01【陽】クラス替えはぼっちに厳しすぎる
春。
教室のドアを開けるだけで、俺の心臓はフルマラソン並みにバクバクしていた。
理由は単純。クラス替えだ。
――このイベント、陽キャにとっては「新しい出会い」だろうけど、陰キャぼっちにとっては処刑宣告みたいなものだ。
まず確認するのは自分の席。
ここで「席は自由」なんて書いてあった日には、もう詰んだ。
なぜなら、俺たちが命より大事にしている「一番後ろの窓際」という隠れポジションは、リア充軍団に秒で占領されるからだ。
そして残るのは……「グループA」→「ぽつんと空席」→「グループB」という、いわゆる鴨川カップル理論ゾーン。
その空席に座ったら最後、両サイドの笑い声をBGMに「俺、邪魔じゃないよな……?」と自問自答し続ける拷問タイムが待っている。
だが今回は、奇跡的にその最悪は避けられた。
黒板にはすでに席順表が貼り出されていたのだ。
……もちろん、それを確認するだけでも難関だけどな。
黒板に歩いていく間も、名前を探して目を走らせる間も、背中に「アイツ一人かよ」っていう視線が突き刺さる。
そう、俺にとって教室とは――
ただ席に座るだけでライフが削られる、陰キャぼっちサバイバルゲームなのだ。
読んでいただきありがとうございます!
もし楽しんでいただけたなら、ブックマークや評価で応援していただけると大変嬉しいです!




