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隣の席の美少女だけ、俺の“無自覚最強”を知っている  作者: ITIRiN
交錯する想い、後半5㎞

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234【彩】その頃、彩乃は(回想)

私が美咲を軽く苛めている間に、ある程度落ち着きを取り戻したらしいひーくんが、お姉ちゃん相手に生意気な態度を取り始めたのを受けて。


『それは少しおいたが過ぎるんじゃないのかな?』


といったニュアンスで返してみたところ、さらに挑発してきたので、少し強めに釘を刺してあげれば――

流石にこれ以上はまずいと判断したらしく、そこからの彼はというと……。


 


「ふ〜ん?

ひーくんはお姉ちゃんに、そういう態度をとるんだ。

じゃあもう、ここでは何があっても絶っ対助けてあげないし――」


「ついでに、“いきなり泣き止んだのに不機嫌が悪化しない理由”を。

ここにいる美咲に、こっそり教えちゃおうかな〜♪」


「………………」


(ここで何も言い返してこないってことは、ちゃんと“釘”が釘として機能した証拠だね。

……まあ、自分であんな“脅し文句”みたいなこと言っておいてなんだけど、私だけが知っているひーくんのあれこれを、他人に――ましてや他の女に教えるなんて絶対ムリだしあり得ないし。

だから正直、ここでムキになられた方が困るのは私だったんだよね〜)


そんな小さな駆け引きが行われていたなんて露ほども知らず、大人しく引き下がったひーくんの横顔を見ながら――


(あぁ〜本当……この人って“接し方”や、私の“誘導”次第で素直な子供みたいに色んな表情や行動を見せてくれるから可愛いし、ついこういうことしたくなっちゃうんだよね〜♡)


と、一人で萌え悶えていると。


流石にこれ以上グダグダはできないと判断したのか、ひーくんは再び、美咲が着ているウィンドブレイカーの裾を、さっきと同じ弱々しい力でつまみ、ちょんちょんと引っ張った。


──が、その力加減では“うんともすんとも”するはずもなく。


さっきの羞恥攻めもどきの余韻がまだ抜けきらないところに、

“苦手な異性相手にものすごく頑張ってる”という、ひーくんの可愛すぎる姿が追撃となり――


「ぇ……えっと、これはいったい私はどうすれば……?」


「んっ!」


「あっ、あのですね一之瀬君?

そうやってさっきより少し大きな声を出してくれたのは嬉しいんですけど……今度は“一緒に”その右手の力も強めてくれると嬉しいかな〜……なんて」


手の内を見せたのは私自身であり、それをどこまで理解しているかは不明だけれど――


確実に“何か”を掴んだらしい美咲は、さっきの幼児あやしモードから、対象年齢を少し引き上げたトーンでそう言い、そのまま人の彼氏の上着の左裾で口元を押さえながら、隣でもギリギリ聞こえるかどうかの小声で。


(……というか何これ。よく分からないけれど……物凄くドキドキするんだけど!

なっ、何かいけない扉が開きそう……♡)

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