後輩
謎の新入生X。彼は所謂私のファンらしい。手を解放してくれないまま、あの時の試合がどうだった。いついつの試合はここが良かった。そんな事を延々と述べた挙句最後にはサイン下さい!なんて言い出すものだから、なんて言うか…………まぁ参った。だから仕方ない筈だ。
「いや、背負い投げするのは仕方なく無い」
友人ナツはそう言うが、彼も私と同じ立場で同じ状況に追いやられたらきっと同じ事をしたと思う。
「それ以前になっちゃんは背負い投げ出来ないから」
「そういう問題でもねぇよ」
暇人2人に捕まっている私は、何故か取調べよろしくの尋問を受けている。
「何で背負い投げの発想が出てくるんだか」
「それは私が柔道を習っていたからじゃないか?」
「そういう問題でも無いから!」
じゃあどういう問題だというのだ。
言い訳をさせてもらうなら、先輩達が絡んできてその謎の新入生Xも困っていた。絡み方がホントに酔っ払いのおっさんレベル。先輩達だけでなく同級生の仲間も一緒になって絡んでくるものだから、ウザさに拍車が掛かって倍増だ。特に柏木先輩がウザかった。だから見せしめに柏木先輩を背負い投げしたのだ。一番近くに居たしな。
「昨日の出来事は分かった。んで?何で朝から元気無かったんだよ」
「それはだな……」
――――ファンだと言われたのは嬉しかったのだが、その後先輩を背負い投げしてしまい、折角の貴重な新入部員を逃してしまったらと思うと焦って、まるで追い払うように帰宅を促してしまった。大掃除が終わって自分が家に帰ってからも、その事が頭から離れずに悶々としてしまって。
「だから昨日の夜と今日の朝は、つい没頭して走り過ぎてしまった」
「意味分かんない」
やや被せ気味で言ったナツだが、私は何で意味が分からないのか分かんない。
「つまり、元気が無かったのは体力の問題だと。お前にしちゃ珍しい。槍でも降るかもな」
机に頬杖を付いて、ナツは心底落胆したそれでいて心底どうでも良さそうに言うが、私も大いに同意である。これでようやっと取調べは終わったか。
「そろそろお弁当開けていい?」
という訳で、昼休み半ばにして未だ蓋を開けていない自分の弁当箱を指さした。朝練に気合いを入れ過ぎて、2時間目の授業辺りからお腹ペコペコなのだ。なのに2人に連行されるという不運。
「…………華の女子高生が食気かよ。どうぞ。食べて下さい。待たせて悪かった」
「いや、別に良いけど。お陰で一緒に食べれるし」
委員会活動で出払っている明日香と華もいない事だし、当初の私の予定はさっさと昼食を済ませて、とっとと昼寝に入る事だったのだが、タイミング良く2人が来てくれたのでそのまま昼食を取ろうと思った。けれど何故か取り調べを行われる羽目になって、私の頭の中はハテナマークが満載だ。そして昨日の出来事を何故か知っていた。だから私が先輩を背負い投げした事を知っている。何処だ。何処から仕入れて来たんだその情報。
「その新入生ってどんな奴?」
ナツも自分のお弁当を広げながら、なんとなくといった感じで聞いてきた。どんな奴かと聞かれても知らない。そんな事よりも、その鶏の唐揚げ凄く美味しそうなんだが。
「初対面で熱烈に告白してくる辺り、ちょっと頭のネジ何本か飛んじゃってる子なんじゃない?」
冗談。笑い話で言っているのは分かるが、あんまりの言いようだな。
「ヒデェー。てか、お前には絶対に言われたくないと思うぞ」
「酷いのはそっちじゃない!ワタシの事をなんだと思ってるの!?」
「えっ、別に?何ともおもってないけど?」
「ワタシの事を愛してるって言ってくれたのは嘘だったのね!」
「うわー何か知らないけど、勝手にメロドラ始めたよこの人。俺愛してるなんて言ってないし。キモいわ。そういうとこが頭のネジ飛んでんるんだよ」
セッちゃんの突然始めるドタバタ劇場にはもう慣れた。それには混じりたくないので、私は箸を進める。そして隙を見てナツの鶏の唐揚げと、セッちゃんのコロッケを奪おうと思う。
「慧。何で新入生Xって呼んでんだ?名前は?」
「忘れた」
「アー。ネ」
確かに昨日名乗っていたのは記憶にある。でも忘れた。そんな事は今はどうだっていい。
「どうしたの?」
楽しそうに笑ったままのセッちゃんが、そう私に問いながらサッと弁当箱を私から遠ざけた。しまった。バレていたとは。バレない様に注意していたのだがバレていたとは。私もまだまだ修行が足りないな。
仕方ない。コロッケは諦めよう。コロッケならコンビニでも100円以下で買える。そうなれば確実にナツの鶏の唐揚げを入手しなくては。私はなるべく自然な動きを意識して、友人の弁当へと箸を伸ばす。
「あっ!こら、慧!」
「美味っ」
取り返される前に口に入れるべし。食べてしまえばこっちのものだ。
冷たくなってしまっているが、しっかりとした味付けは丁度いい濃さだし、鶏肉も柔らかくた美味しい。
「激ウマだね」
「大輔まで他人のおかず取るな!お前ら二人共一品ずつ寄越せ!」
流石だ。策士家の瀬戸口大輔は私に気を取られている内に、華麗にもナツ殿の唐揚げを奪ったらしい。そっか。私はまんまと囮に使われたわけか。まぁでも、唐揚げ食べれたし許そう。
唐揚げの替わりに何か一品。困ったな。鮭は食べ掛けだし、卵焼きは好物だからあげたくない。ならば残るは煮物とブロッコリー。それならば矢張り煮物だな。
「じゃあ、はい。これあげる」
切り干し大根の煮物を拒否される前に、ナツのその真っ白で美しいご飯の上に乗せた。
「よっしゃ!切り干し大根好きなんだよな」
そりゃ良かった。私の母は料理上手だから不味いなんて事は有り得ないけど。
「へい、大輔」
「何を?」
「おかず」
「何で?」
「お前が俺のを強奪したから」
「取られる夏樹が悪い」
「取ったお前の方が悪いから!」
「じゃあ今回で教訓になったね」
「ちんぷんかんぷんなこと言ってないで、さっさとなんか寄越せ!」
「もう、仕方ないなー。夏樹我儘なんだから」
「何で一方的に俺のせいになってんだよ!」
セッちゃんはナツを揶揄うのが好きだ。ムキになるからつい揶揄いたくなるらしい。
ナツは基本真面目だ。だから揶揄われた時は特にムキになる。もしかしたら3割くらいは本気で怒ってるかもしれない。それでも、瀬戸口大輔という人間とつるんでいるのだから、きっと嫌なわけじゃないんだろう。
そんな仲良し2人を横目に私の弁当箱は空になった。ごちそうさまと手を合わせる。
さて、ご飯も食べ終わった事だし暇だ。かといって、既に寝る気は彼方に消え失せた。今日出された宿題でも片付けるか。
「おっ、俺等も今日丁度そこ出たわ。終わったら見して」
「分かった」
国語の現代文は何であろうと、問答無用で受けさせられる授業の一つだ。他に家庭科と技術と保健体育がある。他は選択して決める。因みに明日香と華、セッちゃんは文系で私とナツは理系だ。
今回の宿題は説明文の文章問題だから、大して難しくなかった。これが物語文となるとそうはいかない。私は大分苦手である。
終わったノートをナツに渡す。セッちゃんに渡したらどっか行く。行方不明になって、届けを出してもきっと見付からない。明日香が1回被害に遭っているのを私は知ってるんだ。同じ轍は踏むまい。
「ただいまでーす」
放送委員会の集まりで出ていた2人が帰って来た。なんだかウキウキしてる……?
「ねぇ聞いてよ。ウチら超頑張ったから」
嬉しそうに語りだした明日香。その顔は達成感と満足感で満たされている気がする。
「なんと!私達2人が実況者を任されました!」
うわっ、なにそれ。チョー面倒そう。とは、ウキウキする2人には言えない。
「そういえばそろそろ新入生歓迎会か」
話の流れを強引に変えたのはナツだった。
一番最初の学校行事といえば、新入生歓迎会だ。セッちゃん所属の演劇部は短い劇を披露するらしい。吹奏楽部は流行りの曲メドレーで、家庭科部はお菓子とミサンガを一年生全員に配るとか。物で釣る気か。セコいぞ家庭科部。
「弓道部は何するの?」
ナツは弓道部所属だ。因みに弓道部の副部長さんでもある。
「挨拶して、大会の結果言って、実際に射るところを見てもらう。それ土台に勧誘しまくる感じかな」
「あー」
確かに。毎年毎年うちの高校は勧誘が凄いが、弓道部はその中でも郡を抜く。廊下、下駄箱、校門と、至る所に弓道部員は出現し、是非うちに!と声を掛けてくる。それがしつこいったらありゃしない。断り続けても中々引き下がらず、見学だけでも!と言ってくる。そうして見学して結局入部せず帰っていくのだ。
「部員数増やさないと、ヤバいんだよなー。3年はそこそこいるけど2年生少ないからさ」
「あんたんとこ、しつこいから嫌われてんのよ」
誰もが思ってることを言ってくれてありがとう。
その他運動部も新入生ゲットするぞ!と意気込んでいるみたいだ。
「慧ちゃんの所はどうなの?」
「剣道部は特に何も。別に勧誘とか、新入生いっぱい欲しいとかは無いかな」
思い返せば剣道部は、熱烈な勧誘をしていなかった気がする。私は入学当初から剣道部に入るつもりでいたから、あんまり気にしたこと無かったけど、言われてみればそうだ。
「そうなの?部員数多いのになんか意外。マネージャーとかは?」
「自分のことはしっかりやる。が基本だからマネージャーは要らないっぽい。ユニホームとか無いし、備品も無いし。個人管理が基本。運動部とかはデータ取ったり、スコア取ったりしてるって聞いたけど、そんなの自分で取って自分で見返して反省する」
ただし、そこに静寂と冷静さは無い。
これだけ聞くと個人主義の集まりかと思うかもしれないが、男女関係無く皆仲良く楽しくやっている。寧ろ団体行動が結構好きだったりする。
「慧、ちょっといい?」
いつものメンバーでお喋りに花を咲かせていれば、同じクラスである剣道部仲間が声を掛けてきた。
「俺達邪魔だったりする?」
そこですかさず言うナツ。流石気が利く。
「大丈夫。気にさせてごめん。でさ、部活の事なんだけど。今日から既に新入部員が来るみたいで、挨拶とか考えとけってさっきアリスちゃん先輩が言いに来た」
「マジか」
「うん、マジ」
挨拶って何言えばいいか分からん。そういう大事なことは昨日の内に言ってくれよ。
「今日はこの後、掃除してホームルームやって終わりじゃん?そしたら走って直行しろって命令された」
誰にとは言わずもがな、アリス先輩であろう。
直行するのはまぁ理解出来るとして、何故走らなきゃならない?もしも体育教師のモリゴリや、生徒指導の薄井にでも見つかってみろ。直行どころか大遅刻間違い無しだ。
「男子には伝えたけど、女子にはまだだから言っといて。俺は他のクラスの奴らに話回してくる」
じゃっと手を挙げて出て行くのを見送って、女子剣道部に先程伝えられた話を連絡しに席を立つ。
皆了解!と明るく笑って返事をしてくれた。何でそんな元気なんだ。何を言えばいいのか分からず困っている私とは大違いに、楽しみだと笑い合えるのは何故なのだ。
連絡し終えて、残り少ない昼休みを犠牲にして、フルで頭を捻る。明日香やセッちゃんはテキトーに、「桜田 慧です。入部してきてくれてありがとうございます。仲間が増えるのは凄く嬉しいです。分からないことがあれば、気軽に聞いて下さい。よろしくお願いします」とでも言っとけと言う。が、しかしだ。私はお世辞にも面倒見が良いとは言えない性格をしている。ぶっちゃけ頼られるのが好きじゃない。
掃除、ホームルームと考えたのだが、矢張り名前を名乗って、剣道をやってる年数を言う位しか思い浮かばなかった。
取り敢えず鞄に荷物とジャージを突っ込んで、ホームルーム終了するチャイムが鳴ると同時に、教室のドアに向かう。そっからはアリス先輩の命令通りダッシュだ。他の剣道部員達も走るものだから、廊下は異様な光景に包まれた。そこそこ人数いるから、かなりシュールな画になってると思う。
1人でやったら恥ずかしいんだろうけど、割と大人数だからそうでもない。これこそ皆でやれば怖くない!だな。
肩で息をしながら皆で武道場に入ると、既に部長2人が居た。この人達どうやって私達より早く来たんだよ。しかもジャージに着替え済だし。
「…………おはようございます」
それ以外言えなかった。
何で2人揃って背中合わせで、壁に向かい合ってんの?しかも体育座りで。本当に何がしたいの。
「おはよーっス」
この光景に突っ込んだ方が良いのか、敢えて放置した方が良いのか。突っ込むとして、一体誰が突っ込むか。という水面下での譲り合いに、割って入って来た先輩方。
良いのか悪いのか微妙なタイミングで来た三年生達に、丁度良いからツッコミの役を押し付け……ゴホンッ、譲ろうではないか。
「何だよ。どうした?」
おっ、柏木先輩が声を掛けだぞ。今日だけ限定で勇者先輩と呼んであげよう。
「どうしよう。新入生相手にどんな態度取れば良いのか分かんない。フレンドリーにすべき?それとも怖い先輩でいるべき?」
顔を背けたまま、どんよりと言ったアリス先輩。彼女のこんな姿は珍しいが見たことない訳では無い。また、しょうもない事で悩んでいるのは、容易に皆も想像できた。この人は普段闊達としているのに、こうなってしまうのが玉に瑕だ。
「フレンドリーの方が印象はいいと思いますけど……?」
隣のクラスの花丘ちゃんが、困惑顔でやや疑問形で聞く。
「そうなんだけどさ。優しくして調子に乗られて舐められたりとか、付け上がられるのもヤだしさ。かと言って怖くして、堅苦しい部活だと思われるのもさ。不仲じゃないのに、仲良しなのに勘違いされるのとかさ」
「…………」
同学年、同じクラスのしっかり者、頼れる伝達係こと平川君がそりゃもう酷くうんざりした顔で、めんどくせーと口パクしたのを私は見逃さなかったぞ。
「で、モッチーは何を悩んでんだよ」
勇者先輩に続き宮原先輩が声を掛けた。
「怖い一年生だったらどうしよう。ほら、俺って人見知りじゃん?ちゃんと指示とか出せるか心配だし、聞いてくれるか心配。俺は有段者じゃないし、なんでそんな奴が部長やってんだよって言われたら、ちょっと言い返せないし。ヘタクソって思われたらどうしよう」
「…………」
めんどくせー!って全員の顔に書いてある。そんなの悩んだ所でどうにもならない。
もう励ますのとか面倒だし、時間無いし、ハッキリ物申すとするか。
「アリス先輩。モッチー先輩。ハッキリ言います。そのうだうだモードを早く終了させて下さい。確かに部内の雰囲気は大事だけど、そんなの気にせずいつも通りに2人は自由にやってくれて構いません。それで上手くいかなかったら、私達が上手くいかせます。それに、私は四段持ってますが先輩みたいに面倒見良くないです。一番的確な指示が出せて、しっかりしてるからモッチー先輩が部長なんです」
雰囲気は部長だけで作るものじゃない。部員全員で作るものだ。それを忘れてもらっちゃ困る。
モッチー先輩の剣道部の中で一番落ち着いてるし、一番大人だ。だから皆が部長にと推した。謙虚なのは美徳だが、度が過ぎると鼻に付くのもお忘れなきよう。
「「慧〜!」」
感極まった声を発した2人は私に抱きついてきた。モッチー先輩もアリス先輩も私より背が低いけど、流石剣道部の部長だけあって鍛えてるから重いし苦しい。
「もしも一年生にデモ起こされたら、私達二、三年生で弾圧しましょう。数ではこっちが勝ってるんだから大丈夫ですよ」
「怖っ!やらんわ、そんな事」
顔を上げて直ぐにツッコミを入れたモッチー先輩。ちょっとした冗談のつもりだったが、半分以上は本気だった。仮にもしも一年生の態度が悪かったのならば、それは先輩の責任として、しっかりと礼儀作法を教え込まねば。
「そろそろ放れて下さい。ジャージに着替えたいんで」
解放してもらい、更衣室にて着替えを済ませる。良かった。これで一件落着だ。
ジャージの下にTシャツを着て、動きやすい格好になる。全員が着替え終わるのを待つ間、屈伸したりアキレス腱を伸ばしたりとストレッチをしていた。
「こんにちわー!」
ちらほらと着替えが済んで集まり出した頃、元気な挨拶と共に入って来た見慣れない数名。彼等が新入部員なのは明白だ。
うだうだモードを終了させた部長2人が、愛想の良い笑顔で出迎えている間に、私達は副部長の指示の元整列した。
「じゃあここに並んで。一人づつ名前と挨拶お願いします」
対面する形で並んだ一年生は4人程。その中の1人に昨日の謎の新入生Xがいた。昨日も思ったことだが、その謎の新入生Xは背が高く、男子の中にいてすら背の高い私よりも更に高いかもしれない。
私達から見て左手側から挨拶を済ませていく。一番最初は小柄で可愛いらしい女の子で、一生懸命さを感じられる溌剌とした、印象の良い子だった。
二級の子が1人と一級の子が1人。ほぼ初心者が1人か。高校生になった今年から始める子は、先程の好印象だった可愛いらしい女の子だ。
「1年2組。浅井 雅也です。剣道は5歳から始めて、二段持ってます。至らない所が多々あると思いますが、これからよろしくお願いします!」
ほう。二段か。挨拶もまともに出来るし、しっかりした子に見える。
緊張しているのか表情が強ばっているが、それが返って真面目で清潔そうな後輩に見えている。昨日の人懐っこさはまるで感じられない。
「私が剣道部女子の部長で、有栖川 七海です。困った事があれば、気軽に聞いて下さい」
お巫山戯感満載のこの人からは、信じられない程の普通な発言。明日は空から、槍でも降って来るかもしれない。
「男子剣道部部長の望月 海斗です。部長として精一杯皆を引っ張って行きたいと思うので、よろしくお願いします」
アリス先輩は有段者だが、その話は出さなかった。段がどうのこうのという話が出なかったお陰で、言わなきゃならないという流れはなくなる。矢鱈と悪戯を仕掛ける癖に、こういう時の先輩は気が遣えてかっこいい。
「じゃあまずジャージに着替えて来て。そしたらランニングするからその説明をします」
そうしてニヤリと笑ったアリス先輩を見て、とても、とっても嫌な予感がした。