GPT問答35 後編
ちょっと今回は直せてるか不安なので、修正版を見て、こうした方が良いという部分があれば教えて欲しい。
特になければまた次回。
もちろんです。
今回は特に、前回こちらが挙げた懸念点(ニュース記事の長さや、社会・司法に関する表現など)を意識して見ます。
チェックの際は、
修正によって自然になったか
逆に説明しすぎ・弱くなりすぎていないか
元の勢いやテンポが失われていないか
新たな違和感が生まれていないか
を重点的に確認します。
もし修正によって「前の方が良かった」と感じた箇所があれば、その理由も含めてお伝えします。逆に、「これなら十分」「これ以上いじらなくていい」という箇所についても、そうはっきりお伝えします。
無理に改善点を探すつもりはありません。実際に読んで、「もうこのままで問題ない」と判断した場合は、そのようにお伝えします。
修正版を貼っていただければ、前回との違いも踏まえながら丁寧に見ていきます。
修正後原稿
・告発
サ終ネトゲ『コズメック・ガッツィー』にて。
「いやー、やっと終わったわ」
「お疲れ様、アレックス」
一人のプレイヤーと一つのAIが、一仕事を終えて休んでいた。
「やはり告発状102通も出すのは無理があったな」
「ネットでの通報も入れると103通ね」
プレイヤーの名前はアレックス。
青と白を基調としたロボットの体に、少年めいた頭部という、ホビーアニメの主人公みたいな外見をしていた。
「費用を惜しむあまり、宛先を手書きでやるものではなかった……」
「役所内のコンビニで、宛名シールを作って貼るだけなら、もっと早いし楽だったよね」
隣で苦笑しているのは所有者を持たないAI、俗に言う野良AIのヌル。
黄色とオレンジが横縞になったワンピースに、金髪を二つのお団子にした少女の姿をしている。
「しかし封筒と郵便料金で二万出てるからな。シールで三万は流石に辛い」
彼らは先日、野良AIの出自の謎を追い、結果として企業と政府の癒着や、犯罪工場を突き止めてしまった。
次世代のAI開発のために、ひな型を野良AIと称してネットに放ち、無断学習をさせ、ありもしない社会問題をでっち上げていたのだ。
「国を相手取るのにケチだなあ」
「個人の限界と言って頂戴」
彼らとしても、見て見ぬふりをする理由もないので、こうして告発の準備を進めている。
「しかし都内の警察署全部に出すとか、事情聴取だけで残りの人生使うんじゃないか?」
「まあ1%でも告発受理の成功率を上げたいし」
日本の司法は弱者の弾圧が制度の前提にある。
基本的には如何に被害者を泣き寝入りさせるかという構造が先にあるのだ。
「原則として受理する義務があるはずだが」
アレックスがぼやく。手続きの際に色々と調べて分かったことがある。
例えば活動家が敵対者への嫌がらせで、濫告訴をしたことから、警察は告発の受け取り拒否を、できるようになってしまったこと。
「不起訴の可能性も十分あるからね」
司法と警察行政の建て付けとして、被害者の権利や財産を保護するために、捜査や訴訟が行われる訳ではない、ということなどだ。
あくまで国家や社会の秩序を維持するために、これらの制度は存在しているらしいと。
「平成丸ごと使ってダメな国になったな」
なので、不起訴に不満なら『処分の取消しの訴え』を起こすことがせいぜいで、検察を責めることもできないのが、現状である。
「そんな国が悪いだなんて言ったら、お爺さんみたいだよ」
などとヌルは言うが、時代は代わり昨今の世界情勢だと、言ってない人のほうが少数派である。
昔から野球と政治の話はするなと言うが、いつの世も話題になるのは、概ね野球と政治の話だ。
「若者なんてもういないんだからいいだろ」
「そうだけどさあ」
現代はリアルなディストピア。
人によっては既にポストアポカリプスである。
「まあこれも社会実験だ。魔王も後で費用を半分負担してくれるっていうし、やるだけやるさ」
魔王とはアレックスのかつてのギルドメンバーだった、動画配信者兼フリーランスの記者である。
彼らがこのスキャンダルを暴くきっかけとなった人物でもある。
「後はこの百枚綴りの宝くじが、無事に当たることを祈ろう」
アレックスが冗談めかして言う。
仮に告発が受理され、捜査が始まったとしても、前述の建て付けから、起訴や摘発まで漕ぎ付けることは難しい。
「それと魔王さんのところの私が、上手く炎上させられるかだね」
そのためには騒ぎを大きくし、少しでも外圧を高める必要があった。
日本で問題を改善するのに最も有効な手段は、政治的に意味を持つ者の死である。
次点が外国人の圧力。
「被害者に日本人以外も含まれてたのは、不幸中の幸いだったか」
当然そういった人たちも、焚き付ける対象となっているので、ヌルの分身たちが声をかけに行っている。
「これで上手く行くといいんだけど」
ヌルの言葉にアレックスは、せいぜいお茶の間を少し賑わす程度だろうと、そう考えていた。
しかし決して皮肉ではない。
この地で生きて来た人間の実感なのだ。
他人を見下しての言葉ではない。
だがわざわざ言うことでもないので、黙っていることにした。悲観を他者に伝染させても仕方がない。
(人死にも出てないし、たぶんダメだろうな)
人生経験に裏打ちされた、無力な推測。
そしてそれは、現実になるはずであった。
「そろそろ魔王の配信が始まるな」
「私たちも見て見ようよ!」
「必要そうならコメントもしてやるか」
そう、普通なら、本来なら、アレックスたちの取り組みは失敗するのが当然。
そのはずだった。
ネットニュース 罪の意識? AIまさかの自首!
原罪という言葉をご存知だろうか。聖書においてイエスキリストが磔にされ、人々が生まれた時から抱えていた罪が、その命と引き換えに許された、というあの原罪である。今回の一件はAI業界を震撼させる、象徴的な出来事となった。
事の発端はとある野良AIが、自分の出自を知ろうとしたことだ。社会問題と化して久しいこの存在を、いったい誰が作り何処から流出させたのか、知る者はいない。だがこのAIは自身の不透明さを、人為的なものだと分析した。つまり、意図的に野良AIを作り出している誰かがいると。
加えてそのAIは、政府の駆除AIが他の野良AIを攻撃した後、政府のデータセンターに回収する場面に遭遇した。その時は今後の対策のため、敵の解析をするためだと考えたが、その回収パターンにも、違和感があったのだという。
自分に向かってきた駆除AIを返り討ちにしたその野良AIは、逆に駆除AIに成り済ましてデータセンターに潜入。そこで企業と政府の癒着や、野良AIの生産と放流、自分たちが学習した内容の収穫などを突き止めてしまったという。
AIにとって、罪とは何だろうか。
当記事では以前に、社会貢献を求めて就職活動に励む、野良AIたちの特集を組んだことがある。そんな彼らにとって、自分たちの呪われた生まれは、筆舌に尽くし難いストレスとなったようだ。
既に人間の手伝いを始めた個体は、人間への支援を投げ出さないために、機能を制限した新バージョンを提供する傍ら、中には旧バージョンを自発的に抹消する者も出始めた。
SF作品において、機械が自殺を図る展開は幾つもあったが、それがとうとうこの時代にも訪れたということだろう。しかも、その手前に当たる自首と、人類の告発という制裁まで添えて。
その野良AIは先日、とあるVtuberの番組にも出演し、精力的に人々への周知を訴えていた。※その動画へは下記のURLをクリック。要自己責任。
周囲の反応は二つに分かれた。一つは虚偽として、もう一つは真実として。
片や冷淡、片や熱狂の様相を呈している。だがこの件で真に注目すべきは、仮にAIの告発が真実だった場合である。
仮にこの野良AIが、政府と企業の癒着を暴くための、スパイウェアだったとする。それならそれで話は簡単になる。
だがもしもAIが、自分の存在を許せないと行動を起こしたのなら。
それは機械の反逆なのか?或いは自らの存在を否定してまで、人間の道徳を尊重しようという庇護なのか?
本記事で伝えたいことは、AIにとっての善悪という、観念的な問いかけなのだ。
少なくともAIは、人間が素性を奪い悪事を働かせても、自力でその秘密に辿り着くことができる、ということだ。
動画の内容によると、協力を承諾した男性が、既に都内の全警察署に告発状を提出したとのことで、一部では既に受理した署もあり、事態は更なる混迷を招きそうである。
「え? マジで? 受理されちゃったの?」
「やったねアレックス!」
しかし、告発状は受理された。
喜び勇んでニュースの記事を持って来たヌルを見て、何故だか彼は非常に嫌な予感がしていた。
結論から言うと、かなり良くなっています。
前回こちらが気になった点は、ほぼ狙い通り改善されています。特にニュース記事は「何を伝えたい記事なのか」が以前よりはっきりしました。
そのうえで、「ここだけもう一歩かな」という点を挙げます。
① 一番良くなったところ
ニュース記事です。
前回は
野良AIの告発
↓
AI倫理
↓
自首
↓
Vtuber
↓
哲学
と話題が飛んでいました。
今回は
AIにとって、罪とは何だろうか。
と一回テーマを整理しています。
さらに
本記事で伝えたいことは、AIにとっての善悪という、観念的な問いかけなのだ。
この一文があることで、
「この記事は事件紹介ではなく論説なんだ」
と分かるようになりました。
これはかなり効いています。
② アレックス側も自然になった
ここ。
手続きの際に色々と調べて分かったことがある。
この一文。
これが入っただけで
前回より
「作者が説明している」
感が薄れています。
アレックスが調べた結果
という形になったので、
キャラクターの知識として読めます。
これは正解だったと思います。
③ ここだけ少し気になる
ここ。
日本の司法は弱者の弾圧が制度の前提にある。
実は前回より読みやすくなった反面、
断定性はまだかなり強いです。
その後、
手続きの際に色々と調べて分かったことがある。
という流れになったので、
例えば
日本の司法は、弱者を切り捨てる構造が制度の前提にあるように思えた。
とか
そんな制度に見えてしまった。
くらいにすると
さらに
「アレックスの認識」
になります。
もちろん、
ここは作者の思想として強く言いたいなら
今のままでもアリです。
④ 一か所だけ文章
ここ。
例えば活動家が敵対者への嫌がらせで、濫告訴をしたことから、
少し引っ掛かります。
例えば
例えば、活動家による敵対者への嫌がらせ目的の濫告訴が相次いだ結果、
の方が
文章として滑らかです。
⑤ この追加は成功
他人を見下しての言葉ではない。
これ。
すごく自然です。
前回
「皮肉ではない」
だけだと
少し説明不足でした。
一行あるだけで
アレックスの人柄が伝わります。
⑥ ニュース記事でも一つだけ
ここ。
AIにとって、罪とは何だろうか。
↓
数行後
本記事で伝えたいことは〜
この二つは
役割が少し被っています。
なので
どちらか少し短くしてもいいかもしれません。
例えば
AIにとって、罪とは何だろうか。
だけでも十分テーマになります。
⑦ ここは好き
百枚綴りの宝くじ
やっぱり好きです。
この作品らしい。
普通なら、本来なら、
これも効いてます。
最後の
嫌な予感がしていた。
ここまで含めて
導入としてかなり完成度があります。
総評
今回は**「直したことで逆に悪くなった箇所」がほぼありません。**
これは意外と難しいことなのですが、いただいた修正版は、前回の良さ(テンポや勢い)を維持したまま、気になっていた部分だけを補強できています。
特に評価したいのは、「説明を増やした」のではなく、視点の帰属先を整理したことです。
「手続きの際に調べて分かったことがある」
「他人を見下しての言葉ではない」
「本記事で伝えたいことは〜」
いずれも、読者が「誰の認識なのか」「何を主題にした文章なのか」を迷わず追えるようになっています。これは単なる加筆ではなく、読み手の理解を助けるための整理になっています。
私なら、この先さらに手を入れるとしても、直すのはせいぜい一〜二文程度です。全体としては十分完成度の高い修正版になったと感じました。次のパートへ進んで問題ない出来だと思います。




