弱いものいじめじゃない。向かってくるから悪いのだ。
この間は俺にできることはほとんどないだろう。
なんせ博人のおかげで気配も姿も消しているからな。おかげで誰もこちらを見てこない。足音は消せないので慎重に進むがその程度の作業はなんてことない。
「この辺でいいか?」
「そうですね。では隠密化を解除するとしましょう」
観客用のシールドから十メートルというところだがそれでも俺の空の眼の効果範囲なので侵入者の有無、居場所が瞬時にわかる。博人は壁にくっついて銃を2本ほど指輪から出し、その場に座って構える。なんか自動固定砲台って感じがするな。
「……で? どうすんだ」
「そうですね。そろそろ歩美からの連絡が入るんですが……入りました」
今かよ! まぁでも
「そうみたいだな」
今までバイブレーションエリアをがちょいちょい発動されているのを感じたが、今ではすっかりやみ、中央からはひと気がなくなっていく。これは歩美の毒沼を発動したためにそれを避けたかやられたんだろう。あの毒のすごさがよくわかるな。
「来ましたよ」
「お! やっと来たか。俺たちの餌か」
「そんなに舐めていてはダメですよ。ちゃんと応対してくださいね」
「わかってるよ。じゃまずはあれ、ぶっ飛ばしますか」
「はぁ、懲りてませんね」
懲りているとかそういう問題じゃない。俺の唯一の必殺技だぞ? たまに必殺技をやられそうになってからやる奴がいるがそれなら『やられるならやられる前に殺ろうホトトギス』だ。
「おい、あそこにヘタレそうな奴が一人で突っ立ってんぞ」
「おお、お買い得だな。いっちょやるか」
「そうだな。俺たちがこの大会の難易度というものを教えてやろうぜ」
男3人組が俺に向かってくる。正直雑魚としか思えないんだが油断してはいけない。全力を出してやろうじゃないか。
「風の波!」
生み出された風の刀身が3人組に向かって横一文字に刺さる。
すると、あっという間に断末魔をあげて消えた。
「……やりすぎ。もうちょっと加減しないと最後に痛い目に合うわよ!」
「わかってるって。今のはほんの腕試し腕試しkrkrkrkrkrhbsるうy5いいy8りゅyれあうyrじゃぐぐhfr」




