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隣の席の美少女だけ、俺の“無自覚最強”を知っている  作者: ITIRiN
交錯する想い、後半5㎞

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242【彩】今から数分前のこと

いくら“私のひーくん”をそこらの女狐どもから守るためとはいえ、最後の方なんて本気で吐き気を催すレベルで気持ち悪く……正直、心が折れかけていたのだけれど。


それでもなんとか最後まで言いたいことを言い切った私に返ってきたのは――


『その男をぶっ殺す』


という、語彙だけ見れば子供みたいに物騒なのに、

その表情は完全に“一人の男”としてのものだった。


前半の言葉はともかく、

後半の表情があまりにも予想外すぎて――


胸がキュンッ♡ と跳ねたかと思えば、頭の中は一瞬で真っ白に塗りつぶされ、そのまましばらく現実感が戻ってこなかった。


どれくらい時間が経ったのか自分でもよく分からないまま、ぼんやりした意識がようやく周りへと向き直り始めた頃。

私たちの後ろにいる美咲が、ぽかんと驚いた顔をしているのが視界の端に飛び込んできて――

その瞬間には、もう頭で考えるより先に身体の方が勝手に動き出していた。


思考が追いついた頃には私はすでに、


ひーくんの両耳を自分の手でそっと塞ぎ、

余計な声が届かないようにしながら身体をぴたりと寄せていって。


それだけじゃ物足りない……じゃなくて、

“まだ不安だから”という名目で、駄目押しのキスまでしていた。


……そりゃ理性のタガも外れるわけで。


(ちょっとくらいなら……舌、入れてもいいよね?)


なんて甘い誘惑にふらふら乗りかけた、その瞬間。


「いや、それ気持ちじゃなくないっ⁉

というかどんな理由があれど、殺しちゃダメでしょ‼」


(…………チッ。ごもっともで)


心の中でそう返した途端、スッと冷静さを取り戻したけれど。


とはいえ、この時点でかなりギリギリを攻めていたし、

満足感としては十分すぎるほどだった私は、一歩後ろへ下がり――


困惑しているひーくんの表情をしっかり堪能したあと、

右手の人差し指でそっと彼の唇を封じながら、囁く。


『ふふっ♡ ひーくん……今、私とキスした唇、いつもみたいに舐めたくて……うずうずしてるでしょ?』


『ん~~~ぅ!』


(うわ。

なにその、私の嗜虐心に火を点けてくる声と顔……。

そんなの見せられたら……もっと“ひー虐”したくなっちゃうじゃん)


『そんなに可愛く物欲しそうに睨み付けても、だ〜め♪

……って言いたいところだけれど』


『この場で抱いた色んな私の気持ちをちゃんと理解したうえで、

ひーくんが“自分の気持ちに素直に”なってくれたのなら――

この指、どけてあ・げ・る♡』


『んあだうっおろずっふってんあお‼

(だからぶっ殺すって言ってんだろ‼)』


(めちゃくちゃ怖い顔してるのに、

口を塞がれてるせいで“んあだ――‼”になってるひーくん……可愛すぎ。


しかも、こっちの誘導に素直に流されちゃうとか……

ほんと、好き♡)


『前言撤回♪

やっぱり言葉だけじゃ、本当に私の気持ちを理解してくれたか不安だからぁ……

行動でも示してくれなきゃ、これどけてあ〜げない♡』

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