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どういうことですか?

「これは一体……どういうことですか?」


 海水でびしょびしょに濡れたルルナは寒さに震えながら聞いた。


「崖の下に兵士を置いて、私を受け止めさせるなんて……」


「そりゃあ、もちろんあなたを殺すつもりなんてなかったからよ」


 だから、私は兵士を崖下の海に待機させて、崖から落ちてくるルルナを布で救出させたのだ。


「じゃあ、どうして処刑なんか……」


「納得出来なかったのよ」


 私は教えてあげる。


「好きだった男に婚約破棄されて、そいつが他の女と幸せになるのが許させなかった。だから、あなたたちの関係を壊してやろうと思ったの」


「にしても、大袈裟じゃないですか」


「強引に別れさせたところで、どうせまたくっつくでしょう?」


 ならばルルナが心の底からバラッドを嫌うように仕向けなければならない。


 それが今回の茶番劇。


「まあ、そのおかげで自分のためなら躊躇なく愛する者でさえ崖から突き落とせる最低な男だってわかったわけだけど」


「それは……そうですが」


 俯くルルナ。


 愛し合ってると思っていた男に殺されかけたのだ。


 その絶望はとてつもないものがあるだろう。


「あーあ、満足したけど、気分は良くないわね」


「王女様のせいでしょう……」


 ルルナは恨めしそうに私を見た。


 その顔が見れたし、バラッドを牢獄送りに出来たし、今回の復讐は大成功だ。


 あなたの心の最愛を処刑してやったのだ、なんてね。


 これで少しは失恋の悲しみが癒えるといいなあ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

もしよければ評価等していただけますと嬉しいです。

よろしくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 高い崖から突き落とされた浮気女が現実問題的に無事で済むのかが疑問です。 布で受け止められたとしても、どこか折ったりしませんか?落ち方によっては普通に死んでしまう気がしたのですが··· …
[良い点] 簡潔で読みやすい! [気になる点] もう少しラストの部分を引っ張って浮気野郎を躍らせて欲しかったw [一言] とても簡潔で読みやすくわかりやすい構図が良かったです。 生き残ったはずの愛人さ…
[良い点]  斬新なざまぁ! [気になる点]  元婚約者と令嬢のその後が知りたい [一言]  ありきたりなざまぁに飽きていたので、とても良かったです!
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