お好み焼き(豚玉)①
スマートフォン向けプラットフォーム「snow white」通称白雪姫
先日1年にわたるテスト期間が終わり、この春に向けて正式サービスの告知が先日発表された。
従来のLive2Dや3Dアバターとは別に自分の描いたイラストを独自のAIが読み取り表情を動かすというのが売りのアプリで、事前に行われたテスター配信では様々なクリエイターが各々の強みを活かして配信をしていた。
運営の方からは、正式サービスに移行するにあたっての今後のガイダンスをお知らせしますというアナウンスを1人のクリエイターも受け取っていた。
種田みのりは専門学校を卒業後、企業所属のイラストレーターとして仕事のキャリアを積んでいき、1年前新しい配信アプリでの立ち絵の依頼を受け上からの要望もありテスターとしても参加している。
『1年はあっという間だったねー、最初はイラストだけじゃなくて配信までするって上からの指示にはビックリしたけど、意外とどうにかなるものだね』
そう言いながら彼女は先日テストが終わったアプリの待機画面に目をやる。
『今まで絵を描くことだけの人生だったけど、誰かを演じるとか初めてだったけどキミという存在はなかなかいい体験だったよショータ君』
画面に映るのはあどけなさが残る少年のアバター「虎呑しょうた」だ。
みのりが立ち絵を描く際にクライアントからは自由にしても良いと言われて思いついたのはまず自分の声で違和感のない事と自分自身の癖である幼い少年をこれでもかと趣味全開で描いた後に実自身も、「いや、流石にコレはやり過ぎかな?」と思っていたがリテイクの指示もなくあっさり許可が降りた。
いざ、配信を始める時も
『キミの好みになれたかな?虎呑しょうただよ』
と、照れて噛みながら話してる姿が存外受けたらしくリスナーさん達からは好評だった。
みのり自信がまだ幼さが残り隙か何かと多い所がしょうたとの相性も良かったらしくテスター同士のランキングの上位に入ることは無いものの固定のリスナーが推してくれる配信者となったのであった。
『それにしても、1年やるだけやって今度から正式サービス開始だけど、私やしょうたは今後どうなるんだろうね?』
そう、稀な仕事をしていた自覚はあった為全体向けのアナウンスも後日聞かされるがテスターとしての私やしようたがその後どうなるなどをまだ聞かされていないのであった。
そして、1週間みのり宛に会社からの先行の案内が届くのであった。




