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おっさんが始める異世界雑記ブログ  作者: ハム男
第3章 ガルシオ獣王国武術大会編
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第17話 魔法とASポイント

昨日は結局帰ったのが22時過ぎである。

夜が遅すぎて、イリーナや皆に心配されたおっさんだ。

アヒム達も連れてくることができたので、今後、買い出しは近いフェステルの街にしようと思ったのであった。


そして朝8時過ぎである。

おっさん、イリーナ、ロキ、コルネ、セリム、パメラ、ソドン、アヒム、イグニル、チェプト、アリッサ、メイの12人集まって、今日何するかの話をするのだ。


「ロキとパメラは、午前中は基礎訓練で、午後はしゃべる鎧さんとの訓練です。セリムも同じく魔力増強に努めてください」


「はい」

「うむ」

「分かった」


「イリーナ、ソドン、アヒム、イグニル、アリッサは開墾係ですね。イリーナ、ソドン、アヒムは木の枝を切り丸太に変えてください。イグニルとアリッサは切り株を引き抜いてください。丸太と切り株はそのままでよいです」


「それから、セリムは、午前中はオーガを3体呼んでください。Bランクのモンスター3体を2回の2刻分(4時間)呼んでも、午後の訓練には差し支えないはずです。丸太に変えた木と引っこ抜いた切り株をそれぞれ1か所に固めるように指示をしてください」


「分かった」


「「「はい」」」


「コルネ。コルネ用に高台を作りました。そこからできる限り敵を倒してください。これはチェプトとメイのレベル上げがかかっていますのでよろしくお願いします。魔導弓を使っていいので全力でお願いします」


「はい!」


大連山と並行して流れる川のフェステル伯爵領方面は前日に伐採まで終わっている。

伐採した範囲は川と並行に12km、川から直角に8kmの96平方kmの範囲である。

川は領都の中心を流れるわけではないのである。

フェステル伯爵領側の方が、広く開墾しているのだ。

そして、今日は川の大連山側を、川と水平に12km、川から4kmの48平方kmの範囲を伐採する予定であるのだ。


現在伯爵領側の96平方kmと川を大連山側に渡ったすぐに範囲を囲むように10mほどの城壁を作成しているのだ。

コルネには20mほどの高台を作り、そこから鷹の目レベル4を駆使して、深く暗い森林の中の敵を発見して攻撃をするのだ。

なお、コルネの射程距離は魔導弓を使うと1kmを超えるのである。

伯爵領側は壁で囲ってしまっているため、大連山側の敵を倒すのだ。


「私達は何をしたらよいでしょうか?」


メイが、指示がないので聞いてくる。


「今日は河原の側の土魔法の小屋の中に入っててください。空から敵が来るかもしれませんので」


チェプトとメイは頑丈なおっさんの土魔法の壁の小屋の中で待機するのだ。

コルネに敵を倒させてレベル上げをする。

完全な寄生方式である。

寄生でレベル上げができるなら迷わずすべきという考えのおっさんである。

とりあえず、開墾、開拓に必要な物、新しくできる街に必要な物などを羊皮紙にまとめておいてと、チェプトとメイに指示を出すのである。


持ち場に散っていっておのおの作業や訓練に入る。

朝8時過ぎから始め、4時間も過ぎると、川の大連山側の伐採も終わるのである。

しかし、土壁はまだ囲まないのだ。

こちら側はコルネによる狩場であるのだ。


おっさんが、お昼になり、2度目の仲間支援魔法も消えるタイミングで河原まで戻る。

ロキは槍による素振りをしている。

パメラも空を殴っているようだ。


(ふむ、イグニルとアリッサが大きめのツルハシで切り株を1人1個引っこ抜いているな。さすが力1200あるといったところだな。一般兵の6倍以上だからな)


おっさんによる簡易版力の基準

・力20 日本人成人男性レベル

・力200 一般兵、新米近衛騎士レベル

・力400 ベテラン近衛騎士レベル

・力600 王国最強の騎士レベル

・力1500 Aランクモンスター単騎討伐可能レベル

・力5000 しゃべる鎧レベル


これまでの経験をもとに判断したおっさんの力基準である。

なお、力以外にもスキルレベルや他のステータス、経験も武器もあるが、あくまでも目安的な簡易基準だ。


(しゃべる鎧さんは多分、5000くらいありそうだな。多分だけど。セリムの魔力を吸収してさらに強くなると)


イリーナとアリッサが河原の側で昼食の準備をする。

メイは、おっさんが良いというまで料理にも参加しないのだ。


肉、パン、野菜多めのスープというバランスを考えた食事をするおっさんらである。

皆しっかり栄養を取るのだ。


「チェプトとメイは午前中だけでレベル13になっていますね」


「「レベル?」」


(経験値の貰える範囲は倒した者から50mだからな)


ウガルダンジョンで攻略中に知りえた経験を活かして、コルネとチェプトとメイしか経験値が入らない位置でコルネにはモンスターを倒してもらっているのだ。

チェプトとメイがレベルの概念が分からなかったので、簡単に説明をする。


午後も開墾に訓練に取りかかるのだ。

午後はしゃべる鎧による訓練である。

おっさんは伐採予定の範囲は概ね終わったので、切り株の除去をするのだ。

ツルハシは3本あるのである。


(たしか、木って水分を多く含んでるから、建材にするにも薪にするにも刈り取った後、1年くらい放置しないといけないんだっけ。火が付きにくいだけで薪はいけるんだっけ?丸太を放置する小屋も土壁で作って1年乾かすかな)


切り株にツルハシを打ち込む。

てこの原理で根の張った切り株を一気に引っこ抜くおっさんである。

仲間支援魔法で900程度の力があるおっさんでも1人で切り株を引っこ抜けるようだ。

当然だ。

現代のトップアスリートの数十倍の力を込めているのだ。

とりあえず、引っこ抜く。

後でまとめて1か所に集めるのだ。

木の根っこは薪にする予定である。


(四次元収納で木の根っこの中にある水だけ収納ってできるんだっけ?)


開墾しながら魔法の実験も思いつく限り行うのだ。


(それにしても我ながらすごい数の木だな。1平方km当たり千本なら、144平方kmあたり約15万本か。3人がかりで千個の切り株を1日に引っこ抜いても150日か。これだけに時間をかけられないな。他にもすることがあるしな)


川岸から切り株を引っこ抜きながら、今後の予定も考えるのである。


夕方になると、日が暮れる前に、河原まで皆集まってくるのである。


イリーナとアリッサが夕食を作っている間におっさんは、新しく覚えた魔法の効果検証をするのだ。

魔法の練習をやっていると皆に伝えて、少し離れた場所に行くのである。

魔法の威力が分からないからだ。


(まずは氷魔法Lv1を試すか。土魔法レベル1にぶつけて威力を確認するか)


「ストーンシールド」


土魔法Lv1の土壁ができる。


「アイスボール」


10mほどの氷の塊が1つ発生する。


「ぶっ」


放たれた氷が土壁をやすやすと破壊し、そのまま直進するのである。

ある程度のところで重力にまけ地面に落ちたようだ。

ものすごい轟音を立てるのだ。

おっさん耐性の低いチェプトとメイが小屋から飛び出してくるのだ。

問題ないと言ってなだめると、見学したいとのことなので、少し後ろの方で見学させる。

おっさんの魔法が2人には新鮮なようだ。


(仲間支援魔法はまだ切れないか。消費MPは2ってことは、魔力消費低減がなければMP消費は5か。このまま実験するぞ。土魔法レベル2にするで)


「ストーンウォール」


「アイスボール」


土壁にぶつかる氷の塊である。

両方ともかなりの質量のため、爆音が生じるのだ。

土魔法Lv2の土壁は破壊できないようだ。


(ふむふむ。土壁の特性では同じレベルの攻撃魔法では破壊できないからな。氷魔法レベル1の威力は火土風水のレベル2と等しいということか。次は神聖魔法も試してみるか)


「ストーンシールド」


「ホーリー」


地面と水平に掲げたおっさんの手のひらから、ものすごい光が集まり、土壁に放たれる。

土壁は、爆音を立てて破壊されるのだ。


(ふむふむ。これは予想通りだな。破壊出来たぞ。魔力消費も予想通り4だな。なんとなく分かってきたで)


「ストーンウォール」


「ホーリー」


土魔法Lv2の土壁は神聖魔法Lv1により破壊される。


「アースウォール」


「ホーリー」


土魔法Lv3の土壁は神聖魔法Lv1により破壊されない。


(さて、2点分かったな)


【ブログネタメモ帳】

・必要ASポイントと魔力消費の関係


(魔力消費量はスキル取得したASポイントによって決まるようだな。これはアクティブスキルも仲間支援魔法も同じと)


・ASポイント1で取得 魔力消費2

・ASポイント10で取得 魔力消費5

・ASポイント100で取得 魔力消費10

・ASポイント1000で取得 魔力消費20

・ASポイント10000で取得 魔力消費200

・ASポイント100000で取得 魔力消費不明


【ブログネタメモ帳】

・必要ASポイントと魔力の威力の関係


(スキルを取得したASポイントで、威力が決まるようだな)


おっさんの考察ではこの3点の魔法の威力は全て同じである


・ASポイント100 火土風水魔法Lv3

・ASポイント100 氷魔法Lv2

・ASポイント100 神聖魔法Lv1


(要するに、火風水魔法レベル5以上の威力のある魔法を使いたかったら、氷魔法ならレベル5の10万ポイント必要と。神聖魔法ならレベル4の同じく10万ポイント必要と。ASポイント10万ポイントのスキルを取得して初めて、今まで以上の魔法を使えるってことか)


おっさんが魔法の実験をしていると、夕食ができたとのことだ。

皆イリーナとアリッサが作った焚火の元に集まってくるのだ。


夕食も肉体労働の後なので、十分な量である。

なお、河原の石がごつごつしているので、食事団らんスペースは、野ざらしであるが、土魔法Lv1の土壁の床を地面に貼っているのだ。


ロキとパメラは訓練で肉体を酷使しすぎたせいか、そんな平らな土壁に横になっているのだ。

イリーナとアリッサもそれをわかってか、体力がもう少し回復して、食べることができるようになったら、肉を2人の分を焼いてあげるのである。


(ボクサーは1日1時間以上の運動はオーバーワークらしいな。ロキとパメラにとって、しゃべる鎧との訓練はきっとそれ以上なんだろうな)


しゃべる鎧の召喚時間は1回52分。

4回召喚が可能で、合計200分、1人100分の訓練であるのだ。

しゃべる鎧もロキとパメラが支援魔法により強くなったのが分かってか、さらに力を込めて訓練をしているのだ。

ロキがバウンドしながら、数十m吹き飛ばされるのを思い出しながら、横になり動けないロキ達を見るおっさんである。


「ヤマダ子爵様、先ほどの魔法素晴らしいです!」


おっさんが考察していると、メイから話しかけられるのだ。

メイがおっさんの魔法で感動をしている。

おっさんの魔法をほとんど見たことがないのだ。


「いえいえ、音を立てて申し訳ありません。チェプトとメイも今日だけでレベル15になりましたね。明日までは小屋の中に入ってていただきますが、それ以降は開墾手伝っていただきますね」


「「はい」」


開墾メンバ-がどんどん増えていくのである。

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