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X-code  作者: 椎名 みねこ
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第十三話 契約 3

夜の闇が深くなり、病院の消灯時間が過ぎて院内のほとんどの照明が消えていく。

広い敷地だった事もあり、暗くなった外を肉眼で確認するのは困難なくらいに辺りは暗い闇に覆われていた。

病院の外に続く道と一部の駐車場以外に外灯は無く、自然の多い木々の奥にはいかにも何かが出てくるような雰囲気を思わせる。


時計の針が正午0時を過ぎた頃、突然不穏な空気が流れ出すのを黒猫は感じ取った。


「おかしいな、なんで急に結界が消えたんだ?」


黒猫は自分が誰かと契約をして、気に入った相手の魂を持ってきた時の為に、この病院とそこに安置…つまり魂のなかった病人の身体があるこの場所を確保していた。

誰の手によってかは分からないが、病院には中級程度の悪霊や災厄を跳ね除ける強力な結界が張ってあり、安全なはず…だった。

そして、この場所を拠点にして行動を起こす予定だったのだが、突然の異変に戸惑っていた。


「最悪は庭に逃げ込むって手もあるが…もう少し念入りに色々と下調べしておくべきだったか?」


そう一人で呟くと、病院に近づいてくる三つの気配を感じ取った。


「参ったな、もう追っ手が嗅ぎつけて来たのかよ…しかもそれ以外の違うやつが二つも混じってやがるとか一体どうなってんだ?」


追っ手、それは銀髪鬼の事を指していた。

その狙いは黒猫が持ってきた今はこの少女の中にある魂だろう。

残りの二つに関しては検討もつかなく、敵なのか味方なのかも分からない。


「まぁ俺は悪魔みたいなものだから、高い確率でこいつらも俺の敵なんだろうけどな!」


追っ手と思われる気配が病院の入口に近づいた所で黒猫は気配を断つ魔法の詠唱を唱え、自身と少女にその魔法をかける。


「闇の精霊よ…我が声に従い真実の姿を覆え…深淵の衣装(アビスヴェール)!」


魔力の衣が少女を包み、黒い影となったその姿が徐々に暗闇の中に溶けていく。

この魔法は対象の気配だけでなく、魔力感知すらをも遮り、対象が唱える魔法の詠唱までをも隠す事が出来る闇属性の補助系上位魔法であり、術者の力量次第では闇の眷族からも感知されなくなる程の隠匿能力を発揮するほどだ.


「これですぐには見つけられないだろうが、ここにいただけじゃバレるのは時間の問題かもだなぁ」


少女が入院している病室は5階建ての建物の4階にあったが、気配を隠しても追っ手達からは最初の居場所がバレている可能性が高い。


「気が進まんが、もう二つの気配も気になるし様子を見にいくしかないな…」


黒猫そう言うとはちらっとベッドで寝ている少女の方を見て、病室を出て行ったのだった。

黒猫は自身の存在を悪魔みたいなものと言ってますが、厳密には悪魔ではないので結界の中に入りこむだけではなく、結界を利用して自分の存在が見つからないようにしたりと頭が回ります。

次は更新は28日の予定です。

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