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ハンサム日本人

翌朝本庄は夜明け前に目が覚めた。

カメラとスケッチブックを持って

放生橋へと急ぐ。


さすがに誰もいない。黎明、石橋の

頂上からあちこちカメラのシャッター

を切って1番良い角度から3枚のラフ

スケッチを描いた。


完全に夜が明けて最初の金魚屋が現れた

かと思うと次々と物売りが上がってくる。

本庄は3枚目を描き終えて、


課植園の運河、途中の小石橋、城皇廟前

の新橋付近。乗風橋とスケッチして歩いた。


『もう十分だ』


本庄は満足してスケッチブックを閉じた。

朝食のワンタンを一昨日の店で食べる。

これでひと安心だ。


食堂のおばさんが絵を見せろとせがむ。

スケッチブックを開けて見せた。


「すごくうまい!ハンサムリーベンレン」


日本人観光客にはいつもそう言っているのだろう。

この橋はあの橋、ここはあの運河とすぐ分かるらしく

他の住人まで呼んで来た。おばさんは、


「人は描かないの?」

と聞いてきた。本庄は、

「人は難しいからよう描きません」


と言ったが、執拗に私を描いてくれと迫ってくる。

「対不起。我不行」(かんべんして)

ほうほうの態で食堂を出た。


「再来。ハンサムリーベンレン」

皆が笑顔で送ってくれた。



ホテルへ戻る裏通り。

『理發』

と書いた看板に白赤青の理容のマークが目に入った。


まだ時間はたっぷりとある。散髪をして行こうと

扉を開けて中に入った。理容椅子が1台の小さな店。

誰もいない。


「有人阿?」(誰かいませんか?)

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