調査開始
テントを建て終えた一行は、円になって休憩をとっていた。
「今日はこのキャンプ地の周辺を確認するだけにして、本格的に動くのは明日にしよう。まだ慣れない船旅で、みんな疲れているだろう」
船酔いから復活仕切れていないアリオスは、丸太のベンチに横になりながら、頭だけをコチラに向けて方針を話した。
「ねぇ、今更何だけどいいかなぁ」
ユーリナが手を挙げ質問してきた。
「実績も信用もシュウの方が上なのに、何でアリオスが仕切ってるのぉ?」
「ホントに今更だな。その質問、オレ泣くぞ」
真顔で無視するユーリナ
「で、シュウはそれでいいのぉ?」
「ああ、構わないよ。それぞれが勝手に動くのは問題外だし、何よりリーダーとしての実績は、アリオスの方がずっと上だよ。その点では信頼してるしね」
「ふっふっふ」
ドヤ顔のアリオス
「キィモッ!」
「ヒドクナーイッ」
冗談を言い合いながら、時間が過ぎ、最初の夜は無事に過ぎていった。
翌朝、出発前にチャーリは、森林魔法で森の木々を使って森の様子を伺う。
「昨日も感じたけど、この森やっぱり変だよ」
「どう変なんだ?」
どうやらアリオスは復活したらしい。気持ちゲッソリしているが・・・
「静かすぎるんだ。動物や昆虫、魔獣までがとても弱々しい。シュウは何だか分かる?」
シュウは一数歩前へ出ると、魔力糸をくもの巣の様に森へ伸ばしていった。
「これは・・・、森の中に魔法的な毒の粒子が漂ってるね」
「なっ、何!?」
「魔力糸でマスクを作るよ。それで呼吸からの侵入はある程度は防げると思う。ただ、この粒子がどのくらい毒性があるかは直ぐには分からないなぁ」
「こりゃ、かなり慎重にいかないとな」
アリオスは進め方を決めかねていると・・・
「ちょっと待って。少し奥に行った所に人が3人かな?倒れている」
「何!?まずはその人を救いだそう。シュウ、3人分のマスクを。オレとシュウ、チャーリで救出に行く。メリナスとユーリナは、手当ての準備を」
「「了解」」
そして、3人はチャーリの案内の元、救出に向かった。
道中は本当に不自然な程静かな森だった。鳥のさえずりも、虫の泣き声も、獣の遠吠えも、何一つ音のない世界だった。
聞こえるのは、呼吸音や足音等、自分達の出す音のみ。
それは耳障りなノイズの様に感じる程だった。
しならくすると、美しい緑の模様のあるラミア族の子供が倒れていた。更にその先には親と思われる大人のラミア族が2人倒れていた。
チャーリは子供を、アリオスは父親を抱え、シュウは母親を抱えようとしたとき、母親が小さな子供を抱えいた。
シュウは問題無い事を伝えると、急いで森を出るのであった。




