41【陽】夏合宿2日目・体力お化け VS 陰キャぼっち
合宿あるある・その1。――練習がいつもの何倍もキツい。
今の俺たちは絶賛ランニング中。練習場所の付属校が山の上にあるせいで、一往復だけでも死ぬほどキツいのに、二時間で十往復できなかった奴は夜に追加メニューとか言い出す顧問。マジで鬼だ。
「もう死ぬ……もう無理……もう限界……」
「はいはい、よーくんあと一往復! それさっきも言ってたよ。早くしないと寺嶋君に一位取られちゃうよ?」
「アイツ今どこだ!?」
「えっと……あ、来た!」
「お前もっと早く言え‼」
(てか寺嶋って何者なん? こっちは気力だけでトップ維持してんのに、あいついつ見ても涼しい顔してんだけど。もはや陸上部行けよ)
――そんな愚痴をこぼしつつも、ラスト一往復。
気力を振り絞って上り坂を走り抜け、帰りの下りはペース配分なんて全部捨てて全力疾走。頭悪い作戦だったけど――
「はい、よーくん一位♪ からの寺嶋君二位♪」
「はぁ……はぁ……陸上部……行け、体力お化け……」
「いやいやいや。ようだって十分おかしいから! 俺が陸上部行くならお前も道連れだわ!」
「……絶対……やだ……」




