【前編のあらすじ&登場人物紹介】
前編をお読み頂いた方は、この部分を読まずにお進み下さっても大丈夫です。
【前編までのあらすじ】
スーパーマーケット「サンシャインマート」茅場町店の、新しい店長としてやってきたのは、昼行燈で有名な落ちこぼれ社員、広瀬龍二だった。
龍二は、気心の知れた仕事仲間である、越後谷翔、二階堂麻衣との再会を果たすものの、初日から心は陰鬱ムード。なにしろ、厳しい売り上げノルマを達成しないと、島流し同然の左遷が待っているのだ。
龍二が店長に就任した翌日、店舗の入り口が、なんとパラレルワールドに繋がってしまった!?
ある日は真夏のような世界、また別の日は真冬の世界……。日ごとに現れる奇妙な世界と、混乱したお客からのクレーム対応に翻弄される龍二たち。本社から嫌われ者の専務がやってきてひと騒動起こったりと、最初の数日間は波乱の連続だった。
そんな時、宇宙人の女性・フリュカが龍二たちの前に現れる。
彼女によると、店がパラレルワールドと繋がってしまったのは、自分たちが時空間トンネル掘削実験をおこなったせいであると告げて謝罪する。そして、事故の収束にはまだ時間がかかることも判明した。
龍二率いる茅場町店のスタッフたちは、宇宙人から得られた情報をもとに、全体ミーティングを開き、今後の対策を練る。並行世界の客たちも自分たちのお客さまである、との理念のもと、ようやく販売計画書が完成した。
サンシャインマート・茅場町店の本当の戦いは、これから始まるのだった。
【前編で登場した人物】
・株式会社サンシャインマート に所属する人物 ★の数=社内地位の高さ(★>☆)
広瀬 龍二 ★★★(正社員・茅場町店店長)
三十八歳独身、彼女なし。本作の主人公。
社内でも有名な落ちこぼれ社員だったが、北野専務の画策により、厳しいノルマを課せられて店長に就任する。リーダーとしての自覚に芽生えつつあるが、まだまだ頼りないところも。
北野 啓吾 ★★★★★(本社勤務・取締役専務)
本社役員。創業者の孫で、社内の嫌われ者。
いい歳をして成績の振るわない龍二を、左遷から退職に追い込もうと企んでいる。
越後谷 翔 ★★☆(正社員・茅場町店フロア長)
仕事のデキるイケメンで、部下から慕われ幹部からも気に入られている。三十歳代前半にして、実力は店長クラス。ニックネームは「お代官」。
二階堂 麻衣 ★★(正社員・グロッサリー部門総合チーフ)
龍二と同期入社で、彼に親しみを込めて「龍くん」と呼ぶが、麻衣のほうが年下である。かなりの負けず嫌い。
柿崎 淳 ★☆(正社員・水産部門チーフ)
目立ちたがり屋のお調子者で、マイクパフォーマンスが得意。
盛田 真由美 ★(正社員・接客部門リーダー)
勤続二十年、顧客対応能力は店内トップクラス。まだ未熟な優花には厳しい態度で接している。
後藤 香織 ★(正社員・事務センター所属)
地味で真面目な事務職員。三十代。
筒井 優花 ☆(パートタイマー・サービスカウンター勤務)
二十一歳の新人女子職員。本作のもう一人の主人公。
元々の消極的な性格のせいか、仕事に自信が持てず悩んでいる。
星野 彩 ☆(パートタイマー・惣菜部門所属)
生鮮部門パート職員。二十代で人懐っこい性格。「惣菜タイガース」の末娘。
フリュカ・メイ・ノヴィエ(銀河調査隊)
宇宙人「エルフィン」の女性。地球に派遣された調査隊の代表者。
茅場町店の異変の原因を作った張本人だが、人柄は誠実。謝罪と賠償のために、自ら交渉窓口となり、各方面の調整にあたっている。
銀髪エルフ耳で、長身アスリート風の体格。地球人としての仮の姿は地味なおばさんで、古川信江と名乗っている。
【後編から登場する人物・団体】
惣菜タイガース
惣菜部門の中核をなす女性パート職員集団。偶然、寅年生まれが集まっているのでそう呼ばれている。大ベテランの小泉和子から、最若手の星野彩などが所属。彼女たちの気性は荒く、社内で恐れられている。
鵜飼 巌
龍二の小学校時代の恩師。お客として来店したことにより、龍二と再会する。教師時代には妻がいたが、現在は独身……?
北野 美智子 ★★★★(本社勤務・取締役部長)
北野啓吾の妹で、創業者の孫娘。イケメンに甘く、女性職員にやたらと厳しい。
筒井 夕夏(第六並行世界の住人)
並行世界で暮らす、もう一人の筒井優花。髪型やメイクが派手で、積極的な性格。
(※地位・役職は、あくまでこの作品上の設定です。実際の会社組織とは異なる場合があります)




