白になる。
思わず小さな声が漏れてしまったのは、私だけの秘密。
(……明日香に感謝しなくちゃ。でもこれって、私……本気?)




