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肉奴隷から王子様!?  作者: 多人 重説
10/13

by 谷口親

先輩に言われた場所に行くと、案の定先輩はいた。

内心……もし いなかったらどうしようなどとおもっていたからだ。俺はこのままボッチのままでいたらハブられるの確定じゃねぇか。

くそっ! そうおもった自分が情けん。

「おーい 先輩」

俺は声をかけた。普通にだ。普通に声をかけたはずなのに……

「うるへぇ!」

信じられん言葉だった。あの先輩がそんな言葉を……ん?

先輩は酔っていたのだった。波pーティーの時に水をガブガブ飲んでるなぁとおもっていたらあれ……酒だったのか。そんじゃまあ 話は早い。

「コンセクト・ヴァリアーナ!」

酔い止めの魔法だ。中学校の魔法科で先生がやっていたのを思い出す。あの時はいらねーじゃんかとおもっていたが、まさかこんな風に使うとはおもっていなかった。

「 ん……あぁ……」

先輩が頭を抱えながらこっちを見て

「あっ……やぁ、来てくれたのかい」

「そちらこそ。酔って何やってんですか」

「う、うぅ……見ていたのかい。あれ、やけに美味しい水だと思ったのになぁ」

俺と大体一緒じゃねぇか。てか先輩まだ顔赤いぞ。大丈夫か?

「あ! そうそう。君の使う魔法は何系が得意なんだい?」

唐突だなおい。話題変えるの下手くそかよ。まぁいいか。

「俺は根っからの防御系です。先輩はなんです?」

「先輩じゃなくていいよ。僕はカイル。そして僕の得意な魔法は攻撃系だよ。僕たちが相棒ペアになったらやっぱりいいコンビになりそうだね。あっ、君の名はなんというんだい?」

「俺はフロスです。よろしく」

「よろしくフロス君。で? どうなんだい、僕たち相棒ペアにならないか?」

「いいですよ。なりましょう『相棒ペア』というやつに!」

「よし。交渉成立だね。早速ローザン社長に報告しよう」

は? 早速? 今日新人会が終わったんだぞ……

〜場所 社長室前廊下〜

疑問を思いつつ、カイルに連れて行かれると、まぁなかなか人がいるもんだ。さらっと見るに、5〜6組の集団がいた。……仕方がない。気長に待とう。


ーーようやく俺らの番か。待っている間は俺の前世の記憶のことをカイルに語った。ローザンの野郎……ゲフンゲフン。社長は、パーティーのときに比べたらおとなしかった。というか、

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