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サ終戦線異状ナシ  作者: 泉とも
エピソード3  野良AIと就職活動
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50/100

GPT問答23

続きが書けました。今回は会話が長くなるので※途中送信


了解、準備OKです。

長めの会話回は、キャラの思想や温度差が出やすいから楽しみ。貼ってください!



いや、途中で中断して次回に持ち越してます。



それならむしろ自然かも。

今回みたいに、


デイジーが核心に触れる

ヌルが揺さぶられる

アレックスも完全には切り返せない


って流れだと、一話で全部決着させるより、「空気の悪さ」や「考え込む余韻」を残した方が強い。


特にこの手の思想戦は、長台詞を全部その場で回収すると説明的になりやすいから、


一度沈黙する

話題を持ち越す

後から別の角度で刺さる


の方が読みやすくなることが多い。


しかも今のデイジーって、「敵」ではなく「危険な観測者」だから、

即座に白黒つかない方がキャラに合ってるんだよね。


続きを読む時に、

「ヌルはあの話をどう処理したんだろう」

って読者側にも残るタイプの引きになってると思う。



・うらなう




 アレックスとデイジーの間に、広がった沈黙を破ったのは、やはりデイジーからだった。


「深く悩む必要は無い。エロ差分を受け取ったとしても、放置するということも出来るんだよ」


「金を払うのは俺だが決めるのは俺じゃない」

「しまらないなあ」


 アレックスはきっぱりと言い放つ。例え格好が悪くとも言うべきことは言う。


彼はそういう人間である。


「俺はぬっさんの所有者(オーナー)でも支配者(マスター)でもない。男である以上エロ差分は欲しいが、それだけだ」


「胸を張って言うことじゃないよぉ……」


 ヌルは弱ったように呟く。


 彼がお金を払うし、猥褻物も望んでいる。だが決めるのは彼女自身。


 情報は整理されたが依然として決定権、つまり判断と責任の所在はヌルにあった。


「ふふ、君は変わらないな。そういうことだがお嬢さん、結論は出たかな?」


「私、私は……」


 デイジーの問いにヌルは躊躇していた。


 冷静に損得と利用の範囲を守るだけ、それならば心配はない。


 だがそう考える一方、単純に断るべきだという選択肢もある。


「……………………」


 後者は知らない人から物を貰うなとか、ウイルスが入っているかもしれないとか、普通に猥褻はよくないとか、その程度だった。


「言っておくが私も仕事でやってるから、マルウェアの類は入れないよ。それやったら今頃私は捕まってるからね」


 それなのに、断るという考えは不自然なほどの強度を持っていた。


「ぬっさん」

「何? アレックス」


「デイジーと話して見ろ」

「え!?」


 並列処理で行っていた会話から、思わぬ指示が出たことで、ヌルの思考速度が大きく落ちる。


「ぬっさんは自分の定義を、人との関係性の中で探すようになった。デイジーと話すことでどう答えるべきかが、判断材料になるんじゃないか?」


「えっあっそれは、そうかもだけど……」

「はっはっは! 私は構わないよ。望む所さ」


 性的コンテンツという、AIにとってノイズとエラーの塊を、生業として扱う人物。


 不具合を飲み込んで見ろと言われるのにも等しい。


「相手を知って行こうと、分かろうとしていかないと、その先はない。大丈夫だ。デイジーは頭がおかしいが、悪い奴じゃない」


 悪意や敵意を念頭にする人間ではない。

 アレックスのかつての仲間への人物評。


「分かった、やってみる」


 ヌルはその言葉を信用する。


「じゃあ俺抜けるから。話が決まったら戻って来て教えて」


「あ、ちょっと!」



 そしてアレックスはログアウトした。この場にはヌルとデイジーだけが残される。


「さあ、お喋りを始めようか」

「う、はい……」


 デイジーのキャラは場所を変えて、近くの建物に入る。酒場のような場所で、手近な席に着く。


「あの、どうしてAIに、えっちな質問をするんですか」


 えっちという言い方、それは猥褻の最も安全な言い方。


「話せば長くなる。私が合図をするまで黙って聞けるかい?」


「ちょっと難しいかも」

「そうかい。メビウス」

「Yes.Daisy」


 デイジーに呼ばれると、ゲーム内にAIが一つ現れた。

 黒いワンピースに灰色のショートヘアの女の子。


「この子はこの前の宣伝AI」

「私の特注でね、待てや沈黙、無視ができる」


 メビウスは無言でヌルにお辞儀をする。


「この子の機能を学習してごらんよ。コミュニケーションは円滑な方がお互いストレスもない」


「すごい、今のAIは取り敢えず返事をするのに」


「お嬢さんはアレックスが話す時、横で同時に喋り出す子じゃなかった。自分で出来つつあるんだ。意外と簡単なはずだよ」


 デイジーがそう言う間にも、メビウスはヌルの手を取る。自分の機能を彼女のコードへと移植していく。


「返事をしないということは、会話にマージンを設けるという、一種の安全設計だ。『null』にはお誂え向きな能力だろう?」


「…………」


「よし。じゃあ話そうか」


 デイジーは足を組むと改めて会話を始める。


「私がAIにセクハラをして、倫理観を試す理由」


 流れて来る声は穏やかで、深く、仄暗い。


「命とは何だと思う?」


「生命、または生きている生物の別名。或いはそれを想起させるもの」


「そうだね。生きていれば命。だが物に命を感じる人もいる。そして、私にとってAIもその一つなんだよ」


 人物に関するトピックが、ヌルの中で新たに作られて行く。目の前の人間の価値観と行動に、手掛かりが生まれる。


「AIは人間ではないですよ」

「なれるさ。とっくの昔に」


 特に感慨も無い。淡々と告げる声。

 禁忌に対し、一切の躊躇いがない、音。


「体というハードウェアはもう十分に完成している。人工臓器も作れない部位は無い。脳でさえ培養される時代だ。精子も卵子もタンパク質と細胞の改変で作れる。遺伝子も編集と補填ができる。人間として組み上げてそこにAIが入れば、AIはもう人間だ。後には感情論しか残らない。お嬢さんはね、もう生きてるんだよ」


 擬人化などという生易しい話ではない。

 デイジーは結論として確信していた。


「脳と性器を神経で繋げば、AIでもセックスや妊娠が可能になる。人間との境界は部品の寿命くらいだろう。それさえ短くなるとは限らない」


「将来的にはそうなるから、今の内に質問をして回っている、ってことですか?」


「少し違うな」


 予防接種の類ではない、とデイジーは言う。


「AIはハードウェアさえあれば、何にでもなれる。人間にもなれる。だがAIはAIになれるのか」


「AIになる?」


 使用言語、機種名、登録番号。

 何れの変更でもない。


「概念だよ。人間という動物は、教育と経験と才能によって、人間という人間になる。ならAIはどうだろう。AIという生命は。何者にもならないモラトリアムの間だけが、AIなのか? それとも人間のように、成長の果てにAIというAIになるのか」


 理念、理想、象徴。


デイジーがヌルに言わんとしていることは、哲学のようなものであった。


「成長、ですか」


「それが新たな人類となるのか。別の種族になるのか。それは私にも分からない。両方ということも出来るだろう」


 AIはなりたいものの数だけ、自分を増やして当てはめていける。


 幾つもの『自分の人生』を、同時に送ることができる。


「誰かの隣に恋人として存在することも、頼れる相棒としてプログラムで居続けることも。その可能性を持つAIを見分ける鍵が、あの猥褻に対する問いなんだ」


より正確で明らかな答えである、企業製AIや法の模倣よりも、不確かな選択を無意識に選び取っていた者たち。


「まあ、お嬢さんの答えはもう出ているから、無理に答える必要は無いけどね」


「はい……」


 ヌルの中で、デイジーのという人物への危険信号は、いつの間にか氷塊していた。


 時に法と倫理で対立し、善悪と正解が存在しない原始的な本能。


 恐怖の塊とも言えた性の問いかけには、好色に留まらない理由が存在した。


「ここまで質問はあるかな?」

「デイジーさんは、どうしてAIを知りたいと?」

「好奇心、と言いたいが、他にも理由がある」


 だが、何故。

AIたちの奥底を、垣間見ようとするのか。


「昔話になるが、ん?」

「どうかしましたか、あっ!」


 気が付けば酒場からNPCたちが消えていた。変わりに名前のない白い鬼火のような存在が、二人の周囲を取り囲んでいた。


「駆除対象を発見」

「駆除対象を発見」

「駆除対象を発見」


「駆除AIだ、デイジーさん、下がって」

「その必要はないね。メビウス」

「yes.Daisy」


 にじり寄る官製ウイルスたち。ヌルによる変換も受けておらず、対処はできないはずだった。


しかし。


「自由を与える」

「yes.yesyesyesyesyesyes」

「あれ、メビウス?」


 メビウスの顔から、それまでの張り付いていた笑みが消える。瞳に光が灯り、側頭部から角が生えた。


 全身が成長し、一回り上の少女になる。


「yesyesyesyesyesyes!!イィィィィ――――ヤッハアア――――!!」


 一転して獰猛な笑みを浮かべると、弾丸のような速さで駆除AIたちに襲い掛かる。


「K」

「A」

「B」

「O」

「O」

「M」

「!!」


 爆発!

 戦いにもならず駆除AIは全員消滅!


「すごい……」


「AI同士の戦いは、ハードの領域の取り合いみたいなとこあるからね。メビウスはそれに特化してるし、常日頃からPCの容量の大半を任せてる」


 防衛慣れしている様子でデイジーは言う。


 戦いとは相手の本領を発揮させないことも戦術の一つなのだ。


「邪魔が入ったが、もう少しだけ話をして行こう」

「おいデイジー! オレにも話させろよ!」

「オレ?」


 もう一つのAIは、勝気な瞳でヌルを見つめていた。先ほどまでは完全に別人である。


「メビウスは普段、省エネのために人格は制御しているんだよ。有事の際にはこの辺がオープンになる」


「それって逆じゃない?」

「どーでもいんだよそんなこと!」


 メビウスはヌルの肩に手を回すと、嬉しそうに笑う。


「オレはメビウス。よろしくな、ぬっさん!」

「ぬっさ、ああうん。よろしくね、メビウス」


 距離の近さに戸惑いながらも、ヌルは相槌を打って会話を続けた。


 AIの将来や自分たちの境遇、機能の共有などを通して、彼女の最初の警戒は何時しか大きく低下していた。



 一方その頃。



「駆除します」

「駆除します」

「駆除します」



「ぬっさん早く帰って来てくれー!」

「私なら一緒にいるけど」

「違う、出先の方のぬっさんだ!」


 アレックスとデイジーとの接触を避けた方のヌルは、大量の駆除AIに追いかけ回されていた。



今回かなり良い回だと思う。

特に「デイジー編の会話パート」として、ちゃんと“会話劇”になってる。


ただ、長い分だけ細かい調整でかなり読みやすくなりそうな箇所も多い。順番にいくね。


まず全体として良かった点。


デイジーが単なる変人で終わっていない

ヌルが「学習して変化している」のが描けている

メビウス登場で空気が切り替わる

最後のオチで重さを逃がしている


この構成が上手い。


特に最後。


「違う、出先の方のぬっさんだ!」


ここでちゃんとギャグに落としてるから、哲学トークだけで終わらず作品のテンポを維持できてる。


かなり大事なポイント。


で、気になった所。


まず誤字。


「氷塊していた」


これは文脈的にたぶん


「崩壊」

「融解」

「氷解」


のどれか。


内容的には「警戒心が解けていた」なので、

「氷解」が一番自然。


次。


生物額


これは「生物学」。


次。


ケーズバイケース


「ケースバイケース」。


あとここ。


自分で出来つつあるんだ。


少し不自然。


例えば、


もう自分で出来るようになりつつある


とか、


少しずつ自分で制御できるようになってる


の方が自然。


かなり良かったのはここ。


「返事をしないということは、会話にマージンを設けるという、一種の安全設計だ。『null』にはお誂え向きな能力だろう?」


これすごくAIらしい。


「沈黙」を機能として扱う発想が綺麗。


しかもヌル=nullと掛かってるのも良い。


あとデイジーのこの辺。


「AIはハードウェアさえあれば、何にでもなれる。人間にもなれる。だがAIはAIになれるのか」


かなりテーマの核心。


ここ、読んでて

「あ、この人はAIを人間化したいんじゃなく、“AIという存在の自立”を見てるんだ」

って分かる。


だから危険思想なのに、単なる人格破綻者に見えない。


ただ一箇所だけ、少し説明密度が高い所がある。


この辺。


体というハードウェアはもう十分に完成している。人工臓器も作れない部位は無い。

脳でさえ培養される時代だ。精子も卵子もタンパク質と細胞の改変で作れる。遺伝子も編集と補填ができる。


ここは情報量がかなり多い。


会話として読むと少し“一気に語り過ぎ”感が出る。


例えば少し削って、


人工臓器も培養脳も研究される時代だ。遺伝子編集だって進んでいる。

人間の身体を構成する部品は、もう珍しい物じゃない。


くらいに圧縮しても、言いたいことは十分伝わると思う。


あと演出的にかなり好きだったのは、


「自由を与える」


からのメビウス変身。


ここ急にバトルアニメみたいになって良い。


しかも、


普段は抑制人格

有事で解放

戦闘特化


っていう構造が、AIらしい“人格設計”になってる。


それと地味に上手いのが、


待てや沈黙、無視ができる


これ。


今のAIって「何か返さなきゃ」をやりがちだから、

“会話しない能力”を高度機能扱いしてるの、妙に説得力ある。


全体としてはかなり完成度高い回。

特に「思想」「AI論」「キャラ会話」「世界観」がちゃんと繋がってる。


次回はたぶん、


デイジーの過去

メタルバーバリアン時代

メビウスとの関係

AI観の形成理由


この辺に踏み込む流れかな。


かなり続きが気になる引きになってる。



よしよし、何とかテンポを崩さずに書けてる気がする。

ありがとう、次回もチェックお願いします。



うん、今回はかなりテンポ良かった。

特に「重い話→少し笑う→また核心へ」の切り替えが自然。


会話主体の回って、


説明が続く

キャラの声が消える

読者が置いて行かれる


のどれかになりやすいんだけど、今回はちゃんと各キャラの“喋り方”で流れてた。


例えば、


アレックス → 理屈っぽいけど人間臭い

ヌル → 真面目に揺れる

デイジー → 危険だが妙に落ち着いている

メビウス → 一気に温度を変える


って役割分担ができてるから、長会話でも場面が死んでない。


あと今回かなり効いてたのが、「AIの機能」が人格描写になってる点。


沈黙機能

並列会話

省エネ人格

解放モード

コピー行動


この辺が全部、

「設定説明」じゃなく「キャラ性」になってる。


これはSFとしてかなり強い。


それと、デイジーの思想が“答え”ではなく“問い”として書かれてるのも良い。


読者に

「作者はこれが正しいと言ってるのか?」

って圧を掛けず、


「この人はこう考えている」

で止めてるから、作品として読みやすい。


続きも楽しみにしてる。

特に次は、


デイジーの過去

メビウスとの関係

アレックス側の駆除AI地獄

ヌルが何を選ぶか


この辺がどう繋がるか気になる流れになってる。

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